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Windows Server 2003からのファイルサーバー&ストレージの移行

高野 勝Microsoft MVP

–File System Storage

Cloud OS Roadshow August 2014

自己紹介

• 氏名:高野 勝(たかの まさる)

• 仕事:ストレージベンダーSE 今年は顧客担当がメインの傍らMicrosoft 製品との連携機能や検証等も実施

• Microsoft MVP – File System Storage

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本日のアジェンダ

• 移行対象ファイルサーバーの調査

• 運用を考慮した移行先の選定

• 移行方法

• ストレージでできるクラウドとの連携機能

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移行対象の調査

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容量と負荷

• 容量• 全体容量

• 使用容量

• 空き容量

• 負荷• CPU

• メモリ

• ディスクのIO(次ページより解説)

• 負荷は(平均情報、ピーク情報)をチェック

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既存ディスク負荷の調査方法

• IO情報の取得• ServerのIOはTypeperf.exe(Windows 2003以降で標準搭載)

• 何が取得可能かは typeperf -q またはtypeperf –qxで照会可能

• 30秒間隔で1日分、typeperf.csvに出力するには、– typeperf.exe “PhysicalDisk(*)¥*” –o typeperf.csv –si 30 –sc 2881

– これで1日分、30秒間隔で全ドライブの物理ディスクの情報が取れる。

– 特定のドライブに絞るなら “¥PhysicalDisk(0 C:)¥”のようにドライブ番号とドライブレターを指定できる

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既存環境の調査

• 何を見るべき?• Current Disk Queue Lengthと Avg Disk Queue Length

– ディスクにたまっている未処理の要求数。 2以下が望ましい。 (継続的に4を超えている状態は明らかに能力が不足している。)

• Disk Time (Disk Read TimeやDisk Write Timeも参考にする)

– ディスクの処理時間

– DBのバッチ処理などは処理時間に響くのでぐっと短く

• Disk ReadとDisk Write

– ディスクのI/O回数、すなわちIOPSだが、Windowsは8-32KB、大きくて100KBぐらいのサイズで書き込むことが多く、ちなみにNetAppのIOは4KB単位

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既存環境の調査

• 何を見るべき?• Disk Write Bytes/SecとDisk Read Bytes/Sec, Disk Bytes/Sec

– ディスクの転送量。すなわちMB/Secをみる

– Read/Writeの比にも注意しておくべき。

• %Idle time

– 逆算して利用率を確かめる。 快適に使えるのは利用率20%ぐらいまでで、そこからは要求が衝突しはじめ、急速に混み始める。

• ファイルサーバー用途であればまずは転送量を中心にチェック

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ファイルサーバーで使用している機能

• 一般的なファイル共有の付加機能• ファイル共有

• クォータ(+通知 ロックすれば良い?メールで通知?)

• 使用状況レポート

• ウィルス対策

• その他付加機能• MSFC

• DFS (DFS-R)

• 遠隔地転送

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連携アプリケーション

• 外部サーバーからファイルサーバーを使っていないか?• アクセスログ管理収集ソフト

• 他アプリケーションのデータ置き場としてファイルサーバーを指定しているパターンなど(移動プロファイル格納場所など)

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バックアップ&リストア

• バックアップ• タイミング(取得間隔、取得している時間)

• 方法(VSS、Snapshot、エージェント型)

• 保存メディア(Tape、ディスク(VSS、Snapshot))

• リストア• リストア方法(管理者が戻す or ユーザーが戻す)

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移行先の選定

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必ず要件を先に確定させる!

• 移行後のシステムに必要な機能要件を確定させる• 現状の運用を踏襲する機能

• 新技術を取り入れて改善する余地があるか?

– 重複除去

– ストレージプール

– スケールアウトファイルサーバー(SFOS)

– SSDキャッシュの利用

– Snapshotの利用

• 現状使っているが、移行後は不要になる機能

– 運用に過度な負荷がかかっている場合はいっそ辞めてしまう

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必ず要件を先に確定させる!

• 移行後のシステムに必要な性能要件を確定させる• 移行元が2台以上ある場合は単体値と合算値を両方考慮する

– CPU,メモリは仮想化環境に統合するメリットが高い

• ディスク領域のサイジング

– ユーザー領域

– なるべく空き領域は少なくする

– 無停止&オンラインで拡張できるなら領域はいつでも増やせる、しかも後で買ったほうが安い

– シン・プロビジョニングを使って「無い領域をあるように見せる」(物理1TBしかなくても10TBのボリュームが作れる

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必ず要件を先に確定させる!

• Snapshot領域のサイジング

• Snapshot領域の計算方法

• Snapshotの仕組み

• Snapshotの領域は基本的に“増分”が加算される

• 1時間に1回を24世代と1日1回1世代はあまり変わらない

• 普通ストレージレベルでSnapshotを取ることはシステムにあまり負荷をかけない 15

File.txt

A B C

File.txt File.txt

A B C

File.txt

C’

Snapshot取得時 アクティブファイル更新時

移行先の特性を知る

• オンプレミス• 物理環境への移行

• プライベートクラウドへの移行

• パブリッククラウド• 国内クラウドベンダーが提供するクラウドサービス

• ハイパースケーラ• Microsoft Azure

• Amazon Web Service

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移行先の特性

• オンプレミス• 物理環境への移行

– 物理サーバーに構築したWindows Server 2012へ環境を移行

→ 非常に高いパフォーマンスが必要なソフトウェアを使用したシステム向き(占有型)

– NAS等の専用アプライアンスへ移行

→ ファイルサーバーなど一般的な共有サービス向き

• プライベートクラウドへの移行

– あまり高いパフォーマンスが必要でないソフトウェアを使用したシステム向き

– 既存で基盤がある場合は良いが、新規に作るとコスト高になってしまう場合も

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移行先の特性

• パブリッククラウド• 各社独自のサービスを展開しているので、自社に向いたサービスを選びや

すい

• クラウドベンダーが構築した基盤上のサービスのため、カスタマイズ交渉の余地がある

• ハイパースケーラと比べると若干割高

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移行先の特性

• ハイパースケーラ• サービス内容やコストは決められた範囲内で提供され、交渉の余地は基本

的に無し

• 必要な時にすぐ契約でき、不要になったらすぐ解約できる

• ワールドワイドでサービス展開している事が多く、海外向けのサービスを即時展開できる

• サービス内容やコストは日々変化(サービス追加やコストダウンは日々行われている)

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3つのクラウドをつなぐCloud OS

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1ConsistentPlatform

Windows Azure Pack

Service ProvidersPrivate Cloud

Public Cloud

DEVELOPMENT MANAGEMENT IDENTITY VIRTUALIZATIONDATA

Azure Virtual Machines

Windows Azure Pack

Microsoft Azure

ハイパースケーラとオンプレミスはどっちが安い?

• クラウドサービスの課金の特徴• 一般的にデータを預ける(入れる)ときは安く出すときは高い

• 瞬間的にワークロードが上がるシステムは結果として安くなる場合があるが、定常的にワークロードがあるシステムはクラウドの方が高い場合が多い

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ハイパースケーラとオンプレミスはどっちが安い?

• Azureの試算• コストは以下の算出式で決まる

– ストレージ容量+トランザクション量+データ転送量

• ストレージ容量

• トランザクション量

– 100,000 トランザクションあたり ¥0.5122

ページBLOBの容量(LRS) 料金

0 ~ 1,000TBまで /月 ¥5.1 /GB → 10TBだと約52,200円/月

ファイルの容量(LRS) 料金(プレビュー中の為半額)

今のところ段階無し ¥4.01 /GB → 10TBだと約41,000円/月

ハイパースケーラとオンプレミスはどっちが安い?

• Azureの試算• データ転送量

• 試算結果

– 10TBを想定すると月額約25万(年300万)かかることになる

– 現状では“ファイルサーバー”としてはちょっと高額

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Azure データセンターから出ていくデータ(アウト)

料金(日本リージョンを想定)

最初の 5 GB/月 ¥0

5 GB - 10 TB/月 ¥19.38 /GB → 10TBだと約198,000/月

移行先を決定する

• 現在必要な要件を満たし、なおかつ一番安いコストの場所へ移行する

• ただし要件は日々変わる• 使用頻度が下がったり、使う側の要望が変わるとシステムの要求するSLA

も変化する

• クラウドの単価は日々下がる

• 可能な範囲で3つのクラウドを行き来できるようにしましょう。

• 最後の章で「クラウド間を行き来」をちょっとだけ助けられる技術を紹介します

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移行方法

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データ移行の方法

• Windows Server移行ツール• Windows Server間で環境移行する場合は便利

• データや共有情報も移行してくれる

• RoboCopy• NAS等のアプライアンスにも移行可能

• 差分転送も可能

• ディレクトリのアクセス権は移行できるが共有のアクセス権は移行できないので、データ移行後に手動で設定する

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データ移行の方法

• ストレージ間の連携ツール• ストレージの機能でファイルが入ったVolume毎複製してしまう機能

• Volume毎複製するので中身のデータに依存しない(アクセス権のある・なしは関係無く移行できる)

• Tape装置からリストア• バックアップデータの入ったTapeを新しいサーバーへ接続してリストア

を実行する

• ネットワークコピーより早い(場合が多い)

• 新しくTapeドライバを購入する場合はWindows 2003のドライバが無い場合があるので注意

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データ移行の方法

• データ移行を確実にするために覚えておきたいツール• アクセス権の抽出

– icacls (cacls)コマンド

• 標準のアクセス権抽出ツール

– フォルダアクセス権マップツール

• ExcelやVisioにアクセス権情報をエクスポート

• http://www.visio.jp/dl/accessright/accessright.html

– 管理者権限(移行コマンド実行Userの権利)で読み取り権利の無いファイル/フォルダが無いかチェック

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ファイルサーバーのデータ移行

• データ移行自体は難しくありません

• よくあるトラブル• 権利がなくて移行できなかった

• ファイルが壊れていて移行できなかった

• ファイル名の8.3形式には注意

– ファイル名が8.3形式に変換されてしまった事で同じファイル名になってしまうケースも

• 移行後は最低限以下のチェックを行う• 移行ツールのログチェック

• 総フォルダ数&ファイル数のチェック

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移行後の運用

• ファイルサーバー運用の考慮点• ウィルスチェック

• 領域管理

• 重複排除(除外)

• バックアップ

• DR

• 運用解析(アクセスログ、コンテンツ分析)

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ストレージでできるクラウドとの連携機能

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ストレージでできるクラウドとの連携機能

• 仮想マシンの変換

• Express Routeを使った例

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仮想マシンの変換

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クラウド間で仮想マシンを移行したいけど・・・

• ハイパーバイザのタイプが違うと移行できない場合も• 社内本番環境:vmware

• 社内検証環境:Linux KVM

• Azure:Hyper-V

• AWS:Xen

• 変換するツールはあるけど、時間がかかる

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ストレージレイヤでの仮想マシン変換

• 通称「NetApp Shift」

• VMDKの仮想マシンをVHDXに超高速変換できるコマンド

• 元のファイルを保持したままファイルベースでクローン&変換を同時に実施

• コマンドはNetApp powershell tool kitとして提供

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Shiftデモ

• 想定シナリオ• すでに仮想マシンが複数動作している環境から変換したい仮想マシンを選

びvhdxへコンバート

• Hyper-VへESXで使っていた同じ仮想マシン名を作成しvhdxを自動で割り当て

• 割り当てたら仮想マシンを起動

• 変換にどのくらいの時間がかかるか見てみましょう!

• You Tubeデモ動画• https://www.youtube.com/watch?v=mZQobPzb0T4

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変換対応表

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Format To VMDK VHD VHDX QCOW QCOW2 OVF

VMDK N/A Yes Yes - - -

VHD Yes N/A Yes - - -

VHDX Yes Yes N/A - - -

QCOW - - - N/A - -

QCOW2 - - - - N/A -

OVF - - - - - N/A

MAT (Powered by Project Shift)

• ShiftベースにしたMicrosoftさんのツールも提供開始• モジュールダウンロード先

• http://gallery.technet.microsoft.com/MAT-powered-by-Shift-343f242d

• こちらはvmware toolsのアンインストールまでやってくれる

• ただし一方通行です(VMDK→VHD,VHDXのみ)

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今後の動き

今後XenServer, KVMも対応予定

変換用のストレージを入れた例もあるようです39

Citrix

VMware

Red Hat

Microsoft

ONTAP

Express Routeを使った例

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NetApp Private Storage(NPS) for Azure

• NetApp Private Storage for Public Clouds

• 拡張性と経済性に優れたクラウド ソリューション、顧客は自社所有のエンタープライズ ストレージを管理

• 専用の回線を利用することで従量課金対象とならずにデータ転送が可能

• 米国、アジア太平洋に続き、日本でもサービスを提供 (Azureについては日本での提供時期を調整中)

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Amazon Direct ConnectもしくはAzure Express route

プライベート クラウド

Microsoft Azure

NPS for Azure

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Azure

ExpressRoute

NetApp

FAS

コロケーションセンター

NetApp

SnapMirror

SnapVault

Azure Compute

VM …VM VM

Virtualization

NetApp

FAS

NetApp Private Storage for AzureFlexPod Datacenter with Microsoft Private Cloud

@ On-premise Data Center

with Hyper-V®

ピークワークロードのクラウド利用

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FAS FAS

NetApp

SnapMirror

Reserved

Instances

認定コロケーションオンプレミス データセンター

検証/開発/DR環境の構築

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NetApp

SnapMirror

NetApp

Flexclone

ComputeCompute

開発用 検証用 DR用

認定コロケーション認定コロケーション

NPS for Azureの利用例

• なんとビックリこんな使い方も!

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46

Q & A

47

Thank You!

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