Download - A4 SERVIS活動報告.ppt [互換モード]...SERVISプロジェクトの遂行に当たっては、経 済産業省及び文部科学省を始めとする関係 府省、研究機関、産業界、学界等と連携し、
SERVIS活動報告
平成25年7月5日
技術開発本部 基盤技術開発部
岡 範全
1
SERVISプロジェクトの概要
SERVIS:Space Environment Reliability Verification Integrated System(宇宙環境信頼性実証システム)
H11年にNEDO委託事業として開始 し、現在METI委託事業として推進中
我が国の宇宙産業の国際競争力強化のために、衛星の低価格化が最重要課題
高信頼性部品(MIL部品)の供給不安が加速する中、民生部品・民生技術の採用により衛星及び搭載機器の低価格化、高性能化、短納期化を促進
プロジェクトの成果として、民生部品・民生技術を宇宙で使いこなすための知的基盤を構築
開発業務を円滑に進めるために開発支援システムを構築
2
民生部品・民生技術データベース民生部品・民生技術選定評価ガイドライン民生部品・民生技術適用設計ガイドライン
SERVISプロジェクトの作業内容
民生部品・民生技術の地上模擬試験民生部品・民生技術を使った実験装置の開発
実証衛星による宇宙実証試験
(作業項目)
(成果)
先進的低価格バス機器の開発中低高度周回衛星バス構築のための
技術習得
3
SERVISプロジェクトの流れ
民生部品(最新世代)
民生技術
民生部品・民生技術選定評価ガイドライン
民生部品・民生技術適用設計ガイドライン
民生部品・民生
技術データベース
衛星製造等の低コスト化等
最終目的
地上模擬試験
宇宙実証試験
開発支援技術
設計交換・統合技術
実験装置(10機器)
民生部品(第1世代)
実験装置(10機器)
宇宙実証
データ評価
実証衛星1号機 実証衛星2号機
1号機実験装置のバス適用
民生技術
民生部品(第3世代)
実証衛星開発への適用・効果評価
民生部品(第2世代)
宇宙実証#1
打上げ(H15.10.30)
打上げ(H22.6.2)
民生部品・民生技術の選定・適用
運用終了(H17.11.1)
宇宙実証#2
運用終了(H23.6.3)
実験装置(3機器)
実証衛星3号機
4
実証衛星3号機(SERVIS-3)等の開発 【H22年度開始時】
1. 地上模擬試験
これまでにSERVISプロジェクト等で行ってきた成果を反映し、SERVIS-3のバス機器、実験機器等に搭載する最新の民生部品・民生技術も含めて選定し、効率的に実施する。
2. 宇宙実証試験100kg級のSERVIS-3 を新たに開発し量産化を志向したバスの構築
を目指すと共に、ミッション機器には実用的な光学センサを搭載し事業化を見込む。
3. ガイドライン改定
これまでSERVISプロジェクトで構築してきた民生部品・民生技術データベース及びガイドライン類を、 SERVIS-3の開発・実証成果を反映して改訂し、最終化する。
5
SERVIS-3の概要
項目 諸元
打上げ時期 平成27年度頃(TBD)
打上げロケット H-IIA(サブペイロード)を想定(他の商用ロケットにも適合)
民生部品 最新の民生部品を採用
実験機器 グリーンプロペラント推進系トランスポンダ電力制御器(低コスト、短納期、高機能化を実現)
軌道 高度500~700kmの太陽同期軌道(メインペイロードに依存)
設計寿命 5年(目標)
質量 打上げ質量:170kg (内推薬4kg)ミッション搭載能力:80kg (最大)
電力 発生電力:370W (1年後)ミッション供給電力:50W程度
ミッション機器 光学センサを搭載予定であるが変更可能
ミッション機器(光学センサ)
実証衛星3号機
実証衛星3号機分離部
本衛星用 PAF
かさ上げアダプタ
H-ⅡAロケットへの搭載状態
SERVIS‐3衛星のイメージ
1
6
SERVIS-3等の開発 H24年度作業計画
1. 地上模擬試験最新の民生部品を対象として地上試験を実施
2. 宇宙実証試験
・スペースワイヤ(SpW)を中心としたシステム統合化コンセプト検討・実験機器のSpWインタフェース内蔵化の要素試作試験(継続)・グリーンプロペラント推進系(GPRCS)の要素試作試験(継続)・トランスポンダ及び電力制御器の要素試作試験・環境計測装置の設計
3. ガイドライン改定・ガイドライン類、データベースの維持改訂・活用状況のフォローアップ
7
SERVIS-3等の開発 H24年度成果(1)1. 地上模擬試験
今回選定した民生部品は、SERVIS-3の宇宙放射線環境( 500~700kmの極軌道)では問題なく使用可能なことを確認した。
搭載装置
No. 部品名シングルイベント(SEE) トータルドーズ(TID)
プロトン@東北大学 Co60@高崎原研
電力制御器
1CPU(マイコン)
○SEUが1回発生
○20kradまで異常なし
2 FET○
SEE発生せず○
20kradまで異常なし
3メモリ(フラッシュ)
○SEE発生せず
○20kradまで異常なし
4オペアンプ(CMOS)
○SEE発生せず
○20kradまで異常なし
搭載装置
No. 部品名シングルイベント(SEE) トータルドーズ(TID)
プロトン@東北大学 Co60@高崎原研
トランスポンダ
5ローノイズアンプ(MMIC)
○SEL発生せず
○20kradまで異常なし
6ミキサー(MMIC)
○異常なし
○20kradまで異常なし
7パワーアンプ(MMIC)
○SEL発生せず
○20kradまで異常なし
8 PLL
○周波数、電流に変動があったが、フィードバック制御に
よりロックは外れず
○20kradまで異常なし
SEU:シングルイベントアップセットSEL:シングルイベントラッチアップFET:電界効果トランジスタCMOS:相補型金属酸化膜半導体PLL:位相同期回路MMIC:モノリシックマイクロ波IC
8
SERVIS-3等の開発 H24年度成果(2)2. 宇宙実証試験
スペースワイヤ(SpW)を中心としたシステム統合化コンセプト検討
SERVIS-3以降に採用するシステム統合化の考え方を整理し、本方式採用により、重量、電力、コストが10~30%程度低減できることを確認した。
・・・・・・
姿勢制御系
計算機
データ処理系
計算機
駆動系
インタフェース
モジュール-1
姿勢系
センサ・アクチュエータ
インタフェース
モジュール-1
ルータ
駆動系
インタフェース
モジュール-2
姿勢系
センサ・アクチュエータ
インタフェース
モジュール-4
電源系機器
ヒータ制御機器
9
SERVIS-3等の開発 H24年度成果(3)2. 宇宙実証試験
実験機器のSpWインタフェース内蔵化の要素試作試験
・IRU・RW
・STT
姿勢制御系主要コンポへのSpW I/F内蔵化が可能であることを確認し、SpWデファクト化に伴うコンポ拡販の道が開けた。
SpW I/F試作UNITEthernet SpaceWire
SpW試験装置
IRURW
システム側
PC
SpW試験装置
STT電気回路部
カメラヘッドシミュレータ
システム側
SpaceWirePC
Ethernet
IRU:慣性基準装置RW:リアクションホイールSTT:スタートラッカ
10
SERVIS-3等の開発 H24年度成果(4-1)2. 宇宙実証試験
グリーンプロペラント推進系(GPRCS)の要素試作試験〇GPRCS(推薬SHP163適用)の特長
グリーン
GPRCSはヒドラジンより比推力が高く、かつ低毒性で取り扱いが容易であり、コスト低減に貢献
11
SERVIS-3等の開発 H24年度成果(4-2)2. 宇宙実証試験
グリーンプロペラント推進系(GPRCS)の要素試作試験〇作業内容と成果
(1)JAXA宇宙科学研究所との共同研究で実施している。
(2)開発するスラスタの推力は1Nとし、将来の目標(連続噴射比推力240sec)を睨みSERVIS-3では従来のヒドラジン1液式スラスタと同等(同210sec)と設定する。
(3)H23年度に実施したスラスタ設計と要素試作試験結果を受けて、H24年度は実機形状(EM相当)の設計を行い、複数の供試体を製作して燃焼試験を実施した。
これまでの要素試作と燃焼試験により本スラスタ開発における課題が明確化され、今後フライトモデル製作に向け開発を推進する。
12
SERVIS-3等の開発 H24年度成果(5)3. ガイドライン改定
(1)活用状況のフォローアップ・ガイドライン類、データベースとも、更にユ-ザ数増加に向けた努力を継続・データベースは時間経過とともに古くなるため、需要の高いデータの追加が必要
(2) ガイドライン類、データベースの維持改訂・ガイドライン類の改訂は、高い耐放射線性能を持つ民生部品選定方法に関する
情報提供、また海外の部品データベースなどの紹介を今後検討・データベースの改訂は、H24年度の地上模擬試験の評価を反映して実施予定
ガイドライン
ユーザ総数:34件
データベース
配布データ総数:1476件
まとめ
13
SERVISプロジェクトは、我が国の宇宙産業の国際競争力強化のために、引き続き推進する必要がある。
SERVISプロジェクトの遂行に当たっては、経済産業省及び文部科学省を始めとする関係府省、研究機関、産業界、学界等と連携し、効果的・効率的に実施する。