児童生徒のスマートフォンやネット利用に関する調査について
1 調査の目的
本市児童生徒のスマートフォンの所持率やインターネットの利用状況等について調査し、
ネットトラブルの未然防止や教職員の対応力向上、保護者への啓発の充実に向けた施策の
計画及び実施のための資料とする。
2 調査の対象
○ 小・中・市立高等学校の全児童生徒
○ 小学校5年生及び中学校2年生の保護者
3 調査方法
⑴ 調査期間
平成30年9月4日~平成30年10月5日
⑵ 調査内容
・ スマートフォンや携帯電話の所持率
・ スマートフォンや携帯電話を持たせた理由(保護者のみ)
・ スマートフォンや携帯電話の所持率の経年変化
・ スマートフォンや携帯電話への依存傾向
・ スマートフォン等の使用について、児童生徒と保護者との会話の状況
・ 家庭でのルールの有無とその内容
・ フィルタリングの利用状況
・ スマートフォン等の利用状況(小1~3のみ)
・ インターネットの利用状況
・ SNSの利用状況
・ ネット利用に際して注意していること
4 調査結果の活用
⑴ PTA協議会と連携し、保護者への啓発活動のための資料を作成・活用する。
⑵ 大学と連携し、学力・体力・生活習慣との相関関係について分析する。
資料1-②
5 主な結果
⑴ スマートフォン・携帯電話の所持率について
【学年別比較】
【全国調査との比較】
<結果>
小学校及び中学校では、学年が上がるにつれてスマートフォンの所持率が高くなっている。
中学校1年生のスマートフォンの所持率は65.1%で、小学校6年生のスマートフォンの
所持率の約1.8倍となっている。
高等学校では、ほとんどの生徒がスマートフォンを所持している。
<結果>
本市小学校5年生のスマートフォンの
所持率は26.6%で、全国調査の結果を
9.9ポイント上回っている。
スマートフォン・携帯電話・キッズ携帯
を含めた所持率は64.6%で、全国調査
の結果を13.7ポイント上回っている。
本市中学校2年生のスマートフォンの
所持率は71.5%で、全国調査の結果
を13.9ポイント上回っている。
スマートフォン・携帯電話・キッズ携帯
を含めた所持率は80.0%で、全国調査
の結果を11.0ポイント上回っている。
⑵ 所持率の経年変化について
【小学校5年生】 【小学校6年生】
【中学校1年生】 【中学校2年生】
【中学校3年生】
<結果>
スマートフォンの所持率は、小学校・
中学校・高等学校ともに年々増加して
いる。小学校6年生では、平成29年度
に、スマートフォンの所持率が携帯電話
の所持率を上回っている。
平成30年度と27年度の所持率を比
較すると、小学校高学年・中学校ともに
約1.5倍となっている。
携帯電話・キッズ電話の所持率は、
小学校ではあまり変化がない。中学校・
高等学校では、スマートフォンの所持率
の増加に伴って、減少している。
⑶ スマートフォンや携帯電話への依存傾向について
【全国調査との比較】
【学年別比較】
① 深夜にメール等のやりとりをする ② 保護者の知らない友達がたくさんいる
<結果>
依存傾向について、本市小学校5年生、中学校2年生と全国調査の結果と比較すると、
小・中ともに「メール等の返信がないと不安になる」を除く全ての項目で、依存的な行動が
「ある」と回答した割合が、全国調査と同程度、もしくは本市児童生徒の方がやや高い。
7つの項目の中でも、特に「深夜にメール等のやりとりをする」「保護者の知らない友達が
たくさんいる」と回答した児童生徒の割合が、学年が上がるにつれて増加している。
⑷ スマートフォンや携帯電話の使用における家庭でのルールについて
【学年別比較:ルールの有無】 【全国調査との比較:ルールの有無】
【全国調査との比較:ルールの内容】
① 使用時間[長さ]について ② 使用の時間帯について
<結果>
家庭でのルールがあると回答した児童生徒の割合は、小学校低学年で70%を下回り、
学年が上がるにつれて低下している。中学校1年生では、約60%と小学校高学年と同程度
だが、2年生では約50%、3年生では50%を下回っている。高等学校では、学年が上がる
につれて低下し、3年生では約20%となっている。
<結果>
それぞれの項目についてのルールがあると回答した割合は、小学校・中学校ともに、全て
の項目において全国調査の結果を下回っている。特に、使用時間や使用の時間帯について
のルールがあると回答した割合が、学年が上がるにつれて低くなっている。
⑸ スマートフォンや携帯電話における、フィルタリングの利用について
【学年別比較】
【全国調査との比較】
<結果>
フィルタリングを利用していると回答した児童生徒の割合は、小学校で約20%、中学校で
は25%程度、高等学校では、1年生で約30%、2・3年生で約20%となっている。
フィルタリングを利用しているかどうか分からないと回答した児童生徒が、高校3年生以外
の学年で過半数を超えている。
<結果>
フィルタリングを利用していると回答した
割合は、小学校・中学校ともに全国調査
の結果より低く、小学校で1.0ポイント、
中学校で6.0ポイント、本市児童生徒が
下回っている。
利用しているかどうか分からないと回答
した割合は、小学校・中学校ともに、全国
調査の結果より高く、小学校で12.2ポイ
ント、中学校で11.9ポイント、本市児童
生徒が上回っている。
⑹ インターネットの利用状況について
① ゲームの利用
【学年別比較】 【全国調査との比較】
② SNSの利用
【学年別比較】 【全国調査との比較】
③ ネットショッピング・オークションの利用
【学年別比較】 【全国調査との比較】
<結果>
どの校種においても、最も多いのがゲームの利用である。また、学年が上がるごとに顕著
に増加しているのが、SNSの利用とネットショッピング・オークションの利用である。
その他によく利用しているアプリとして、TikTok(動画編集・配信アプリ)、SNOW(写真加
工アプリ)、Instagram(写真投稿アプリ)との回答が多く見られた。
⑺ SNSの利用について
① LINEの利用
【学年別比較】 【全国調査との比較】
② Twitterの利用
【学年別比較】 【全国調査との比較】
⑻ インターネットを利用するにあたって、注意していることについて
① インターネットの利用について、保護者とよく話し合う
【学年別比較】 【全国調査との比較】
<結果>
SNSの利用は、主にスマートフォン・携帯電話によるものである。
学年が上がるにつれて、LINE、Twitter等を利用する児童生徒の割合が増加している。
<結果>
「インターネットの利用について、保護者とよく話し合うこと」に注意していると回答した本市
中学校2年生の割合は、全国調査の結果を8.3ポイント下回っている。