co2削減・計測診断と事例 · co 2削減・計測診断と事例 平成28年2月3日...
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CO2削減・計測診断と事例
平成28年2月3日
ミツワ電機㈱名古屋営業所 省エネ診断設計株式会社
1
CO2削減ポテンシャル診断セミナー2016
資料4
目 次
1.CO2削減診断の概要と流れ
2.CO2削減のポイント
3.診断実施事例
4. CO2削減診断と対策事例
2
3
1.CO2削減診断の概要と流れ
(1)CO2削減診断の目的
現
地
訪
問
計
測
分析、対策検討
診断結果報告
診断内容協議・日程調整
(2)CO2削減診断の流れ
電力価格の上昇や、火力発電量の増加による二酸化炭素の増加に対し経済的に優れた効果的な二酸化炭素削減対策の提案を行う。
・既存機器の運用改善
・高効率設備の導入
・改善策に対する情報提供(省エネ課題等)
(3)診断に活用する資料
■施設の図面 ■建物の概要:竣工年月、改修年月、階数、延べ床面積
■設備の概要:エネルギー使用機器の仕様、生産フロー・エネルギーフロー図、空調・電気設備図等
■エネルギー使用状況 ■電力・ガス契約形態(種別、容量):契約電力、種別、単価 等
■主なエネルギー使用機器の負荷状況:各機器の季節別の代表的な日負荷変動
■建物・施設の運用状況:年間業務日数、業務時間帯、冷暖房期間・時間 等
4
⑤蒸気本管各部の温度、圧力、電流等を測定して実態把握 保温状況、外面温度測定
⑥排ガスファン 調節計電流 ②蒸気圧力 都市ガス圧力 ②蒸気利用ヒーター
⑥燃焼ブロワー 風量、温度③排ガス測定 空気圧排ガス温度排ガスO2濃度 ①バーナー
ガス量
ガス圧 蒸気伝熱管
2号ボイラー 1号ボイラーエコノマイザー
予熱、水温
*スチームトラップ
ドレン温度
⑤給水ポンプ電流値
起動頻度 ③ボイラー給水タンク ③ ドレン回収槽
タンク水温 回収温度、量
例:ボイラーの計測ポイント
CO2削減診断の流れ(計測診断)
排ガスの測定例
5
排ガス煙道の測定口よりサンプリング、分析計に導入
電気計測の例
6
クランプ電流計にて電流の連続測定
低圧電気計測であれば、運転中での 測定も実施可能
ボイラーのCO2削減提案項目
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①空気比の適正化
イ)空気/ガス比例弁の調整実施(ボイラーメンテ業者に注文)
②廃熱の回収
イ)給水の予熱・・・ドレン回収設備設置
ロ)排ガスの熱回収・・・給水予熱(エコノマイザーの性能評価)
③点検・保守管理の徹底(管理標準の設定)
イ)日常の管理・・・燃料量、排水温度、給水温度
ロ)定期の管理・・・年1回程度の定期保全
排ガス温度、O2濃度、熱交換器の清掃
ハ)放熱の抑制・・・保温の徹底、スチームトラップの保守
動力
変換 4
放射・伝導等損失
5-1
電気の発生
抵抗等損失 5-2
電気の利用
動力・熱
変換 6
1.燃料の燃焼の合理化
2.加熱及び冷却並びに伝熱の合理化
3.廃熱の回収利用
4.熱の動力等への変換の合理化
5.放射、伝導、抵抗等によるエネルギー の損失の防止
6.電気の動力,熱等への変換の合理化
参考: 省エネ法第4条:判断基準
廃熱の回収利用 3
熱の利用
2
加熱・冷却
伝熱
1
燃焼
熱の発生
燃焼バーナー
炉、ボイラー管理
排ガス・ドレン の熱回収
断熱、保温
ポンプ、電気加熱、照明
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2.エネルギーの利用とCO2削減ポイント
CO2削減診断と案件発掘
CO2削減診断では
• 1~6のエネルギー使用の判断基準に照らし
• 不適合な箇所を抽出して
• その原因の解消と対策を立案する。
・ さらに対策の効果と対策費用を試算し
・ 費用対効果のランク付けを行なう。
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診断ポイント-1
燃料の燃焼の合理化
空気比の設定と管理
実際の空気量
理論の燃焼空気量 空気比= <1.1~1.3
*燃焼における空気供給(空気比)
目安:排ガスのO2で3%
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診断ポイント-2
加熱及び冷却並びに伝熱の合理化
2-1 工場設備・・・以下の設定が適切か?
温度、圧力、流量
投入量、処理時間、稼働台数、自動制御
2-2 空調、給湯設備・・・基準があるか?
温度、湿度、圧力、流量
稼働時間、稼働台数、自動制御
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診断ポイント-3
廃熱の回収利用
1.工業炉・・・・・ 排ガス熱回収設備があるか
熱回収なし ・・・・・ 排ガス温度が十分低いか
熱回収あり ・・・・・ 熱回収率が高いか >25~35%
ボイラー ・・・・・・・・ 排ガス温度基準 <220~250℃
(回収前排ガス温度)-(回収後排ガス温度)
回収前排ガス温度
2.蒸気ドレンの回収 ・・・・・ ボイラー給水に回収、温度の設定
3.加熱物 (固体、液体) ・・・ ボイラーブロー水の熱回収 (給水予熱)
洗浄ライン→温排水で給水予熱
熱回収率 ×100(%) - ~
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診断ポイント-4、5
発電設備 ・・・・・ ピーク抑制、平準化の貢献度上昇
1.発電専用設備 ・・・・・ 発電効率を管理
2.コージェネ設備 ・・・・ (発電+熱)利用効率を管理
効率のよい負荷での運転
廃熱の利用拡大がキー
エネルギー損失の防止
1.放射、伝熱損失の防止 ・・・ 断熱の点検 ・ 保守
工業炉の炉壁外面温度 < 80℃(at、炉温900℃未満)
2.電気抵抗損失の防止 ・・・・ 受・変電設備の容量適正化
変圧器の利用の適正化 、力率は95%以上
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診断ポイント-6
電気の利用の合理化
共 通
・不要時は止める ・・・・・ 具体策が必要
・メーターに使用範囲のマークがあるか
個 別
・流体機器は流量制御(インバーター利用等)
・加熱は断熱、負荷 (重量、温度) の適正化
・電解設備は電極距離、濃度の適正化
・照明の照度の適正化、高効率ランプの使用
・昇降機は機械ロスを防止 (点検、保守)
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3. 診断実施事例
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対象事業者とエネルギー消費の特徴
事業内容 特徴 (燃料と電気の比率等)
非鉄製品製造 燃料:電気=38% :62%
溶解炉、圧延、熱処理 燃焼炉多い、油燃料のガス化計画有
電気製品製造 燃料:電気=71% :29%
プレス、塗装乾燥、組立 燃料は都市ガス、ボイラー、乾燥炉向け
金属製品製造 燃料:電気=1% :99%
工作機械、空圧設備 電気は工作機械、コンプレッサー、照明
鋳造製品製造 燃料:電気=1% :99% 電気の80%は溶解炉
I.H溶解炉、砂処理 その他はコンプレッサー、集塵、ポンプ
A社
B社
C社
D社
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診断項目
A.金属製品製造業(非鉄溶解、圧延、熱処理炉)
B..電気製品製造(プレス、塗装、乾燥、組立)
C.機械加工業 (工作機械、空圧設備)
D金属製品製造業(鋳物、I.H溶解炉)
燃焼炉・ボイラーの空気比適正化 ○ ○
排ガス、温水、製品熱回収 ○ ○ ○
工業炉の放熱防止、断熱強化 ○ ○ ○
燃焼炉の燃料転換(ガス化) ○ ○
乾燥炉の放熱、排気熱抑制 ○ ○
蒸気管のトラップ管理とドレン回収 ○ ○
蒸気配管・弁の保温強化 ○
コンプレッサー空気漏れ防止 ○ ○ ○ ○
コンプレッサーの吐出圧力管理 ○ ○ ○ ○
流体機械INV導入、設定値見直し ○ ○ ○ ○
冷却水設定温度の調整 ○ ○ ○ ○
高効率変圧器への更新 ○ ○ ○ ○
高効率照明(LED等)の導入 ○ ○ ○ ○
工場別、診断項目一覧
A社:金属製品製造工場
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*本例は熱処理炉に集中して診断と対策検討を行った。エネル
ギー
種類
省エネ量原油
換算(KL)
CO2量(t)
効果金額(千円)
投資額(千円)
回収年(年)
① 灯油 31.7 83.4 2,489 22,000 8.8
② 灯油 19.9 52.3 1,560 300 0.2
③ 灯油 8.3 21.9 654 4,540 6.9
④ 灯油 65.3 171.7 5,127 30,000 5.9
⑤ 灯油 19.8 52.0 1,553 22,000 14.2
⑥ 灯油 11.0 28.9 862 300 0.3
⑦ 灯油 9.4 24.6 736 4,540 6.2
⑧ 希ブタン 6.1 25.9 640 300 0.5
⑨ 希ブタン 1.8 7.6 193 200 1.0
⑩ 灯油 34.6 81.4 2,712 22,000 8.1
⑪ 灯油 19.1 50.3 1,501 300 0.2
⑫ 電気 3.8 7.6 222 1,000 4.5
合計1 - 141.0 383.2 11,272 40,480 3.6
合計2 本体炉ガス化の合計(①+⑤+⑩) - 86.0 217 6,754 66,000 9.8
CO2削減量は、現状の発生量(40243t)の1%に相当する。
全件合計
対策件名
3号炉空気比改善
3号レキュペレーター清掃
4号炉ガス化改造
4号炉空気比改善
燃焼ブロワーの電力削減
1号炉空気比改善
1号炉、レキュペレーター設置
1、2号炉のDX発生炉ガス化
2号炉ガス化改造
2号炉空気比改善
2号炉レキュペレーター設置
1号炉ガス化改造
B社:電気製品製造
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エネル
ギー種類
省エネ量原油
換算(KL)
CO2量(t)
効果金額(千円)
投資額(千円)
回収年(年)
① 電気 6.7 14 354 0 0.0
② 電気 10.4 21 546 0 0.0
③ ガス 6.0 12 415 750 1.8
④ ガス 56.6 156 3,903 4,500 1.2
⑤ 電気 7.1 14 371 0 0.0
⑥ 電気 5.4 11 282 0 0.0
⑦ ガス 11.6 22 798 0 0.0
⑧ ガス 22.3 43 1,536 8,000 5.2
⑨ ガス 2.3 5 160 0 0.0
⑩ 電気 240.2 482 12,620 58,441 4.6
98.8 238 6,813 13,250 ー
269.8 542 14,173 58,441 ー
CO2削減量は、現状の発生量(9425t)の8.3%に相当する。
合計
対策項目
ガス合計
電気合計
焼付乾燥炉の排気量抑制
焼付乾燥炉の排気熱回収
水切り乾燥炉の排気量抑制
工場照明のLED化
コンプレッサーの吐出圧力低下
エアー漏れ防止
ドレン回収管の保温
蒸気配管保温
吸収冷凍機の冷却水ポンプ絞り
塗装乾燥設備のブロワー空転抑制
C社:金属製品製造
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電力削減 CO2削減量 削減効果 投資額 回収年
千kwh/年 t/年 千円/年 千円 年
① コンプレッサーの改善 277 153 5,041 1,300 0.31)エアー漏れ修理(1台相当)2)コンプレッサー3台→2台化3)吐出圧力の低下
② 照明LED化 208.6 115 3,859 22,260 5.8蛍光灯(FL型)をLEDに
③ トランス 28 15 517 14,270 27.6老朽トランス12台を更新
514 283 9,417 37,830 4.0CO2削減量は、現状の発生量(1309t)の25%に相当する。
合計
対策件名
D社:鋳造品製造工場
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電力削減 CO2削減量 削減効果 投資額 回収年
千kwh/年 t/年 千円/年 千円 年
① 溶解炉の炉蓋改造(放熱抑制) 50.1 25.7 912 1,500 1.6② コイル冷却水量低減(冬期の1台運転化) 77.0 39.5 1,401 0 0.0③ 冷却水ポンプへインバーター(INV)導入 79.2 40.6 1,441 1,000 0.7④ 冷却塔のファンとポンプの運用改善 61.4 31.5 1,118 0 0.0⑤ コンプレッサー(CP)の吐出圧0.05MPa低下 36.0 18.5 655 1,500 2.3⑥ コンプレッサー(CP)の漏れ低減 71.6 36.7 1,303 400 0.3⑦ CP室換気ファンのインバーター(INV)導入 15.3 7.9 279 500 1.8⑧ CP用冷却水ポンプ、CTファンのINV導入 29.4 15.1 535 1,500 2.8⑨ ドライヤーの設定温度変更 7.9 4.1 144 0 0.0⑩ MTBとRCTの集塵機のINV設定変更 94.9 48.7 1,726 0 0.0⑪ 仕上げ(ショット)集塵へINV導入 54.2 27.8 986 1,500 1.5⑫ 照明LED化 48.4 24.8 881 7,528 8.5
合計 625.4 320.8 11,381 15,428 1.4CO2削減量は、320tで現状の発生量 (9563t) の3.2%に相当する。
対策件名
4.CO2削減診断と対策事例
①熱処理炉のバーナー空気比改善
②RTバーナーの廃熱回収
③乾燥炉の排気調整
④乾燥炉の排気熱回収
⑤蒸気配管保温
⑥エアー漏れ診断と対策
⑦コンプレッサーの運用改善
⑧燃焼ブロワーの間引き
⑨集塵機のインバーター運用改善
⑩溶解炉の冷却水ポンプの運用改善
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事例1.熱処理炉のバーナー空気比改善
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熱処理炉の断面及びRTバーナー配置、燃焼診断
燃焼診断として排ガス温度、O2濃度の測定実施
排ガス熱回収装置
(レキュペレーター) 攪拌ファン 排ガス温度、O2測定
燃焼空気ブロワー
燃料(希釈ブタン)
ハースロール
ラジアントチューブ(RT)バーナー
RTバーナ本数(Σ16本)
1Z 2Z 3Z
上部 4本 2本 2本
下部 4本 2本 2本
計 8本 4本 4本
診断結果と対策
23
(1)燃焼診断結果
場所 炉温 燃料全体 排ガス温度
℃ L/h バラツキ 平均 ℃
S 1~8 8本 495 0~11.4 4.4 490~576
N 1~8 8本 495 2~18.2 7.9 380~553
全体 16本 *0を除く 6.15 単純平均では若干の空気比過剰であるが、内訳は以下のように空気不足と空気過剰が多い
空気不足と、過剰のバーナの本数が多く、対策をとる必要がある。
内訳と評価
燃焼不良バーナー 本数 燃料比率 O2 % 空気比 排ガス温度
空気不足 1%未満 3 0.19 0~3 ー
空気過剰 5%以上 8 0.5 10.6 2.0 502
正常 2~5% 5 0.31 3~5 1.15~1.3
全体 16
排ガスO2 %
20~25
効果試算
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(3)空気比改善効果 1) 不足バーナーの燃料削減効果 : 10%程度
2) 過剰バーナーの燃料削減効果 : 17.5%程度 3)炉全体での灯油削減率
炉全体の削減率 ①空気不足対策 対象バーナー 19% 1.90% ②過剰バーナー対策 対象バーナー 50% 8.75%
③合計削減率 合 計 10.65%
(4)メリット試算 1)燃料削減量 21.0 kL/年
2)削減金額 1,560 千円/年 3)原油換算量 19.9 kL/年
4)CO2削減量 46.8 t/年
(5)投資金額及び回収率 1)投資金額
(バーナー調整)
300 千円
2)回収年数 0.2 年 3)その他 空気配管へのオリフィス設置工事費用概算 1,520 千円
実際に使用した燃焼空気量(A) 空気比 =
理論空気量(Ao)
都市ガス(13A) ; 11 N㎥/N㎥
13Aガス
空気
バーナ
13A:空気=1:11が理論値(空気比=1)
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参考:バーナー空気比の適正化 ~省エネルギーの原点~
<例>
目視: 黄色の明るい炎
・ガス使用量 : 10㎥N/h
・必要燃焼空気量 : 10×11=110N㎥/h (理論値)
・完全燃焼には、やや多め空気比で供給する
・通常の適切な空気比は1.2くらい(130N㎥/hがちょうどよい。)
★ 排ガス中のO2濃度を測定して空気比を判定できる。 簡易式 空気比 = 21
21-O2%
<例> O2 : 10.0%の時 m=1.91
排ガス
O2計と温度計
0
2
4
6
8
10
12
14
16
1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4
空気比
排ガ
ス中
の酸
素濃
度
〔%〕
簡易式
釜の汚れで排ガス温度が上昇
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燃焼の診断・・・・排ガス温度と排ガスO2濃度
燃焼計算より
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• 空気比
現状1. m=1.57 (排ガスO2:7.9%)
現状2. m=1.66 (排ガスO2:8.6% )
• 改善後空気比 1.3
• 燃料使用量
現状1. 263,160 L/年
現状2. 290,150 L/年
• 燃料削減量
13,760L/年 (原油削減量:13.9kL/年)
• 省エネ率 : 2.5%
• CO2削減量 : 37t-CO2/年
• コスト削減効果 : 約1,200千円/年
参考:空気比適正化による省エネ効果例
低減前後空気比
排ガ
スO
2
燃料
低減
率 (
対改
善前
)
燃焼空気予熱の燃料削減効果
28
事例2. RTバーナー排ガス熱回収
29
事例1の1ゾーンのRTバーナ排ガス煙突にレキュ設置で燃焼空気を予熱する。
(1)燃焼診断結果
場 所 炉温 排ガス温度
燃料使用量 空 気 比 ℃ ℃
S 1~4 4本 全体の 測定時は異常が多かったが
N 1~4 4本 50% 本対策時は空気比調整済を前提
全体 8本
(2)対策内容 1ゾーンのRTバーナーの排ガス管にレキュペレーターを設置する。 空気比は調整済を前提として効果試算する。
排ガス温度/ 空気比
排ガス損熱 空気予熱 有効発熱量 比率 101炉 空気温度 kcal/L kcal/L Kcal/N㎥ %
空気比改善後バーナー 500/30 1.24 1,980 105 6,376 バーナーレキュ 500/250 1.24 1,980 876 7,086 10
495 540
効果試算
30
(3)レキュペレーター設置による改善効果試算 ・1Zバーナー、8本へのレキュ設置による燃料削減効果試算 ・基準の空気比を1.25 (排ガスO2濃度で3~4%) 試算結果 燃料節約率 : 10 %
3)炉全体での灯油削減率 ①レキュペレーター本数 対象バーナー 50% 削減率: 10×0.5=
(4)メリット試算
5%削減
・101の炉本体の灯油量 : 178.1 kL/年 (=197.2-19.1)
1)燃料削減量 8.9 kL/年 (5%削減)
2)削減金額 662 千円/年 エネルギー単価 : 74.3 円/L
3)原油換算量 8.4 kL/年 重油係数 : 0.947 kL/kL
4)CO2削減量 19.9 t/年 CO2係数 : 2.23 t/L
(5)投資金額及び回収率
1)投資金額 レキュペレーター設置工事 バーナーは流用する
2)工事費 現状の排気煙突にレキュペレーターを設置 空気配管を改造する。 燃焼ブロワーは余力あるので、流用する。 レキュ設置工事費用概算 4,540 千円
3) 回収年数 6.9 年
事例3.乾燥炉の排気調整
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乾燥炉フロー フレッシュエアー 対策1.排気調整
対策2.排気熱回収
排気ファン
ワーク出
熱風発生炉
ワーク入
循環ファン
燃料(13A) 燃焼ファン
診断結果
32
(1)熱バランス調査結果 排気熱バランス計算
総排気 排気温度 ℃
④ 総排気量 N㎥/h
排気比熱(空気) kcal/N㎥・h・℃
総排気損失 kcal/h
入出口上部吸引 温度 ℃
③ 吸引量 Nm?/h
比熱 kcal/N㎥・h・℃
熱量 kcal/h
入出口吸引、FA 吸込み温度(平均) ℃
① 吸込み量 N㎥/h
比熱 kcal/N㎥・h・℃
熱量 kcal/h
② 炉温:175℃ kcal/h
⑤昇温熱損失分: ②-① kcal/h
燃焼熱比率
Q、ガス燃焼熱 ガス量 N㎥/h
熱量 kcal/h 357,205
0.311 52,612 228,746 176,135
49% 35.9
30 1,354 0.311 12,633
30 5,639
91 8,529 0.311
241,379
乾燥炉単独排気熱:④-③
対策内容と効果試算
33
(2)対策内容 ・燃料削減のためには、吸引量を必要最小限とすることが最も効果的である。
・炉上の排気ダクトの弁で調整できる構造になっている。
・紛体塗装の焼き付け炉では、排気の汚染度が低いので、排気状況を見ながら
排気量を絞る。
(3)効果試算 排気量を10%抑制した場合の燃料削減効果を試算する。
現状の熱バランスにおいて、⑤の昇熱損失の低減 17,613 kcal/h
13A相当 削減量 1.8 N㎥/h
削減率 4.9% 稼働、効果発揮時間 : (235日×15h×0.8) 2,820h/年
13A削減量 4,992 N㎥/年
効果金額 エネルギー単価:80円/N㎥ 399,356 円/年
CO2削減量 CO2換算係数:2.27kg/N㎥ 11 t/年
事例4 排気の熱回収
34
(1)診断結果と対策検討 フレッシュエアーの予熱を行う
1)対象排気量 炉上の排気量(2か所) 7,175 N㎥/h
排気熱量 313,404 kcal/h
排気温度 入口 140 ℃
出口 100 ℃
フレッシュエアー量 1,552 N㎥/h
空気温度 入口 30 ℃
出口 100 ℃
2)回収熱量 (100-30)×0.311×1,552= 33,787 kcal/h
回収率 11 %
13A削減量相当 3.4 N㎥/h
効果試算
35
(3)効果試算
稼働、効果発揮時間 235日×15h×0.8= 2,820h/年
13A削減量 9,576 N㎥/年
効果金額 エネルギー単価:80円/N㎥ 766,066 円/年
CO2削減量 CO2換算係数:2.27kg/N㎥ 22 t/年
工事費 概算費用 : 4,000千円、回収年数 : 2.7年
内容 : ダクト距離が短く経済的
熱交換器 プレート式 (33㎡)
熱交換器設置、ダクト工事
排気ダクト
排気ファン
乾燥炉
熱交換器 フレッシュエアー
吸込み口
排気ダクトに熱交換器
予熱空気を吸込む
事例5 蒸気配管保温
36
(1)診断結果 ボイラーから吸収式冷凍機までの蒸気配管(200A)において保温無し部分が多かった。 保温の無い部分の、損失熱量を算出した。
蒸気飽和温度 0.7 Mpa 170 ℃ (r=489kcal/kg)
雰囲気温度 屋外 20 ℃ 屋内 30 ℃
配管サイズ 200A 単位面積 0.68㎡/m 放射率 0.7
相当長 放熱面 hc hr ht 放熱量 m m2 W/m2・K W/m2・K W/m2・K W
フランジ 1 0.44 0.30 9.10 8.24 17.3 777 支持金物(L=300) 15 0.3 4.5 3.06 9.10 8.24 17.3 7,947
未保温部分 1 1.5 1.5 1.02 8.94 8.53 17.5 2,491
フランジ 28 12.3 8.37 8.94 8.53 17.5 20,463 支持金物(L=300) 13 0.3 3.9 2.65 8.94 8.53 17.5 6,478 片伸縮継手 1 0.88 0.60 8.94 8.53 17.5 1,462
フランジ 1 0.44 0.30 9.10 8.24 17.3 777
支持金物(L=100) 5 0.1 0.5 0.34 9.10 8.24 17.3 883 ジスクバルブ 1 1.68 1.14 9.10 8.24 17.3 2,967
未保温部分 1 1 0.68 8.94 8.53 17.5 1,661
支持金物(L=500) 7 0.5 3.5 2.38 8.94 8.53 17.5 5,813 支持金物(L=300) 38 0.3 11.4 7.74 8.94 8.53 17.5 18,935 片伸縮継手 1 0.88 0.60 8.94 8.53 17.5 1,462 両伸縮継手 1 1.76 1.20 8.94 8.53 17.5 2,923
合計 75,038 蒸気換算量 : 130 kg/h ・・・大きい
箇所 m、個
A
外観
B
C
D
【計算前提条件】
対策と効果試算
37
(2)対策と効果試算
1)対策:保温の実施
屋内部分は、保温カバーによる簡易保温が実用的
2)効果試算
保温による、放熱ロス防止効果・・・70%
効果時間 24×330= 7,920 h/年
蒸気ロス合計 1,045 t/年
燃料換算 13A 70 千N㎥/年
ボイラー蒸発効率 15 kg/N㎥
効果額 エネルギー単価:80円/N㎥ 5,576 千円/年
CO2削減量 CO2換算係数:2.27kg/N㎥ 158 t/年
工事費概算 4,500 千円/年
38
参考: 蒸気配管の保温
№ 管 径 裸 管 (W/m)
保温管 (W/m)
効 果 低減率
① 25A 230 30 200 87%
② 50A 370 43 327 88%
③ 65A 460 50 410 89%
管径によらず80%以上の放散熱の低減となる
例:A社(ボトリング業)
保温効果試算例(蒸気圧0.3MPa)
39
参考:蒸気バルブ、フランジ部分の保温実施例
管サイズ 25A 32A 40A 50A 65A 125A 合計
直管 17 1 0 66 3 6 93 m
弁 4 3 6 11 19 4 47 個数
ストレーナー 1 1 1 1 6 0 10 個数
蒸気配管ラインにおいて、弁、フランジ部分の保温がないことが多い。
診断すると、かなりの数になることが多く、保温効果が大きい。 下記例参照
保温効果:218,328kWh/年 → ボイラー燃料削減効果:29kL/年(174万円)
保温前
弁とフランジが裸である
保温後
参考:蒸気利用における損失熱
燃焼熱:100%
ボイラ
配管
加熱槽
燃焼熱から有効熱までの途中の熱ロスのミニマム化が重要
缶水ブロー損失熱
排ガス損失熱
表面放熱損失
蒸気ドレン損失熱
有効熱:50%
40
放散
熱量
(kcal/m
2h
)
温度差(炉壁外面温度-室温)℃
1,500
100℃
70℃
<例>
・表面積:5m2 ・温度差:100→70℃
・放散熱量 Q=(1,500-1,000)×5
=2,500kcal/h
・燃料ロス:2,500÷8,800≒0.28L/h
・7h×315日×0.28=617L/年
85円/Lとして、5.2万円/年
<対策>
・保温が大事
(材料は、ホームセンターにあり)
・炉体のアルミペイント塗装
<放散熱と燃料ロス> A重油
41
参考: 炉壁、タンク表面からの放熱
1,000
事例6 エアー漏れ診断と対策
42
工場及 びコンプレッサー 配置 No . 1 コンプレッサー
37kW 3 変電室 田辺 レシプロ No . 4 コンプレッサー
遊休 レシーバタンク 22kW 停止中
2 変電室
MCH - 58
MC-31 4 変電室 中継 レシーバ
ベビコン 1 棟
2 棟
3 棟 6 棟
MCH-7
4 棟 1 変電室
5 棟
No . 2 コンプレッサー
37kW MCH - 57 2
No.1,2,3コンプレッサーが稼働し
,
休日にNo.1を運転して漏れ調査した 1
No . 3 コンプレッサー
22kW
①
②
③ ドライヤー
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
漏れ診断結果
43
空気漏 れに 伴 うコンプレッサー 運転 と 電力消費量調査結果
H27.7.12
27
( 日 ) 9 時 ~ 12 時間 で 実施
コメント 【同機種 カタログ仕様】
・ No 1 CP を 稼働 * 日立 HISCREW 37 標準仕様
・ 設定圧力 0 . 69 Mp 吐出圧 : 0 . 69 MPa
・ 到達 まで 20 分 空気量 : 6 . 1 m ? / min ( 吸込 み 基準 )
・ 以後 はロード・アンロード 運転
・ 圧力 キープ 運転中 に 工場内 のエアー 漏れ箇所を点検した
・ 9 時 20 分 ~ 12 時 の 間 の 運転 は 、 漏 れ 量 を 維持 するためのコンプレッサー 電力消費 である 。
漏れの診断結果
44
漏 れ 箇所一覧表 、 、 全体 で 60 カ 所 より 抜粋 H 27 . 7 . 12 . 実施
棟名 No 機械 の 場所又 は 名称 漏れ度 漏れ箇所
1 棟 1 VM40 大 レギュレター
2 研磨 中 エアーガン
3 NC フランス ② 特大 エアーガン
4 NC フランス ③ 特大 継手
5 MC2 大 エアーガン
6 MC1 大 エアーガン
7 水溶性 エマルジョン 小 内部
音
より音(レギュレター?)
8 柱 1 棟入口 全体写真 大
9 同上部分 大 継手
10 欅 大 継手
11 茜 ①‐② 特大 継手
12 茜 ③‐⑤ 極小 レギュレター
13 芍薬 ② 超特大 レギュレター
14 芍薬 ④ 大 エアーガン
15 芍薬 ⑤ 大 レギュレター
16 蒲公英 中 エアーガン
17 モーターケースライン 2 号機 中 エアーガン
18 モーターケースライン 1 号機 小 エアーガン
2 棟 19 オオクマ 旋盤 の 上方 超特大 継手
◎ ホルダーライン GOOD エアーガン・・・よい 例
20 No . 2 コンプレッサー 特大 ドレン抜き開放
効果試算
45
1)漏れ量
全体 で 60 カ 所 を 特定 1CPの運転状況より、全体のエアー漏れ量は、5.2㎥/min(312㎥/h) 1か所あたりの漏れ量は、86L/minに相当する。
2)漏れ対策の効果試算 この漏れのために1CP1台の稼働分に相当
電力消費は、約40kWh/hに相当する。 。
コンプレッサーの運転時間 : 6,000 h/年
年間の電力ロス :
6000h×40kWh/h=240千kWh/h 漏れを完全になくすことは難しいので、60%の達成と推定する。
。
電力削減効果 : 144千kWh/h 費用削減効果 : 2,664千円/年
CO2削減効果 : 73.6 t/年
事例7.コンプレッサーの運用改善
46
コンプレッサーの運転条件、運転台数の実態調査
【スクリューコンプレッサーの空気圧実態】
(タンク圧力 Mpa) (㎥/min)
1CP 2CP 3CP 合計空気
7/9.AM 0.65 0.63 0.625 10~12
7/10.AM 0.62 0.635 0.61 8~12
7/11PM 0.625 0.64 0.61 4
*白抜き、3CPは空運転状態と思われる。
・常時3台が運転状態にある。
・コンプレッサーの吐出圧力 0.6MPa以上ある。
・各コンプレッサーの電力消費量から吐出空気量を推定した。
・現状の供給量実績から、2台運転で十分であり
1台(3CP)は空運転状態になっていることが判明した。
対策内容
47
・以下のステップで運用改善を行う。
イ)3CPを停止する (バックアップでの稼働。空運転が多い)
ロ)1CPをベース運転とする。(圧力設定の見直し)
*1CPは上下限とも圧力設定が高いのでアンロードの期間が長い。
ハ)2CPを負荷変動吸収用とする
圧力設定を見直す。
ニ)以上の圧力設定に際して、吐出圧力に余力があるので、低めの設定とする。
空気漏れ対策を進展させて、随時圧力を下げていくとよい。
ホ)エアー漏れの修理を行う。
主な修理箇所・・・以下の部分が大半である。
①エアーガンの根元の継手の修理
②配管からの取出し部分の継手の修理
③設備の受入箇所、レギュレター、フィルターの継手部分の修理
圧力設定の例 (タンク圧:MPa)
0.5 0.55 0.6 0.65
①1CP(優先機) 現状の1CPは低いので
②2CP アンロードが続く
*2CPは1CPより低めにすることがポイント
改善後予想 現状 2CPの設定が高いので
効果試算
48
イ)3CP稼働分の電力削減 (現状消費量相当)
235kw×20h=470kwh/日
ロ)空気漏れ対策による吐出量の削減効果 20kw×20h=400kwh/日
ハ)吐出圧力の低減効果 (現状 0.6MPa → 0.55MPa) 電力 4%削減
ニ)合計
1CP 2CP 3CP 合計
kWh/日 kWh/日 kWh/日 kWh/日
現状電力量(7/10) 710 862 571 2,143
イ)~ハ)の複合対策後電力量 1221
削減量 922
へ)年間効果 300日/年 276.6 千kwh/年
・CO2削減量 141 t/年 ・対策費用 1,200 千円(漏れ修理に1,000千円)
事例8 燃焼ブロワーの間引き
49
(1)現状
・燃焼時間が全体の半分程度であった。 (下図参照)
・保持時間は「ダンパー閉」で、運転を行っている。
全開時 21A 5.1 kwh/h
保持時 15A 3.6 kwh/h
対策内容と効果試算
50
1)対策
インバーターを導入して、保持中は低速運転で電力削減を図る。
空気ヘッダー圧力を一定とする自動制御を行う
2)効果
・現状の保持時間中の電力消費 15A×200V= 3.6 kwh/h
・インバーターによる圧力一定制御での電力消費推定
これまでの事例より、60→45Hz(75%程度)
5.1×0.75 3= 2.2 kwh/h
削減効果 1.5 kwh/h
年間効果 保熱は50%、3,420h/年 5,072 kwh/h
CO2削減量 2.6 t/年
工事費用 インバーターの設置 500 千円
⑨集塵機のインバーター運用改善
51
集塵機 の 配置 と 運転状況 4 式 の 集塵機 がある 。
それぞれ 、 集塵 ファンはインバーターで 絞 り 運転中
周波数固定 で 運転 している 。
RCT 前
RCT 集塵機 RCT 後
砂処理
MTB 集塵機 運転時間 の 推計
・ 18 h / 日
・ 18 h * 5 日 + 14 h ・・・ / 週
成品 クーラー ・ 46 週 / 年
・ 104 * 46 = 4784 h / 年
診断結果
52
1)ファンの電流と排風量、温度の測定結果 *4、5,8月の実績平均より
運転 年間電力
電力 排風量 圧力 周波数 使用量
kw ㎥/min Pa 設定 Hz kwh / 年
MTB 37 430 2,940 50 166,560
RCT - 225 3,430 35 47,408
RCT 前 62 700 3,920 40 104,440
RCT 後 47.2 500 3,920 45 98,796
測定 風量比 電流 計算電力計 電力比
絞 り 電力比 風量
A kw - 3 乗比例
① ③ ② ④ MTB 80 19.4 52% 83% 58% 317 74% RCT 45 10.9 58% 20% 122 54% RCT 前 55 13.3 21% 67% 30% 442 63% RCT 後 110 26.6 56% 75% 42% 402 80%
運転 、 設定周波数 に 比例 した 排風量 ・・・ ③ と ④
周波数 の 3 乗 に 比例 した 電力量 ・・・ ① と ②
ほぼ 既存 のインバーター 設定 どおり 運転実績 になっている 。
名称
仕様
名称
測定値 計算値
2)インバータ設定とその結果の評価
対策内容
53
3)対策内容
・現状において、インバータ設定が他と比べて高い。
MTBとRCTの集塵機について更なる絞りを行う。
①MTB
成品クーラ室から排気をおこなっている。
成品出口の開口部が大きい。また、囲いフードの腐食穴あきがある。
これらを補修することで排気量の抑制が可能である。
開口面積の縮小度合いより、50→40Hzが見込まれる。
②RCT出側
3台の集塵機があるが、そのうちRCT集塵機は35Hzでほぼ半分の
風量で運転できている。
これに対して、RCT出側の集塵機の排気ファンは他と比べて余裕が
見られる。
まず40Hzでの運転で様子を見る。
効果試算
54
2)効果試算
①MTB集塵機の場合 ②RCT後
インバーター設定を50Hzから40Hzに インバーター設定を45Hzから40Hzに
実績から、理論値並みの効果とする。 実績から、理論値並みの効果とする。 現状 改善 現状 改善
インバーター設定 50Hz 40Hz インバーター設定 45 40
電力削減、計算値 58% 30% 電力削減、理論値 42% 30%
ファン電力 (kw) 19.4 11.64 ファン電力 kw 26.6 19
年間電力 (kwh/年) 166,560 年間 kwh/年 98,796
削減電力 (kw) 7.76 削減 kw 7.6
削減率 40% 削減率 29% 年間削減量 (kwh/年) 66,624 年間削減量 kwh/年)( 28,227
効果金額 (千円/年) 1,213 効果金額 (千円/年) 514
CO2削減量 (t/年) 36.7 CO2削減量 t/年 15.6
②改善後ファン電力19kW=26.6kW×(30/42)
・費用 : 保全(修繕)工事のため投資なし
成品クーラーの出側の開口部の縮小
フードの穴あき修理
①改善後ファン電力11.64kW=19.4kW×(30/58)
事例10 溶解炉.冷却水ポンプの運用改善
55
設備概要
IH式溶解炉 1000 kw× 3 基
IH コイル 冷却水 の 循環系統 本案の改善対象
冷却 ファン : 3 台
水圧 : 0 . 5 MPa
冷却 ポンプ 電力実測
2 台時 : 13 . 3 kw × 2 台
1 台時 : 14 . 9 kw × 1 台
散水 ポンプ
3 台 流量 は 一定 電気炉稼働中 は 2 台運転 、 それ 以外 は 1 台運転 ・・・・ 止 めていない
診断結果
56
電気炉の冷却水温度の推移電気炉停止中は水温上昇は微少 ・・・残熱による昇温のみ
電気炉稼働中の冷却水温度差及び冷却水熱損失と比率時間帯 温度差(℃) 水量(m³/h) 損失熱(kw) 電気炉入熱(kw)水損失率 入熱内訳
8/28、20時~3時 4.1 120 572 3000 19.1% 2000+1000
8/29、8時~15時 3.9 120 544 2700 20.2% 1800+900
9/1、20時~3時 4 120 558ポンプ稼働 2台運転電気炉の入熱 電力監視データーより
20
22
24
26
28
30
32
34
36
38
40
8/28
6:0
0
8/28
12:
00
8/28
18:
00
8/29
0:0
0
8/29
6:0
0
8/29
12:
00
8/29
18:
00
8/30
0:0
0
8/30
6:0
0
8/30
12:
00
8/30
18:
00
8/31
0:0
0
8/31
6:0
0
8/31
12:
00
8/31
18:
00
9/1
0:00
9/1
6:00
9/1
12:0
0
9/1
18:0
0
9/2
0:00
温度
[℃]
冷却水温度 ℃ 冷却水 出 冷却水 戻り雰囲気温度
対策内容と効果試算
57
( 1 ) 対策内容
h / 日 × W / 年 h / 年 夏 冬 平日 2 台運転時 24×5×46 5,520 2 台 × フル 1 台 ×フル
日曜 1 台運転 24×46 1,104 休日 1 台運転 残 り 2,136 合計 8,760
(40/60)3=0.33 . ( 2 ) 電力量 、 効果試算
運転形態 kwh / h kwh / 年 kwh / h kwh / 年
平日 2 台運転時 26.6 146,832 26.6/14.9 61,180 日曜 1 台運転 14.9 16,450 5 34,270 休日 1 台運転 14.9 31,826 5 20,455 合計 195,108 115,905 まとめ
電力削減効果 79,203 kwh / 年
金額 1,441 千円 / 年
CO2削減量 44 t/年
投資額 インバーター 導入 3,000 千円 / 年
運転形態 稼働時間条件
現状 対策後
インバーター 仕様 1 台 × 40 hz
対策後運転条件
稼働条件
参考:ポンプの水量をインバータで制御
回転速度制御とは、必要流量に応じてポンプの回転速度を変更することにより ポンプの吐出量を効率的に制御する方法である。
回転数制御方式の中で インバータ方式が最も
一般的
流 量
所
要
動
力
流量制御方式と所要動力概念図
ポンプの回転速度制御
電気的
機械的
一次周波数制御 最も効率がよい
セルビウス制御
二次抵抗制御
オイルフレックス
流体継手
かご型電動機
巻線型電動機
インバータ
プーリー変更
インペラカット
58
59
・工場のCO2削減ポテンシャル診断において発掘した対策案の中で、主に運用改善の案件を中心に紹介させていただきました。
・日常の設備や操業においても、詳細な計測診断を行うことで、運用改善や設備の小改造の対策を発見できることが、少なくないことを解っていただけたと思います。
・本報告が皆様のCO2削減対策にお役に立ちましたなら幸いです。
まとめ
ご静聴ありがとうございました。
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省エネ診断は、皆様の省エネ推進に必ずお役に立ちます。 下記へご連絡ください。
ミツワ電機㈱中部営業所 TEL:052-332-6233
省エネ診断設計株式会社 TEL:052-621-3174 代表取締役 大河内 敏博
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