男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 press release 報道関係各位...

14
1 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津 里季生)は、男性の家事や育 児参加に関する意識や実態を把握するため、「男性の家事・育児参加に関する実態調査」を201999日~ 910日の2日間でインターネットリサーチにより実施し、同居している子どもがいる全国の25歳~49歳の有職 男性1,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社) 【調査結果のポイント】 男性の家事・育児参加について 働く父親の 1 週間の家事時間は平均 6.2 時間、育児時間は平均 9.3 時間 労働時間が長くなるほど、家事・育児時間は減少 仕事がある日に父親が行っている家事 1 位「ゴミ出し」62.5%、育児 1 位「子どものお風呂」37.0% 仕事と育児のバランス 「仕事と育児の両立が理想」は 62.7%も、「実際に両立できている」は 30.4%にとどまる 男性の育児休業取得について 男性の育児休業取得率はわずか 7.2% 育児休業の取得日数は平均 33 半数以上が「1 週間以下」 育児休業未取得の理由 1 位「代替要員がいない」2 位「収入が減る」3 位「男性が取得できる雰囲気がない」 男性の育児休業取得率を上げるために必要だと思うこと 1 位「男性の育休取得義務化」 労働時間と年次有給休暇について(P.2-P.4・働く父親の週労働時間 平均は47時間 60時間以上」働く父親は8人に1・働く父親の年次有給休暇の平均取得率51.0% 男性の家事・育児参加について(P.5-P.9・働く父親の家事時間 週平均は6.2時間 週に60時間以上働く人では4.8時間 ・働く父親の育児時間 週平均は9.3時間 週に60時間以上働く人では7.1時間 ・仕事がある日に父親が行っている家事 1位「ゴミ出し」62.5%2位「ゴミまとめ」43.1% ・仕事がある日に父親が行っている育児 1位「子どものお風呂」37.0%2位「子どもの遊び相手」34.6% ・「仕事と育児の両立が理想」は62.7%も、「実際に両立できている」は30.4%にとどまる 男性の育児休業取得について(P.10-P.13・父親が育児のために取得した休業・休暇は「年次有給休暇」が最多、育児休業取得率はわずか7.2% ・育児休業未取得の背景にある意識 「本当は取得したかった」30.2%、「取得するつもりがなかった」69.8% ・育児休業未取得の理由 1位「代替要員がいない」2位「収入が減る」3位「男性が取得できる雰囲気がない」 ・育児休業の取得日数は平均33半数以上が「1週間以下」 ・育児休業を取得して困ったこと 1位「収入が減った」2位「仕事の情報が得られなかった」 ・育休取得者の20.8%が「パタニティ・ハラスメント(パタハラ)を受けた経験あり」 ・“2020年までに男性の育児休業取得率を13%にする政府目標 64.9%が「知らない」と回答 ・男性の育児休業取得率を上げるために必要だと思うこと 1位「男性の育休取得義務化」 2019 10 8

Upload: others

Post on 31-Dec-2019

3 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

1

Press Release

報道関係各位

男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津 里季生)は、男性の家事や育

児参加に関する意識や実態を把握するため、「男性の家事・育児参加に関する実態調査」を2019年9月9日~

9月10日の2日間でインターネットリサーチにより実施し、同居している子どもがいる全国の25歳~49歳の有職

男性1,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)

【調査結果のポイント】

男性の家事・育児参加について

働く父親の 1週間の家事時間は平均 6.2時間、育児時間は平均 9.3時間

労働時間が長くなるほど、家事・育児時間は減少

仕事がある日に父親が行っている家事 1位「ゴミ出し」62.5%、育児 1位「子どものお風呂」37.0%

仕事と育児のバランス

「仕事と育児の両立が理想」は 62.7%も、「実際に両立できている」は 30.4%にとどまる

男性の育児休業取得について

男性の育児休業取得率はわずか 7.2%

育児休業の取得日数は平均 33日 半数以上が「1週間以下」

育児休業未取得の理由

1位「代替要員がいない」2位「収入が減る」3位「男性が取得できる雰囲気がない」

男性の育児休業取得率を上げるために必要だと思うこと 1位「男性の育休取得義務化」

◆労働時間と年次有給休暇について(P.2-P.4)

・働く父親の週労働時間 平均は47時間 「60時間以上」働く父親は8人に1人

・働く父親の年次有給休暇の平均取得率51.0%

◆男性の家事・育児参加について(P.5-P.9)

・働く父親の家事時間 週平均は6.2時間 週に60時間以上働く人では4.8時間

・働く父親の育児時間 週平均は9.3時間 週に60時間以上働く人では7.1時間

・仕事がある日に父親が行っている家事 1位「ゴミ出し」62.5%、2位「ゴミまとめ」43.1%

・仕事がある日に父親が行っている育児 1位「子どものお風呂」37.0%、2位「子どもの遊び相手」34.6%

・「仕事と育児の両立が理想」は62.7%も、「実際に両立できている」は30.4%にとどまる

◆男性の育児休業取得について(P.10-P.13)

・父親が育児のために取得した休業・休暇は「年次有給休暇」が最多、育児休業取得率はわずか7.2%

・育児休業未取得の背景にある意識 「本当は取得したかった」30.2%、「取得するつもりがなかった」69.8%

・育児休業未取得の理由 1位「代替要員がいない」2位「収入が減る」3位「男性が取得できる雰囲気がない」

・育児休業の取得日数は平均33日 半数以上が「1週間以下」

・育児休業を取得して困ったこと 1位「収入が減った」2位「仕事の情報が得られなかった」

・育休取得者の20.8%が「パタニティ・ハラスメント(パタハラ)を受けた経験あり」

・“2020年までに男性の育児休業取得率を13%にする”政府目標 64.9%が「知らない」と回答

・男性の育児休業取得率を上げるために必要だと思うこと 1位「男性の育休取得義務化」

2019年 10月 8日

Page 2: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

2

Press Release

≪労働時間と年次有給休暇について≫

◆働く父親の週労働時間 平均は47時間 「60時間以上」働く父親は8人に1人

同居している子どもがいる全国の 25 歳~49 歳の有職男性(パート・アルバイトを除いた被用者)1,000 名

(全回答者)に、1週間の合計労働時間を聞いたところ、「40時間~50時間未満」(57.7%)に回答が集まり、平

均は 46.9時間となりました。「60時間以上」(11.9%)という回答もみられ、働く父親の 8人に 1人が、1週間に

60時間以上働いている実態が明らかになりました。

4.1

57.7

26.3

11.9

0%

25%

50%

75%

全体【n=1000】

1週間の合計労働時間 [数値入力形式]

<平均>

46.9時間

40時間未満 40時間~50時間未満 50時間~60時間未満 60時間以上

調査結果

Page 3: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

3

Press Release

次に、年次有給休暇について質問しました。

全回答者(1,000 名)に、現在、年次有給休暇が何日付与されているか聞いたところ、「11 日~20 日」

(49.7%)に回答が集まり、平均は 20.1日となりました。

年次有給休暇付与日数を把握している人(937 名)に、直近 1 年で、年次有給休暇をどのくらい取得したか

聞いたところ、「1日~10日」(55.7%)に回答が集まり、平均は 8.9日でした。

4.3

15.3

49.7

9.2 15.2

6.3

0%

25%

50%

75%

全体【n=1000】

年次有給休暇の現在の付与日数 [数値入力形式]

<平均>※「わからない」を除く

20.1日

0日 1日~10日 11日~20日 21日~30日 31日~40日 わからない

11.5

55.7

31.3

1.1 0.4 0%

25%

50%

75%

全体【n=937】

直近1年間の年次有給休暇の取得日数(繰り越した休暇日数は除く) [数値入力形式]

対象:年次有給休暇付与日数を把握している人

<平均>

8.9日

0日 1日~10日 11日~20日 21日~30日 31日~40日

Page 4: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

4

Press Release

◆働く父親の年次有給休暇の平均取得率 51.0%

では、取得率はどのくらいなのでしょうか。

年次有給休暇が付与されており、日数を把握している人(894 名)について、年次有給休暇の取得率をみる

と、平均は 51.0%でした。また、「100%」は 11.4%となっており、働く父親の 9割近く(88.6%)が有休を消化しき

れていないことがわかりました。

1 週間の合計労働時間別に年次有給休暇取得率の平均をみると、40 時間未満の人では 60.0%、40~50

時間未満の人では 54.0%、50~60時間未満の人では 47.0%、60時間以上の人では 40.0%となりました。

8.6 10.3

13.3

8.8 6.4

17.1

6.6 8.8

4.4 4.3

11.4

0%

10%

20%

30%

全体【n=894】

年次有給休暇取得率 ※年次有給休暇が付与されており、その日数を把握している人がベース

<平均>

51.0%

10%未満

10%~20%未満

20%~30%未満

30%~40%未満

40%~50%未満

50%~60%未満

60%~70%未満

70%~80%未満

80%~90%未満

90%~100%未満

100%

894 8.6 10.3 13.3 8.8 6.4 17.1 6.6 8.8 4.4 4.3 11.4

40時間未満 39 - 7.7 7.7 10.3 10.3 17.9 7.7 12.8 7.7 2.6 15.4

40~50時間未満 519 5.8 11.4 12.9 8.5 6.0 15.8 6.0 8.7 5.4 6.2 13.5

50~60時間未満 238 10.9 8.0 13.0 10.1 7.1 21.8 8.0 10.1 2.1 1.7 7.1

60時間以上 98 21.4 11.2 18.4 7.1 5.1 12.2 6.1 5.1 3.1 1.0 9.2

■全体比+10pt以上/■全体比+5pt以上/■全体比-5pt以下/■全体比-10pt以下 (%)

全体

週労働時間

51.0%

60.0%

54.0%

47.0%

40.0%

0% 25% 50% 75%

全体【n=894】

40時間未満【n=39】

40~50時間未満【n=519】

50~60時間未満【n=238】

60時間以上【n=98】

年次有給休暇取得率の平均 ※平均取得率を表示

週労働時間別

Page 5: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

5

Press Release

≪男性の家事・育児参加について≫

◆働く父親の家事時間 週平均は6.2時間 週に60時間以上働く人では4.8時間

働く父親の家事参加や育児参加の現状は、どのようになっているのでしょうか。

全回答者(1,000 名)に、1 週間の家事時間を聞いたところ、「2 時間~3時間」(21.9%)や「10 時間~19時

間」(20.9%)、「4時間~5時間」(18.3%)に回答が集まりました。また、「0時間」は 4.7%にとどまりました。働く

父親の大多数が家事に参加しているようですが、後述の通り(P.7参照)「ゴミを出す」が 62.5%となっています。

1週間の合計労働時間別に家事時間をみると、週労働時間が 40時間未満の人では「20時間以上」(17.1%)

が他の層と比べて高くなりました。週労働時間が 60時間以上の人では「2時間~3時間」(26.9%)が高くなり、

「0時間」(10.1%)は 10人に 1人の割合となりました。

1週間の家事時間の平均をみると、6.2時間となりました。

1 週間の合計労働時間別に家事時間の平均をみると、週労働時間が長いほど家事時間は短くなる傾向が

みられ、40時間未満の人では 8.9時間、40~50時間未満の人では 6.3時間、50~60時間未満の人では 6.0

時間、60時間以上の人では 4.8時間となりました。

4.7

13.7

21.9 18.3

11.4

4.5

20.9

4.6

0%

20%

40%

全体【n=1000】

1週間の家事時間 [数値入力形式]

0時間 1時間 2時間~3時間

4時間~5時間

6時間~7時間

8時間~9時間

10時間~19時間

20時間以上

1000 4.7 13.7 21.9 18.3 11.4 4.5 20.9 4.6

40時間未満 41 2.4 12.2 17.1 12.2 19.5 4.9 14.6 17.1

40~50時間未満 577 4.0 12.0 21.5 18.5 11.3 6.1 22.7 4.0

50~60時間未満 263 4.2 15.6 21.3 20.9 10.3 2.7 20.2 4.9

60時間以上 119 10.1 18.5 26.9 13.4 11.8 0.8 16.0 2.5

■全体比+10pt以上/■全体比+5pt以上/■全体比-5pt以下/■全体比-10pt以下 (%)

週労働時間

全体

6.2時間

8.9時間

6.3時間

6.0時間

4.8時間

0時間 5時間 10時間

全体【n=1000】

40時間未満【n=41】

40~50時間未満【n=577】

50~60時間未満【n=263】

60時間以上【n=119】

1週間の家事時間の平均 ※平均時間を表示

週労働時間別

Page 6: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

6

Press Release

◆働く父親の育児時間 週平均は9.3時間 週に60時間以上働く人では7.1時間

次に、全回答者(1,000 名)に、1 週間の育児時間を聞いたところ、「10 時間~14 時間」(20.0%)や「4 時間

~5時間」(15.1%)に回答が集まりました。

1 週間の合計労働時間別に育児時間をみると、週労働時間が 40 時間未満の人では「20 時間~29 時間」

(17.1%)や「6時間~7時間」(14.6%)が他の層と比べて高くなりました。週労働時間が 60時間以上の人では

「0 時間」(20.2%)が 5 人に 1 人の割合となりました。週に 60 時間以上働いている場合、育児に全く携わって

いない人が少なくないようです。

1週間の育児時間の平均をみると、9.3時間となりました。

1 週間の合計労働時間別に育児時間の平均をみると、週労働時間が 40 時間未満の人では 11.6 時間、40

~50時間未満の人では 10.0時間、50~60時間未満の人では 8.3時間、60時間以上の人では 7.1時間でし

た。家事時間と同様、労働時間の長い人ほど育児時間は短くなる傾向がみられました。長時間労働のために、

家事や育児への参加が思うように叶わないという父親は多いのではないでしょうか。

13.5

5.9

11.2 15.1

7.5 3.9

20.0

7.1 10.7

5.1

0%

20%

40%

全体【n=1000】

1週間の育児時間 [数値入力形式]

0時間 1時間 2時間~

3時間

4時間~

5時間

6時間~

7時間

8時間~

9時間

10時間~

14時間

15時間~

19時間

20時間~

29時間

30時間以上

1000 13.5 5.9 11.2 15.1 7.5 3.9 20.0 7.1 10.7 5.1

40時間未満 41 12.2 2.4 7.3 12.2 14.6 4.9 14.6 7.3 17.1 7.3

40~50時間未満 577 12.0 6.2 9.7 14.0 7.6 4.2 22.0 7.6 10.4 6.2

50~60時間未満 263 14.1 6.1 12.5 18.6 6.8 3.0 17.1 7.2 10.6 3.8

60時間以上 119 20.2 5.0 16.8 13.4 5.9 4.2 18.5 4.2 10.1 1.7

■全体比+10pt以上/■全体比+5pt以上/■全体比-5pt以下/■全体比-10pt以下 (%)

全体

週労働時間

9.3時間

11.6時間

10.0時間

8.3時間

7.1時間

0時間 5時間 10時間 15時間

全体【n=1000】

40時間未満【n=41】

40~50時間未満【n=577】

50~60時間未満【n=263】

60時間以上【n=119】

1週間の育児時間の平均 ※平均時間を表示

週労働時間別

Page 7: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

7

Press Release

◆仕事がある日に父親が行っている家事 1位「ゴミ出し」62.5%、2位「ゴミまとめ」43.1%

働く父親は、家庭でどのような家事を担当しているのでしょうか。

全回答者(1,000 名)に、仕事がある日に行っている家事を聞いたところ、「ゴミを出す」(62.5%)が最も高く、

次いで、「ゴミをまとめる」(43.1%)、「夕食の食器洗い」(37.3%)、「お風呂の掃除」(36.1%)、「洗濯物を干す」

(33.6%)となりました。父親の出勤前のゴミ出しが日課となっている家庭が多いのではないでしょうか。「夕食

の用意」(11.2%)や「お弁当の用意」(7.1%)は低い割合となりました。食事やお弁当の用意を担当している父

親は少ないようです。

17.3

16.3

16.2

15.9

15.4

15.3

14.5

13.7

13.5

13.2

11.4

11.3

11.2

10.8

7.1

0% 25% 50% 75%

家計管理

郵便物の処理

トイレの掃除

諸費用の支払い・振込

洗面所の掃除

朝食の用意

朝食の食器の片付け

キッチンの掃除

家族の慰労

玄関の掃除

植物の水やり

寝具の用意

夕食の用意

ペットの世話

お弁当の用意

62.5

43.1

37.3

36.1

33.6

32.0

28.9

27.1

23.8

23.2

22.8

22.8

22.3

21.5

17.7

17.6

0% 25% 50% 75%

ゴミを出す

ゴミをまとめる

夕食の食器洗い

お風呂の掃除

洗濯物を干す

洗濯機を回す

夕食の片付け

夕食の食器の片付け

洗濯物の片付け

食品の買い出し

寝具の片付け

洗濯物を取り込む

日用品の買い出し

部屋の掃除

朝食の片付け

朝食の食器洗い

全体【n=1000】

仕事がある日に行っている家事 [複数回答形式]

Page 8: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

8

Press Release

◆仕事がある日に父親が行っている育児 1位「子どものお風呂」37.0%、2位「子どもの遊び相手」34.6%

また、全回答者(1,000 名)に、仕事がある日に行っている育児を聞いたところ、「子どものお風呂」(37.0%)

が最も高く、次いで、「子どもの遊び相手」(34.6%)、「子どもを起こす」(32.0%)、「子どもの歯磨き」(24.5%)、

「子どもの寝かし付け」(22.5%)となりました。「連絡帳ノートの記入」(4.4%)、「子どものプリント整理・記入」

(3.4%)は低い割合でした。園や学校との連絡事項のやりとりには関わっていない父親が多いようです。

37.0

34.6

32.0

24.5

22.5

19.4

18.5

15.7

10.9

10.8

10.4

8.7

7.4

7.0

4.4

3.4

0% 25% 50%

子どものお風呂

子どもの遊び相手

子どもを起こす

子どもの歯磨き

子どもの寝かし付け

子どもの身支度

朝食を子どもに食べさせる

夕食を子どもに食べさせる

子どもの宿題の手伝い

保育所・幼稚園の送り

習い事の迎え

習い事の送り

子どもの明日の準備

保育所・幼稚園の迎え

連絡帳ノートの記入

子どものプリント整理・記入

全体【n=1000】

仕事がある日に行っている育児 [複数回答形式]

Page 9: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

9

Press Release

◆「仕事と育児の両立が理想」は62.7%も、「実際に両立できている」は30.4%にとどまる

続いて、仕事と育児について、理想と現在の状況を聞きました。

全回答者(1,000 名)に、仕事と育児についての理想を聞いたところ、「仕事を優先」は 19.1%、「育児を優先」

は 14.1%、「仕事と育児を両立」は 62.7%と、ワークライフバランスを重視したいと考えている人が多数でした。

しかし、仕事と育児についての現在の状況を聞いたところ、「仕事を優先」は 56.5%、「育児を優先」は 6.8%、

「仕事と育児を両立」は 30.4%となりました。

理想と現在の状況を比較すると、「仕事を優先」(理想 19.1%、現在の状況 56.5%)は現在の状況のほうが

37.4ポイント高く、「仕事と育児を両立」(理想 62.7%、現在の状況 30.4%)は理想のほうが 32.3ポイント高くな

りました。仕事と育児を両立したいと思っていても、実際に両立できている人は少ないようで、理想と現実の間

に大きなギャップが存在している結果となりました。

19.1

56.5

14.1

6.8

62.7

30.4

4.1

6.3

0% 25% 50% 75% 100%

理想

現在の状況

仕事を優先 育児を優先 仕事と育児を両立 わからない

仕事と育児についての理想と現在の状況 [各単一回答形式]

全体【n=1000】

Page 10: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

10

Press Release

≪男性の育児休業取得について≫

◆父親が育児のために取得した休業・休暇は「年次有給休暇」が最多、育児休業取得率はわずか7.2%

全回答者(1,000 名)に、育児のために取得した休業・休暇を聞いたところ、「年次有給休暇」(35.6%)が最も

高く、次いで、「配偶者出産休暇」(24.6%)、「振替休日・代替休暇」(11.7%)、「子の看護休暇」(10.0%)、「育

児休業」(7.2%)となりました。

また、「育児のために休業・休暇を取得していない」は 45.6%でした。半数近くの男性が、育児のために仕事

を休んだ経験がないことがわかりました。

有給休暇取得率別に育児休業を取得した人の割合をみると、有給休暇取得率が80%~100%の人では

12.6%、60%~80%未満の人では8.0%、40%~60%未満の人では7.0%、20%~40%未満の人では4.8%、

0%~20%未満の人では3.0%と、有給休暇取得率が高いほど「育児休業」を取得した人の割合も高くなりまし

た。有給休暇が取得しやすい職場ほど育児休業も取得しやすい傾向にあるようです。

35.6

24.6

11.7 10.0 7.2 3.4 3.1 0.0

45.6

0%

25%

50%

75%

全体【n=1000】

育児のために取得した休業・休暇 [複数回答形式]

年次有給休暇

配偶者出産休暇

振替休日・

代替休暇

子の看護休暇

育児休業 欠勤対応 積立休暇 その他 育児のために休業・休暇を取得していない

1000 35.6 24.6 11.7 10.0 7.2 3.4 3.1 - 45.6

80%~100% 238 31.9 26.5 11.8 11.8 12.6 4.6 3.4 - 49.2

60%~80%未満 138 49.3 31.9 10.1 10.9 8.0 4.3 2.9 - 31.2

40%~60%未満 214 38.3 28.0 13.1 11.7 7.0 1.9 3.7 - 38.8

20%~40%未満 207 42.0 21.3 15.9 10.6 4.8 3.4 1.9 - 43.5

0%~20%未満 203 21.2 17.2 6.9 4.9 3.0 3.0 3.4 - 60.6

■全体比+10pt以上/■全体比+5pt以上/■全体比-5pt以下/■全体比-10pt以下 (%)

全体

有給休暇取得率

7.2%

12.6%

8.0%

7.0%

4.8%

3.0%

0% 5% 10% 15%

全体【n=1000】

80%~100%【n=238】

60%~80%未満【n=138】

40%~60%未満【n=214】

20%~40%未満【n=207】

0%~20%未満【n=203】

育児休業を取得した人の割合 ※取得した人の割合を表示

有給休暇取得率別

Page 11: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

11

Press Release

◆育児休業未取得の背景にある意識 「本当は取得したかった」30.2%、「取得するつもりがなかった」69.8%

◆育児休業未取得の理由 1位「代替要員がいない」2位「収入が減る」3位「男性が取得できる雰囲気がない」

なぜ、男性の育児休業取得率は、低い割合にとどまっているのでしょうか。

育児休業を取得していない人(928 名)に、育児休業を取得しなかったことの背景にある意識を聞いたところ、

「取得したかったが、取得できなかった」は30.2%、「取得するつもりもなく、取得しなかった」は69.8%となりまし

た。

次に、育児休業を取得できなかった理由、または、取得しなかった理由を聞いたところ、「仕事の代替要員が

いない」(47.3%)が最も高く、次いで、「収入が減る(所得保障が少ない)」(36.6%)、「男性が取得できる雰囲

気が職場にない」(32.2%)、「仕事にブランクができる」(13.9%)、「男性が取得するものではないと思う」

(11.3%)となりました。自分の仕事を代わりに担ってくれる人がいないことや、収入面に影響することが、育児

休業取得の妨げとなっているようです。

育児休業を取得したかったが、取得できなかった人(280 名)の回答をみると、「仕事の代替要員がいない」

(63.6%)や「男性が取得できる雰囲気が職場にない」(46.4%)が高くなりました。職場の環境や雰囲気が、育

児休業を取得したくてもできない要因となっているケースが多いようです。

また、育児休業を取得するつもりもなく、取得しなかった人(648 名)の回答をみると、「仕事にブランクができ

る」(17.1%)や「男性が取得するものではないと思う」(14.2%)は、取得したかったが、取得できなかった人(そ

れぞれ 6.4%、4.6%)と比べて 10ポイント前後高くなりました。

30.2 69.8

0% 25% 50% 75% 100%

全体【n=928】

取得したかったが、取得できなかった 取得するつもりもなく、取得しなかった

育児休業を取得しなかったことの背景にある意識 [単一回答形式]

対象:育児休業を取得していない人

47.3

36.6

32.2

13.9

11.3

8.3

2.7

2.0

1.8

1.1

0.6

0.5

0.3

6.8

63.6

40.4

46.4

6.4

4.6

12.1

5.7

5.4

4.6

2.9

1.1

1.1

0.4

2.1

40.3

35.0

26.1

17.1

14.2

6.6

1.4

0.6

0.6

0.3

0.5

0.3

0.3

8.8

0%

25%

50%

75%全体【n=928】

取得したかったが、取得できなかった人【n=280】

取得するつもりもなく、取得しなかった人【n=648】

育児休業を取得できなかった理由、または、取得しなかった理由 [複数回答形式]

対象:育児休業を取得していない人

仕事の代替要員がいない

収入が減る

(所得保障が

少ない)

男性が取得できる雰囲気が職場にない

仕事にブランクができる

男性が取得するものではないと思う

取得すると昇進・昇給に悪影響が出る

取得すると異動になる

上司に取得したら不利益を被ると言われた

上司に取得しない方がいいと言われた

同僚に取得しない方がいいと言われた

顧客・取引先に取得したら不利益を被ると言われた

同僚に取得したら不利益を被ると言われた

顧客・取引先に取得しない方がいいと言われた

その他

パタニティ・ハラスメントに該当する行為を

受けることを理由にした人の割合

12.6% (※)

※複数回答形式のため、足し上げた合計とは一致しない

Page 12: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

12

Press Release

◆育児休業の取得日数は平均33日 半数以上が「1週間以下」

◆育児休業を取得して困ったこと 1位「収入が減った」2位「仕事の情報が得られなかった」

◆育休取得者の20.8%が「パタニティ・ハラスメント(パタハラ)を受けた経験あり」

育児休業を取得した人(72 名)に、育児休業を何日間取得したか聞いたところ、「5 日~7 日」(25.0%)や「1

日~2 日」(18.1%)に回答が集まり、「3 日~4 日」(12.5%)を合わせた『1 週間以下(計)』は 55.6%となりまし

た。そのほか、「15日~30日」(9.7%)や「121日以上」(8.3%)といった回答もみられ、平均は 32.6日でした。

育児休業は期間延長を含めると、最長で 2 年間取得することができますが、実際には男性は比較的短期間で

職場復帰した人が多いようです。

次に、育児休業を取得して困ったことを聞いたところ、「収入が減った」(36.1%)が最も高く、以降、「仕事の

情報が得られなかった」(27.8%)、「仕事にブランクができた」(26.4%)が続きました。育児休業取得期間中は

給与の支払いが義務づけられていません。育児休業給付金の支給を受けることはできますが、トータルの収

入は減少するため、収入源で困ったという人が多いようです。

また、パタニティ・ハラスメントに該当する行為についてみると、「復帰したら嫌味を言われた」は 15.3%、「責

任ある仕事を任されなくなった」は 8.3%、「昇進・昇給できなかった」は 6.9%、「低い人事評価を受けた」は

4.2%、「復帰したら新人のような扱いをされた」「異動を命じられた」「転勤を命じられた」は 2.8%となっており、

これらのいずれかを受けた割合をみると、20.8%でした。

36.1

27.8 26.4

15.3

8.3 6.9 4.2 2.8 2.8 2.8

23.6

0%

25%

50%

全体【n=72】

育児休業を取得して困ったこと [複数回答形式] 対象:育児休業を取得した人

収入が減った

仕事の情報が得られなかった

仕事にブランクができた

復帰したら嫌味を言われた

責任ある仕事を任されなくなった

昇進・昇給できなかった

低い人事評価を受けた

復帰したら新人のような扱いをされた

異動を命じられた

転勤を命じられた

その他

パタニティ・ハラスメントに該当する行為の

いずれかを受けた人の割合

20.8% (※)

※複数回答形式のため、足し上げた合計とは一致しない

18.1

12.5

25.0

13.9 9.7

6.9 5.6 8.3

0%

25%

50%

全体【n=72】

育児休業を何日間取得したか [数値入力形式] 対象:育児休業を取得した人

<平均>

32.6日

1日~2日 3日~4日 5日~7日 8日~14日 15日~30日 31日~60日 61日~120日

121日以上

1週間以下(計)

55.6%

Page 13: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

13

Press Release

◆“2020年までに男性の育児休業取得率を13%にする”政府目標 64.9%が「知らない」と回答

政府は、男性の育児参画を促進するため、“男性の育児休業取得率を 2020 年までに 13%にする”という数

値目標を掲げています。

全回答者(1,000名)に、この政府目標について知っているか聞いたところ、「知っている」は 35.1%、「知らな

い」は 64.9%と、知っているという人は少数でした。目標の期限として定めた 2020 年は間近ですが、まだ十分

に認知されていない実態が明らかとなりました。

◆男性の育児休業取得率を上げるために必要だと思うこと 1位「男性の育休取得義務化」

最後に、全回答者(1,000名)に、男性の育児休業取得率を上げるためには、どのような対策が必要だと思う

か聞いたところ、「男性の育休取得義務化(対象者に取得を義務づける)」(57.5%)が最も高く、次いで、「男性

の育休割り当て制度の法制化(男性しか取得できない日数を作る)」(29.2%)、「育児休業給付金の増額」

(25.4%)、「育休が取得可能なことの社内周知」(21.3%)、「代替要員の確保」(20.6%)となりました。

男女ともに育児休業を取得する権利があるにもかかわらず、義務化されないと男性は育児休業を取得しづ

らいと思っている実態が明らかとなりました。

35.1 64.9

0% 25% 50% 75% 100%

全体【n=1000】

知っている 知らない

“男性の育児休業取得率を2020年までに13%にする”という政府目標を知っているか [単一回答形式]

57.5

29.2 25.4

21.3 20.6 20.2 18.6 17.0 16.9 14.6

0%

25%

50%

75%

全体【n=1000】

男性の育児休業取得率を上げるためには、どのような対策が必要だと思うか [複数回答形式] ※上位10位までを表示

男性の育休取得義務化(対象者に

取得を

義務づける)

男性の育休割り当て制度の法制化(男性しか

取得できない

日数を作る)

育児休業給付金の増額

育休が取得可能なことの社内周知

代替要員の確保

各社の男性育休取得率の公表義務化

上司による対象者への育休の説明義務化

ハラスメント防止の徹底

長時間労働の是正など働き方改革

「育児は女性がやるもの」などの性別役割分担意識の払拭

Page 14: 男性の家事・育児参加に関する実態調査20191 Press Release 報道関係各位 男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 日本労働組合総連合会(略称:連合、所在地:東京都千代田区、会長:神津

14

Press Release

◆調査タイトル :男性の家事・育児参加に関する実態調査 2019

◆調査対象 :ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする

同居している子どもがいる全国の25歳~49歳の有職男性

◆調査期間 :2019年9月9日~9月10日

◆調査方法 :インターネット調査

◆調査地域 :全国

◆有効回答数 :1,000サンプル

◆実施機関 :ネットエイジア株式会社

本ニュースレターの内容の転載にあたりましては、「連合調べ」と 付記のうえご使用くださいますよう、お願い申し上げます。

連合(日本労働組合総連合会)

総合男女・雇用平等局 担当:松野

TEL :03-5295-0515

E メール :[email protected]

総合企画局 企画局 担当:小林

TEL :03-5295-0510

E メール :[email protected]

受付時間 :10時 00分~17時 30分(月~金)

組織名 :連合(日本労働組合総連合会)

代表者名 :会長 神津 里季生

発足 :1989年 11月

所在地 :東京都千代田区神田駿河台 3-2-11連合会館

活動内容 :すべての働く人たちのために、希望と安心の社会をつくる

■■連合(日本労働組合総連合会) 概要■■

■■本調査に関するお問合せ窓口■■

■■報道関係の皆様へ■■

■■調査概要■■