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日向市中心市街地活性化基本計画 人が集い 人がふれあい 人が暮らす 市(いち)的にぎわいに満ちた 都市空間の形成 平成 31 年3月 宮崎県日向市

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日向市中心市街地活性化基本計画

人が集い

人がふれあい

人が暮らす

市(いち)的にぎわいに満ちた

都市空間の形成

平成 31年3月 宮崎県日向市

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目 次

○計画の名称 ・・・ 1

○作成主体 ・・・ 1

○計画期間 ・・・ 1

1.中心市街地の活性化に関する基本的な方針 ・・・ 1

[1]日向市及び中心市街地の概況 ・・・ 1

[2]中心市街地の現状に関する統計的なデータの把握・分析 ・・・ 8

[3]地域住民のニーズの把握・分析 ・・・ 18

[4]これまでの中心市街地活性化に対する取組の検証 ・・・ 26

[5]関連計画等の動向・位置づけ ・・・ 41

[6]中心市街地活性化の課題 ・・・ 44

[7]第3期中心市街地活性化の基本方針 ・・・ 46

2.中心市街地の位置及び区域 ・・・ 47

[1]区域 ・・・ 47

[2]中心市街地要件に適合していることの説明 ・・・ 48

3.中心市街地活性化の目標 ・・・ 51

[1]中心市街地活性化の目標 ・・・ 51

[2]計画期間の考え方 ・・・ 51

[3]目標指標の設定の考え方 ・・・ 51

4.土地区画整理事業、市街地再開発事業、道路、公園、駐車場等の

公共の用に供する施設の整備その他の市街地の整備改善のための

事業に関する事項

・・・ 62

[1]市街地の整備改善の必要性 ・・・ 62

[2]具体的事業の内容 ・・・ 63

5.都市福利施設を整備する事業に関する事項 ・・・ 65

[1]都市福利施設の整備の必要性 ・・・ 65

[2]具体的事業の内容 ・・・ 65

6.公営住宅等を整備する事業、中心市街地共同住宅供給事業その他の

住宅の供給のための事業及び当該事業と一体として行う居住環境

の向上のための事業等に関する事項

・・・ 67

[1]街なか居住の推進の必要性 ・・・ 67

[2]具体的事業の内容 ・・・ 67

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7.中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の商業の

活性化のための事業及び措置に関する事項 ・・・ 69

[1]商業の活性化の必要性 ・・・ 69

[2]具体的事業等の内容 ・・・ 70

8.4から7までに掲げる事業及び措置と一体的に推進する事業に

関する事項 ・・・ 75

[1]公共交通機関の利便性の増進及び特定事業の推進の必要性 ・・・ 75

[2]具体的事業の内容 ・・・ 75

9.4から8までに掲げる事業及び措置の総合的かつ一体的推進に

関する事項 ・・・ 78

[1]市町村の推進体制の整備等 ・・・ 78

[2]中心市街地活性化協議会に関する事項 ・・・ 79

[3]基本計画に基づく事業及び措置の一体的な推進など ・・・ 81

10.中心市街地における都市機能の集積の促進を図るための措置に

関する事項 ・・・ 82

[1]都市機能の集積の促進の考え方 ・・・ 82

[2]都市計画手法の活用 ・・・ 82

[3]都市機能の適正立地、既存ストックの有効活用等 ・・・ 82

[4]都市機能の集積のための事業 ・・・ 84

11.その他中心市街地の活性化のために必要な事項 ・・・ 85

[1]都市計画との調和 ・・・ 85

[2]その他の事項 ・・・ 85

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○ 計画の名称 :日向市中心市街地活性化基本計画

○ 作 成 主 体 :宮崎県 日向市

○ 計 画 期 間 :平成 31年4月 ~ 平成 36年3月

1.中心市街地の活性化に関する基本的な方針

[1]日向市及び中心市街地の概況

(1)位置、地勢・気候

本市は宮崎県の北東部、宮崎市から北へ 66kmに位

置しており、尾鈴山系を南西に、日向灘を東に望み、東

西 33km、南北 20km、約 336k㎡の面積を有している。

日豊海岸国定公園の南端に位置し、リアス式海岸と

白砂青松の美しい砂浜からなる海岸線は、自然の織り

成す芸術ともいえる景観を呈しており、西には遠く九州

山地に連なる山々の雄大な景色を遠望することができ

る。市の南部には九州山地に源を発し日向入郷圏域を

貫いて日向灘に注ぐ耳川が流れており、その河口には

神武天皇お舟出の地(日本海軍発祥の地)とされる

美々津港がある。

気候は温暖で、年間平均気温も約17度と降雪をみる

ことはほとんどない。年間降水量は 2,000㎜を超えてい

るが、一方で年間日照時間が 2,000時間を超える等全

国でも有数の晴天に恵まれた地域である。

(2)人口

本市の人口は、平成 18年2月の旧東郷町との合併により県下第4位の人口規模となったが、

平成27年の国勢調査人口は61,761人で、平成22年の同調査と比較すると1,462人(約2.3%)

が減少している。

また、周辺の2町2村を含む日向入郷圏域(日向市・門川町・美郷町・諸塚村・椎葉村)の人

口は、平成 27年の国勢調査人口では 89,971人で、平成 22年の同調査と比較すると 3,328人

(約 3.6%)が減少している。

(3)産業

本市では、昭和 39年に日向・延岡新産業都市の指

定を受けて以来、重要港湾細島港を中心に整備、開

発が進められてきた。また、平成6年には宮崎県北地

方拠点都市地域の指定を受け、3つの拠点(「日向市

生活・文化交流拠点地区(中心市街地)」「細島ウォー

ターフロント拠点地区」「財光寺居住拠点地区」)を中

心に県北部都市拠点形成ゾーンとしてさらなる発展を

遂げてきた。特に細島工業団地は、平成 17年以降 54

の企業が進出している宮崎県随一の港湾工業都市と

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なった。

産業別就業状況は、第1次産業が 7.2%、第2次産業が 28.8%、第3次産業が 64.0%となって

おり、全国や県平均よりも製造業の割合が高くなっている。

(4)観光

日豊海岸国定公園の南端に位置する日向岬は、太

平洋に突き出た小さな岬であり、70mの高さを誇る柱状

節理の断崖に立つ「馬ヶ背」や「願いが叶うクルスの海」

等の観光ポイントがある。また、「日本の渚・百選」に選

定されている「お倉ヶ浜」や「快水浴場百選」に選定され

ている「伊勢ヶ浜」等4箇所の海水浴場を有している。

神武天皇お舟出の地として有名な美々津地区は、古

来日向入郷圏域の物資の集散地として栄えた街であり、

現在も石畳の道に面して土蔵づくりの白壁が並ぶ歴史

ある街並みが続く。近くには「道の駅日向」や「お舟出の

湯」、「オートキャンプ場」等が整備された「日向サンパ

ーク」がある。

東郷地区は歌人若山牧水の生誕の地であり、「若山

牧水記念文学館」や「牧水公園」等を巡ることができる。

若山牧水の命日である9月17日には毎年「牧水祭」が

開催されている。

本市の代表的な祭りとしては、様々なひょっとこの面

をつけユーモラスな踊りが披露される「日向ひょっとこ夏

祭り」や県北三大祭りの1つである「日向十五夜祭」、

120年以上続く「細島みなと祭り」が有名である。

(5)交通

交通路としては、市街地を JR

日豊本線と平行して国道 10号

が走っており、国道 10号から分

岐した国道 327号が奥日向(美

郷町・諸塚村・椎葉村)に向って

伸びている。細島地区は交通の

要衝であり、天然の良港細島港

を有しているため、古くから物資

の集積地、海運の街としても栄

えた土地柄である。また、念願で

あった東九州自動車道(宮崎~

北九州間)も平成 28年4月 24日に開通した。

馬ヶ背展望台

牧水公園

日向ひょっとこ夏祭り

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(6)中心市街地の概要

JR日向市駅を中心とする本市の中心市街地は、歴史的、地理的な背景から日向入郷圏域(1

市2町2村)の生活文化交流の拠点として発展してきた。交通の要衝でもあり、商業施設が集中し

主な公共公益施設が存在することから、経済や交通、情報、文化等の各分野において圏域の中

心的な役割を果たしてきた。

しかし、平成に入り急速な社会構造の変革や都市基盤整備の遅れから居住人口の減少を招

き、さらには相次ぐ郊外型大型店の進出による核店舗の閉鎖、撤退等により空店舗や低未利用

地が増加する等、中心市街地の活力は失われてきた。

また、JR日豊本線により東西に分断された中心市街地は一体的な土地利用ができず、踏切部

での慢性的な交通渋滞が都市活動の大きな障害になる等、機能的にも中心市街地は衰退して

いった。

そのような中、平成6年9月に宮崎県より県北地方拠点都市地域の指定を受け、日向市駅を中

心とする約 97haが「日向市生活・文化交流拠点地区」として位置づけられた。

さらに、平成 11年1月に旧中心市街地活性化法に基づく「日向市中心市街地活性化基本計

画」を策定し、中心部の 50.6haを中心市街地活性化区域と位置づけた。

①歴史的背景

本市の大半が江戸時代は天領であり、日田におかれた西国郡代により支配されていた。

1737年日田代官の出張所である手代陣屋が富高新町(現中心市街地)に置かれ、日向国内

の幕府領を差配している。陣屋跡は現日向市役所近接地に現存しており、中心市街地は江戸

期においても圏域の政治的、文化的な中心地であった。

また、大正 10年の鉄道開通に伴い、この地に国鉄日豊本線富高駅が開業したことにより、

商業的にも飛躍をとげた。国・県関係の公共機関は、そのほとんどがこの地に集まり、昭和 26

年の町村合併により日向市が誕生したときも、市庁舎がこの地に置かれている。このように永年

に亘って圏域の中心的な役割を担ってきたところである。

②地理的背景

日向入郷圏域は、日向市、門川町、美郷町、諸塚村、椎葉村の1市2町2村からなり、面積

は1,629.28k㎡で、県全体の25.7%を占める。人口は約90,000人となっており、県人口の約8%

である。地勢からみると、平野部と呼べる部分は日向市、門川町に若干見られるが、そのほと

んどが山地で占められている。

本市の北方に位置する門川町を除き他の町村は、市南部において日向灘にそそぐ耳川の

流域に点在している。産物の搬出、生活物資の搬入は、古くは高瀬舟を使った耳川の水運、

あるいは富高新町(現中心市街地)を起点として、東郷、神門、米良を経て熊本県人吉に通ず

る米良街道にたよった。明治期以降陸路が整備され、馬車やトラックによる輸送手段が多用さ

れるようになると、国道 10号から分岐し、圏域に入る幹線道路である国道 327号を辿ることにな

る。

また、海の玄関口である細島港への臨港線(細島線)も富高駅から分岐し、道路もこの地に

おいて国道に合流する交通の結節点であり、交通の要衝であった。人も物も情報も全てがここ

から運ばれここに集まってくる。このように、中心市街地は山の文化(森林文化)と海の文化(黒

潮文化)が交わる、まさに圏域の交流拠点であった。

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③史跡の分布状況

宮崎県は古墳の多いところであるが、本市にも 20数基の古墳が現存している。中心市街地

にも隣接する位置に富高1号墳、2号墳の2基の古墳が残されており、特に2号墳は全長 83m、

後円部の直径 37mと県北屈指の規模を誇っている。現在は若宮近隣公園として整備され多く

の市民に親しまれている。日向市駅から真西に約 600mの位置にあるこの古墳は、細島の海か

ら真直ぐに伸びた中央通線と正対して日向市駅周辺の重要な景観軸を形成している。

中心市街地に残る陣屋跡は、江戸時代幕府の天領であったことの名残りでもある。また、当

時の細島港は、東、南九州の玄関口として日向から薩摩にいたる諸大名の参勤交代のときの

出入港であり、現在でも薩摩屋、高鍋屋等の屋号が残っている。明治年間には、大阪との間に

汽船による定期航路が設けられ、商港として大いに繁栄した。

現在のJR日豊本線の敷設は明治 44年から始まり、大正 10年には美々津、富高駅(現日向

市駅)、細島駅が営業を開始した。鉄道の開業により、中心市街地は入郷圏域の中心地として

飛躍的に発展した。

④公園・広場の分布状況

本市には 69箇所の都市公園があり、総面積 120.46ha、人口1人あたり面積 19.5㎡となって

いる。そのうち中心市街地及び周辺地域には、街区公園、近隣公園、児童遊園の3種類、5箇

所の公園緑地が存在し、面積は合計で 2.12ha となっている。区域内に限定した場合、街区公

園 1箇所、児童遊園 1箇所(合計面積 0.4ha)を有するのみであったが、平成 22年度に駅前

交流広場(0.3ha)を整備しており、今後も土地区画整理事業により街区公園の整備を予定して

いる。

□中心市街地周辺の公園緑地

種 別 名 称 面 積

近隣公園 若宮近隣公園 1.20ha

街区公園 尾達山街区公園 0.27ha

〃 蛭子街区公園 0.27ha

〃 高砂街区公園 0.25ha

児童遊園 本町児童遊園 0.13ha

合計面積 2.12ha

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⑤公共的施設の分布状況

中心市街地及び周辺地域には、市役所、県総合庁舎、警察署等の行政機関、郵便局、銀

行等の金融機関、文化交流センター、中央公民館、図書館、体育センター等の教育文化施設

等の公共的施設が数多く立地している。また、市内に 56医院の医療機関があるが、その内 10

医院が中心市街地に、15医院がその周辺地域に立地している。

さらに、日向商工会館内の「市民交流プラザ」や「日向地域情報センターまちの駅とみたか」、

「日向市障がい者センターあいとぴあ」等の交流拠点施設も整備されており、日向入郷圏域の

交流及び情報発信拠点施設として機能している。

⑥道路の状況

本市では、国道 10号、国道 327号が広域幹

線道路として骨格軸を形成している。中心市街

地には、県道土々呂日向線、市道草場細島通

線の主要幹線道路、草場大曲通線、中央通線

等幹線道路が存在し、これらの道路が中心市街

地の骨格あるいは外周を形成する環状線を形成

している。

中心市街地においては、土地区画整理事業

によって幹線道路を補完する道路網の整備が進

められており、都市計画道路の歩道等を活用し

て、主要な施設や公園をネットワーク化する歩行

者導線の確保に努めている。

JR日豊本線の連続立体交差事業により、従来

の中心市街地の東西分断や交通渋滞の解消等

利便性の向上が図られた。また、国道 10号及び

市街地東部地区からのアクセス道路としては草

場細島通線、北町通線及び駅北通線があるが、

平成 15年に着工した高砂通線は、早期完成を

目指し引き続き整備を進めているところである。

□公共公益施設の集積

市全体 中心市街地及び周辺地域

割 合

国、県、市の行政施設 18 8 44.4%

金融機関 36 10 27.8%

医療施設(歯科含む) 56 25 44.6%

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⑦業種別事業所数の状況

中心市街地区域内の事業所数は 579事業所であり、そのうち「宿泊業、飲食サービス業」が

302事業所(52.2%)と最も多い。続いて「小売業」が 109事業所(18.8%)、「生活関連サービス

業、娯楽業」が 47事業所(8.1%)、「医療・福祉」が 29事業所(5.0%)、金融業・保険業が 19

事業所(3.3%)と続いている。

また、「宿泊業、飲食サービス業」のうち、夜のみの営業が254事業所(84.1%)、昼夜の営業

が 48事業所(15.9%)と、昼営業の「宿泊業、飲食サービス業」が少ないことがわかる。

【中心市街地内の業種別事業所数】

H30日向市建設部市街地整備課調べ

⑧駐車場の分布状況

中心市街地における駐車場の分布状況をみると、全体では 5,983台の駐車容量を有している

ものの、商店街その他の店舗に付随する駐車場は 1,798台であり、全体の3割に留まっている。

その内、大型店・スーパー等の専用駐車場が 795台、商店街・街区駐車場が 80台と比較的まと

まった駐車場も有しているが、多くは各店舗に付随した小規模なものである。

また、平成 20年度に整備された日向市駅東駐車場(120台)と日向市駅高架下月極駐車場

(303台)は、利用割合が8割を超え、日向市駅及び商業施設、交流拠点施設の利用促進や区

域内の就業促進に寄与している。

宿泊業、飲食サー

ビス業302(52.2%)

小売業109(18.8%)

生活関連サービ

ス業、娯楽業47(8.1%)

医療・福祉29(5.0%)

金融業、保険業19(3.3%)

教育・学習支援業12(2.1%)

建設業10(1.7%)

運輸業、郵便業5(0.9%)

不動産業、物品

賃貸業4(0.7%)

情報通信業4(0.7%)

印刷・同関連業2(0.3%)

その他36(6.2%)

うち夜のみ営業254

うち昼夜営業48

合計 579事業所

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【中心市街地内の駐車場台数】

店舗

1718(28.7%)

遊技場

902(15.1%)

月極

736(12.3%)

事業所・法人

645(10.8%)

公共施設

614(10.3%)

病院・介護施設

373 (6.2%)

アパート・マンショ

ン288(4.8%)

ホテル

210(3.5%)

その他

179(3.0%)

有料

146(2.5%)

学校関係

92(1.5%)商店街専用

80(1.3%)

H30日向市建設部市街地整備課調べ

【公共駐車場利用状況】

○日向市駅東駐車場 (単位:台)

資料:日向市建設部都市政策課

○日向市駅高架下月極駐車場 (単位:台)

※H25は近郊事業所の駐車場工事により一時的に契約者が増加

資料:日向市観光協会

H26 H27 H28 H29

年 間 利用 可能 台数 43,800(120台×365日)

年 間 利 用 台 数 24,633 29,599 32,770 35,345

稼 働 率 56.2% 67.6% 74.8% 80.7%

H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

契約可能台数 273 303

契 約 台 数 144 122 121 205 288 231 234 240 245

契 約 率 52.7% 44.6% 44.3% 67.6% 95.0% 76.2% 77.2% 79.2% 80.9%

合計 5,983台

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[2]中心市街地の現状に関する統計的なデータの把握・分析

(1)人口動態

①人口・世帯数

平成 30年の人口は、日向市全体が 60,559人、中心市街地が 1,345人である。

第1期基本計画を策定した平成 20年から平成30年の人口を比較すると、市全体が 3.5%減

少しているのに対し、中心市街地は 4.1%増加している。

また、中心市街地の世帯数については、平成 17年に 665件まで減少したものの、平成 27

年には 712件まで増加している。

これらは、土地区画整理事業や特定商業集積整備事業等により、商業者の街なか居住や

民間事業者による高層マンション等の建設が図られたことによる効果が大きいものと考えられ

る。

出展:国勢調査

691

749

671 665

710 712

2.46 2.24

2.14 2.07 1.86 1.96

0.00

0.50

1.00

1.50

2.00

2.50

3.00

600

650

700

750

800

H2 H7 H12 H17 H22 H27

世帯人員(人/世帯)

世帯数(世帯)

中心市街地の世帯数・平均世帯人員推移

世帯数 世帯人員(人/世帯)

63,272 63,011

62,776 62,874

63,223 63,038

62,648 62,225

61,879 61,761

61,540 61,098

60,559

1,275 1,278 1,292 1,280

1,321 1,316

1,413 1,417

1,369 1,392 1,390

1,360 1,345

800

900

1,000

1,100

1,200

1,300

1,400

1,500

50,000

55,000

60,000

65,000

70,000

H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

(人)(人) 日向市と中心市街地の人口推移

市全体 中心市街地

出展:現住人口調査(各年 10月1日現在)

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②年齢別人口構成

国勢調査(H27)による年齢別人口は、市全体では老齢人口割合(高齢化率)の増加と生産

年齢人口割合の減少が大きく、高齢化率は 29.1%となっている。

一方、中心市街地では、市全体とほぼ似たような推移をたどっており、高齢化率は 29.1%と

市全体と変わらないものの、年少人口が 10.4%でより少子化の傾向にあるといえる。

③日向入郷圏域の人口

日向入郷圏域は、1市2町2村からなっており、平成 27年の圏域全体の人口は 89,971人と

なっている。その内の約 89%を圏域の沿海部に当たる日向市と門川町の人口で占めており、

山間部に当たる美郷町、諸塚村、椎葉村の人口は約 11%となっている。

人口推移をみると、昭和 50年から平成 27年までの 40年間で、圏域全体は 8,564人(8.7%)

の減少、沿海部(日向市・門川町)では 2,984人(3.9%)の増加、山間部(美郷町・諸塚村・椎

葉村)は 11,548人(53.5%)減少しており、山間部の人口減少が著しく進んでいることが分か

る。

出展:国勢調査

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

H7 H12 H17 H22 H27

14.5 12.7 13.1 11.5 10.4

69.4 67.5 62.7 59.9 60.5

16.1 19.8 24.3 28.6 29.1

中心市街地の年齢層別構成比の推移

65歳~ 15~64歳 0~14歳

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

H7 H12 H17 H22 H27

18.7 16.7 15.5 14.7 14.1

65.4 64.1 62.3 60.4 56.7

15.9 19.3 22.2 24.9 29.1

日向市全体の年齢層別構成比の推移

65歳~ 15~64歳 0~14歳

出展:国勢調査

76,960 83,481 84,488 83,235 83,496 83,473 82,762 82,077

79,944

21,575 19,657 18,198 16,512 15,098 13,680 12,471 11,222 10,027

98,535 103,138 102,686 99,747 98,594 97,153 95,233 93,299

89,971

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27

(人) 日向入郷圏域の人口推移

日向市・門川町 美郷町・諸塚村・椎葉村 圏域合計

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(2)商業

①商店街分布

区域内には上町商店街、本町商店街の2つの振興組合及び都町商店会、原町商店会が存

在していたが、平成 20年度に都町商店会が解散している。

構成員数は下記の表のとおりであり、平成 30年時点で計 126店舗となっている。

■商店街等の構成員数(平成 30年4月現在)

名称 構成員数

上町商店街振興組合 59

本町商店街振興組合 34

原町商店会 33

合計 126

上町商店街振興組合

本町商店街振興組合

原町商店会

中心市街地区域

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②大型店の分布状況

本市における店舗面積 5,000㎡以上の大規模店舗は、国道 10号沿いに3箇所、県道日知

屋財光寺線沿いに 1箇所及び中心市街地に 1箇所の合計5箇所に分布している。4箇所の郊

外型大型店は中心市街地から3km以内の距離にあり、車で5分から 10分程度の位置にある。

そのほかに主に食料品、日用品等を販売するスーパーが 17店舗点在している。

郊外型大型店の出店時期 中心市街地大型店の撤退時期

店舗名 出店時期 面積(㎡) 備考 店舗名 撤退時期 面積(㎡) 備考

サウスタウン S・C H 8. 8月 10,078 営業中 ダイエー H 7.10月 10,580 撤退

メルクス日向 H 8.10月 16,905 営業中 日向大丸 H10.10月 2,642 倒産

ロックタウン日向 H12.12月 28,960 営業中 マルショク H12. 8月 4,277 撤退

コメリ日向店 H25. 2月 6,851 営業中 寿屋 H14. 1月 33,230 倒産

中心市街地大型店の出店時期

トライアル H15. 4月 33,230 営業中

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③事業所数・従業者数・商品販売額・売場面積(小売業)

中心市街地の事業所数・従業者数・商品販売額・売場面積についてみると、平成 16年から

平成 26年の 10年間で、140店から 84店と 40.0%減少している。従業者数は、698人から 439

人へ 37.1%減少、売場面積は 2.5%微減する一方で、商品販売額は 5.2%微増となっている。

一方、市全体の平成 16年から平成 26年の各項目の変化は、事業所数が 836店から 613

店に 26.7%減少、従業者数は 4,830人から 3,591人に 25.7%減少しているのに対し、売場面

積 4.0%減少、商品販売額は 5.5%減少となっている。

中心市街地、市全体ともに事業所数、従業者数が大きく減少し、商品販売額や売場面積は

微減または微増となっている。

出展:商業統計調査(※各データは都町・上町・本町・原町の

合計値のため、実際の中心市街地区域とは一致しない)

出展:商業統計調査

142 140 120

84

490

698

482

439

0

100

200

300

400

500

600

700

800

40

60

80

100

120

140

160

180

200

H14 H16 H19 H26

従業者数(人)

事業所数(件)

中心市街地の事業所数・従業者数(小売業)

事業所数 従業員数

5,937

7,342

5,707

7,721 10,460

19,270 17,659 18,774

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

H14 H16 H19 H26

売場面積(㎡)

商品販売額(百万円)

中心市街地の商品販売額・売場面積(小売業)

年間販売額 売場面積

874 836

827

613

4,827 4,830

4,541

3,591

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000

1,100

H14 H16 H19 H26

従業者数(人)

事業所数(件)

市全体の事業所数・従業者数(小売業)

事業所数 従業員数

70,152

68,094 71,866

64,347

107,890

117,657

114,650

112,926

102,000

104,000

106,000

108,000

110,000

112,000

114,000

116,000

118,000

120,000

60,000

62,000

64,000

66,000

68,000

70,000

72,000

74,000

H14 H16 H19 H26

売場面積(㎡)

商品販売額(百万円)

市全体の商品販売額・売場面積(小売業)

年間販売額 売場面積

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④空き店舗数

中心市街地における空き店舗は、平成 25年には店舗数 329件(小売・サービス・飲食(昼間

営業のみ))に対して空き店舗数 50件(空き店舗率 18.3%)であったが、平成 29年には店舗数

314件に対して空き店舗数 48件(空き店舗率 18.0%)となっている。

空き店舗数や空き店舗率自体に大きな変化はないものの、対象店舗数が減少傾向にあり商

業機能の低下が進んでいる。

なお、本市では、中心市街地の空き店舗解消のため、空き店舗に出店する事業者に家賃の

一部を補助しているところである(中心市街地空き店舗対策事業補助金)。同補助金は、平成

20年からの平成 29年までの 10年間で 35店舗に補助しているが、その内 19件が現在も営業

を続けており、定着率(営業継続店舗/補助店舗)は 54.3%となっている。

■空き店舗対策事業補助金 実績

(単位:店)

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 計

補助店舗 3 2 4 8 3 1 5 4 4 1 35

営業継続店舗 1 0 3 2 2 1 4 2 4 0 19

※営業店舗・・・小売業・サービス業・飲食業(昼間営業店舗のみ)

認定空き店舗・・・入居募集している空き店舗

その他空き店舗・・・入居募集していない空き店舗

空き店舗率=(認定空き店舗+その他空き店舗)/(営業店舗+認定空き店舗+その他空き店舗)

出展:日向商工会議所 空き店舗調査

229 224 232 229 218

35 40 32 33 33

15 17 10 10 15

17.9

20.3 18.2

15.8

18.0

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

100

150

200

250

300

350

400

450

500

H25 H26 H27 H28 H29

(%)(店舗) 中心市街地の営業店舗数・空き店舗数

認定空き店舗(募集物件) その他空き店舗

営業店舗 空き店舗率

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(3)土地利用

①土地利用の状況

中心市街地における都市計画用途地域の構成は、商業地域約 44.6ha(88.2%)、近隣商業

地域約1.0ha(2.0%)、第一種住居地域約2.5ha(4.9%)、第二種住居地域約2.5ha(4.9%)とな

っており、そのほとんどが商業、近隣商業地域で占められている。

土地区画整理事業の進捗により、土地の再配置や集約が行われ、新たな店舗等が立地さ

れる一方で、公有地や民有地において低・未利用地も存在している。

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2,537 2,539 2,543 2,591 2,632 2,742 2,773

2,874 2,941 2,764 2,755

1,451 1,422 1,396 1,450 1,540 1,656 1,687

1,758 1,830 1,724

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27

(人/日) JR日向市駅の乗降客数推移

乗降者数 通勤通学者数

出展:JR日向市駅 ※H27の通勤通学者数データなし

②地価の状況

本市の地価公示価格の推移をみると、中心市街地の商業地である上町は、平成 24年に

81,200円/㎡であったが、平成 29年には 69,700円/㎡と 14.2%下落している。一方、平成

24年から平成 29年にかけて近隣の商業地である原町は 11.6%、近隣の住宅地である北町は

5.2%の下落となっており、中心市街地内の商業地の方が下落率は大きい。

しかしながら、宮崎県の商業地の平均価格は平成 29年で 58,100円/㎡となっており、本市

の中心市街地の方が高い。

(4)公共交通機関

JR日向市駅を核とする中心市街地は、日向入郷圏域の玄関口であり、JR日豊本線とバス等の

公共交通機関が集中する交通結節機能を有している。

公共交通機関の利用状況は次のとおりである。

①鉄道

JR日向市駅の乗降客数は、

平成 27年度で1日当たり

2,755人、年間で約 100.6万

人となっている。

推移は、平成20年度以降、

通勤・通学客数の増加に伴い

増加傾向であったが、平成 26

年度以降は、高速道路延伸

等の影響により若干減少して

いる。

※平成23年から平成24年の上町の価格の上昇は

調査地点の変更によるもの。

76,800

73,500 71,000

68,200

81,200 78,200

75,500 73,300 71,400

69,700

49,300 47,800

46,300 44,700 43,000

41,400 40,000 39,000 38,400 38,000

41,300 40,800 40,100 39,200 38,300 37,500 37,000 36,500 36,300 36,300

75,600

73,900 71,700

68,400

65,700 63,200 60,600 59,100 58,600 58,100

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

(円/㎡) 地価公示価格の推移

上町(中心市街地) 原町(近隣の商業地)

北町(近隣の住宅地) 宮崎県(商業地)平均

出展:国土交通省地価公示

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出展:総合政策課

②バス

日向管内のバスは、路線バスとコミュニティバス(ぷらっとバス)があり、高齢者の通院や児

童・生徒の通学等、交通弱者の重要な交通手段となっている。

②-1 路線バス

近年、日向管内の路線バス利用者数はモータリゼーションの進展等により年々減少している。

平成18年には路線廃止や減便により前年比 42%減と激減しているが、それ以降も減少し続け、

平成 29年度には 15.3万人となっている。

②-2 コミュニティバス(ぷらっとバス)

コミュニティバス(ぷらっとバス)は、 平成14年に福祉バスとして運行を開始し、平成21年度

から現在のコミュニティバスとして運行している。

路線は、公共施設、病院への通院、買い物等に利用しやすいように設定しており、日向市

駅東口を発着場として東西南北に3台のバスで9路線を運行している。

利用者は平成 29年度が約 75,000人で平成 27年度から約 60%増加している。これは、市

南部の地域において、路線バスが路線廃止となった代わりに、コミュニティバスの運行を開始し

たことから利用者が増加している。

6,040

17,131 18,164

19,053 22,069

19,631 24,025

29,413 32,995

33,803

40,816

45,221 42,639

46,928

79,503

74,951

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

(人) ぷらっとバスの年間利用者数推移

出展:総合政策課

932,845

848,341

789,427 748,359

702,507

406,073

385,701 366,102

335,539

292,559

261,523

251,395

218,572

171,907

164,655

159,428

153,185

0

100,000

200,000

300,000

400,000

500,000

600,000

700,000

800,000

900,000

1,000,000

H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

(人) 日向市管内路線バスの年間利用者数推移

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③歩行者・自転車

中心市街地の交通量調査は、毎年 10月の日曜日・月曜日に日向市中心市街地活性化協

議会(事務局:日向商工会議所)が実施している。

休日の通行量をみると、平成 21年以降、平成 26年の 4,271人のピークまで右肩上がりで増

加していたが、平成 27年以降は 3,600~3,900人前後まで減少している(平成 30年 2,933人

は異常値と判断)。一方で、平日の通行量をみると、右肩上がりで増加しており、減少傾向は

みられない。

調査地点別に平成 20年と比較すると、日向市駅前が大きく増加しており、交流拠点施設と

しての利用が進んでいると考えられる。

【休日調査】

調査地点 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

都町 915 663 590 833 1,100 1,312 1,020 1,152 954 887 873

上町 401 437 632 922 815 931 781 1,017 779 671 525

本町 292 272 271 229 253 236 167 288 160 232 209

日向市駅前 987 965 1,229 1,290 1,462 1,372 2,303 1,466 1,708 2,100 1,326

4地点合計 2,595 2,337 2,722 3,274 3,630 3,851 4,271 3,923 3,601 3,890 2,933

【平日調査】

調査地点 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

都町 802 650 643 880 774 1,066 1,072 927 833 932 1,319

上町 438 492 697 1,516 772 1,077 962 840 1,115 738 791

本町 333 270 306 391 330 282 249 218 277 240 356

日向市駅前 980 971 1,189 1,060 1,584 1,163 1,626 1,604 1,473 1,950 1,675

4地点合計 2,553 2,383 2,835 3,847 3,460 3,588 3,909 3,589 3,698 3,860 4,141

出展:日向市中心市街地活性化協議会

2,595 2,337

2,722

3,274

3,630 3,851

4,271 3,923

3,601

3,890

2,933

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

5,000

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

(人) 歩行者通行量推移(休日調査)

日向市駅前 本町 上町 都町

2,553 2,383

2,835

3,847

3,460 3,588

3,909

3,589 3,698 3,860

4,141

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

5,000

H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

(人) 歩行者通行量推移(平日調査)

日向市駅前 本町 上町 都町

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[3]地域住民のニーズの把握・分析

第1期、第2期日向市中心市街地活性化基本計画では、中心市街地の利用状況や評価、活性

化に対するニーズを把握するために、市民や入郷圏域の住民を対象としたアンケートを実施して

いる。

今回の第3期基本計画の策定にあたっては、各世代の評価やニーズをより詳しく分析するため、

「高校生」、「子育世代」、「高齢者」を対象に世代別アンケート調査を実施した。アンケート結果は

次のとおりである。

(1)各世代アンケートの実施状況

①高校生

調査対象 市内3校(日向工業高校、富島高校、日向高校)に在学する高校2年生

調査期間 日向工業高校:平成 29年9月、富島高校・日向高校:平成 30年7月

回収状況 回答者:466名(男性 256名、女性 210名)

②子育世代

調査対象 市立保育所及び幼稚園の保護者

調査期間 平成 29年8月~9月

回収状況 回答者:93名(男性 5名、女性 88名)

③高齢者

調査対象 市内で開講している高齢者学級の学級生

調査期間 平成 29年7月~8月

回収状況 回答者:133名(男性 11名、女性 121名、不明 1名)

(2)アンケートの調査結果

(ア)中心市街地の利用頻度(多肢選択単一回答の全て)

・「ほとんど毎日利用する」の回答数では各世代に大きな差はないが、高齢者は「週1~3日

の頻度で利用する」、子育世代は「月1~3日の頻度で利用する」の回答が多い。

・各世代ともに8割以上が中心市街地を月1回以上利用している。

36.3

31.2

47.3

35.4

40.9

29.3

8.8

10.7

10.6

19.3

17.2

10.6

0.2

2.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

高校生

子育世代

高齢者

週1~3日の頻度で利用する 月1~3日の頻度で利用する

ほとんど毎日利用する ほとんど利用しない

無回答

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(イ)中心市街地でよく利用する店舗や施設

①高校生(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 大型店 51.3%

2 ファミリーレストラン 48.1%

3 日向市駅 30.5%

4 ファミリーレストラン以外の飲食店 21.7%

5 娯楽施設(カラオケ等) 20.6%

6 スーパー 19.1%

7 市役所・体育館 11.6%

8 駅前交流広場 8.8%

②子育世代(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 大型店 53.8%

2 スーパー 41.9%

3 金融機関、ATM 38.7%

4 市役所 25.8%

5 日向市駅や駅前交流広場 18.3%

6 昼営業の飲食店 16.1%

7 夜営業の飲食店 15.1%

(ウ)中心市街地に行く目的

③高齢者(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 大型店やスーパーでの買い物 71.4%

2 公共サービスの利用 38.3%

3 医療機関への通院 25.6%

4 飲食(飲酒を含む) 12.8%

5 専門品店での買い物 9.8%

・高校生の約半数が「大型店」や「ファミ

リーレストラン」をよく利用している。

・その他、「ファミリーレストラン以外の飲

食店」や「娯楽施設」、「スーパー」をよく

利用している高校生が多い。

・「大型店」や「スーパー」の回答が多い

ことから、買い物等で日常的に利用する

子育世代が多いことがわかる。

・子育て世代は、昼営業、夜営業に限ら

ず、飲食店の利用が多い。

・高齢者の来訪目的としては、「大型店

やスーパーでの買い物」が圧倒的に多

く、続いて「公共サービス」「医療機関へ

の通院」が多い。

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(エ)中心市街地に行く場合の交通手段(多肢選択複数回答の全て)

(オ)中心市街地に行く際よく利用する駐車場(多肢選択複数回答の上位)

・子育世代は「自家用車」の利用が 95.7%と圧倒的に多く、続いて「徒歩」が 6.5%、「自転車」

が 1.1%であった。

・高齢者は「自家用車」の利用が 70.7%と多く、続いて「自転車」が 14.3%、「バス」が 12.8%、

「徒歩」が 11.3%、「タクシー」が 6.0%と続く。

・5年前のアンケートでは、「バス」利用と回答した人(全世代)が 30%を超えていたが、現在

は高齢者の運転免許保有率が高いこと等の影響により「バス」利用割合が減少している。

・子育世代は、目的にあわせ「大型店駐車場」「店舗専用駐車場」「市役所駐車場」「スーパ

ー駐車場」等幅広く利用していることがわかる。

・高齢者は、中心市街地に行く目的に多い「スーパー駐車場」「大型店駐車場」を利用する人

が多い。

29.0

48.4

35.5

30.1

10.8

41.4

24.1

14.3

12.8

10.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

スーパー駐車場

大型店駐車場

店舗専用駐車場

市役所駐車場

店舗共同駐車場

子育世代

高齢者

95.7

1.1

6.5

2.2

70.7

14.3

12.8

11.3

6.0

2.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

自家用車

自転車

バス

徒歩

タクシー

それ以外

子育世代

高齢者

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(カ)中心市街地の楽しみにしているイベント(多肢選択複数回答の上位)

・全世代では、「日向ひょっとこ夏祭り」「日向十五夜祭」を楽しみにしている人が多い。

・その他、高校生、子育世代は、「駅前イルミネーション」「日向七夕まつり」「まちなかハロウ

ィン」を楽しみにしている人が多い。

・高齢者は、「日向市産業合同フェスタ」「ぷらっと日向駅市」「エキイチ(フリーマーケット)」等

の商業イベントを楽しみにしている人が多い。

51.3

60.1

21.5

13.5

1.5

23.2

9.4

0.9

0.9

1.5

1.3

69.9

45.2

33.3

51.6

16.1

29.0

5.4

1.1

2.2

2.2

38.3

23.3

2.3

10.5

21.1

13.5

3.8

3.0

13.5

10.5

6.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

日向ひょっとこ夏祭り

日向十五夜まつり

まちなかハロウィン

日向七夕まつり

日向市産業合同フェスタ

駅前イルミネーション

キャンドルナイト

コンテナガーデン展

ぷらっと日向駅市

エキイチ

ひまわりスタンプ抽選会

高校生

子育世代

高齢者

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(キ)中心市街地を利用する際に不便なこと

①高校生(記述式回答の上位)

項 目 割合

1 道路(狭い、路面が悪い、危険箇所

がある等) 7.5%

2 店舗(若者向け店舗が少ない、飲

食店が少ない、業種が少ない等) 6.7%

3 駐輪場(少ない、屋根がない、案内

がない、整理されていない等) 5.8%

4 遊ぶ場所(娯楽施設が少ない) 5.6%

5 電車の本数が少ない 2.1%

5 駐車場(少ない、狭い) 2.1%

②子育世代(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 子どもとゆっくりできる場所が少ない 54.8%

2 駐車場が不便 50.5%

3 専門店の種類が少ない 39.8%

4 店舗間が遠くて買い物しづらい 14.0%

③高齢者(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 駐車場が少ない 33.8%

2 専門店の種類が少ない 28.6%

3 乗り物の待ち時間が長い 19.5%

3 店舗間が遠くて買い物しづらい 19.5%

5 道路や建物に段差があり危ない 9.8%

6 案内看板が少なくまちがわかりづらい 9.0%

(ク)中心市街地に増えてほしいイベントや催し物

①高校生(記述式回答の上位)

項 目 割合

1 土曜夜市、縁日などのお祭り 15.2%

2 コンサート、ライブイベント 7.1%

3 芸能人出演イベント 4.3%

4 特産品・グルメイベント 2.8%

5 国際交流イベント 2.4%

・自転車の利用が多いことから、「道路」

「駐輪場」に不便さを感じている高校生

が多い。

・若者が利用しやすい「店舗」や「遊ぶ場

所」が不足していると感じている高校生

が多い。

・土曜夜市等の「お祭り」や「コンサート」

「芸能人出演イベント」等の音楽・芸能系

イベントが増えてほしいと望む高校生が

多い。

・中心市街地には「子どもとゆっくりでき

る場所が少ない」と感じている子育世代

が多い。

・続いて「駐車場が不便」(特にイベント

時)、「専門店の種類が少ない」と感じて

いる子育世代が多い。

・「駐車場が少ない」「乗り物の待ち時間

が長い」等乗り物の利用環境に不便を

感じている高齢者が多い。

・「専門店の種類が少ない」「店舗間が

遠い」等買い物環境に不便を感じている

高齢者が多い。

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②子育世代(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 軽トラ市などの商業イベント 50.5%

2 土曜夜市などの縁日イベント 49.5%

3 まち歩きなどの回遊イベント 40.9%

4 音楽会やダンス発表会 14.0%

③高齢者(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 軽トラ市等の商業イベント 42.1%

2 まち歩き等の回遊イベント 31.6%

3 朝市やミニイベント 24.1%

4 ガーデニング等の生涯学習教室 21.8%

5 土曜夜市等の縁日イベント 15.8%

(ケ)中心市街地に増えてほしい店舗

①高校生(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 娯楽施設(カラオケ、ゲームセンター) 46.6%

2 飲食店 33.7%

3 雑貨店 31.1%

4 オープンカフェ 28.8%

5 スポーツ施設(ジム等) 26.6%

6 喫茶店 24.5%

②子育世代(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 雑貨店 48.4%

2 オープンカフェ 37.6%

3 昼営業の飲食店 24.7%

4 喫茶店 22.6%

5 CD・レンタルビデオ店 20.4%

6 生鮮食料品店 19.4%

7 書籍・文具店 18.3%

8 スポーツ施設(ジム等) 15.1%

・「娯楽施設」や「スポーツ施設」が増え

ることを望む高校生が多い。

・「雑貨店」「オープンカフェ」「喫茶店」の

回答が多いことから、「お洒落」なイメー

ジの店舗が増えることを望む高校生が

多い。

・「商業イベント」や「縁日イベント」、「回

遊イベント」が増えてほしいと望む子育

世代が多い。

・「商業イベント」や「回遊イベント」が増

えてほしいと望む高齢者が多い。

・「雑貨店」が増えることを望む子育世代

が多い。

・「オープンカフェ」、「昼営業の飲食

店」、「喫茶店」等飲食店が増えることを

望む子育世代が多い。

・客単価の高いジム等の「スポーツ施

設」を望む子育世代も少なくない。

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③高齢者(多肢複数回答の上位回答)

項 目 割合

1 野菜等の直販所 28.6%

2 昼営業の飲食店 20.3%

3 大型店 16.5%

4 書籍・文具店 15.8%

5 スポーツ施設(ジム等) 12.8%

6 スーパー 10.5%

6 パン屋・弁当屋 10.5%

(コ)中心市街地に増えてほしい公共施設

①高校生(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 Wi-Fi設備 75.8%

2 飲食店、専門店等の入る複合施設 47.2%

3 屋内施設(学習スペース等) 32.4%

4 公園 21.5%

5 図書館(又は図書館分室) 8.2%

6 駐輪場 7.9%

②子育世代(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 子どもが遊べる公園や屋内施設 82.8%

2 飲食店、専門店等の入る複合施設 48.4%

3 商店街に近い駐車場 24.7%

4 図書館(又は図書館分室) 16.1%

5 Wi-Fi設備 14.0%

5 散歩道 14.0%

③高齢者(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 誰でも利用できる屋外ベンチ 27.8%

2 商店街に近い駐車場 26.3%

3 サロン等の交流スペース 25.6%

4 散歩道 17.3%

5 図書館(又は図書館分室) 16.5%

6 病院 15.8%

・7割以上の高校生が「Wi-Fi設備」の整

備を望んでいる。

・飲食店、専門店等が入る「複合施設」

や学習スペース等のある「屋内施設」の

整備を望む高校生も多い。

・「野菜等の直販所」や「昼営業の飲食

店」が増えてほしいと望む高齢者が多

い。

・「子どもが遊べる公園や屋内施設」を

望む子育世代が圧倒的に多い。

・続いて飲食店、専門店等の入る「複合

施設」を望む子育世代が多い。

・「屋外ベンチ」や「商店街に近い駐車

場」「サロン等の交流スペース」の整備を

望む高齢者が多い。

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(サ)中心市街地で増えてほしい商業サービス

①高校生(記述式回答の上位)

項 目 割合

1 学割 16.7%

2 ポイントカード、スマホポイント 11.2%

3 割引特典 4.5%

4 学生限定クーポン 1.7%

5 割引日の設定 1.5%

②子育世代(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 ポイントカードや割引特典の充実 36.6%

2 買い物中の託児サービス 25.8%

3 個性的な商品、サービスの提供 22.0%

4 折込チラシやダイレクトメールの配信 19.4%

4 商店街の情報発信 19.4%

6 営業時間の延長 12.9%

③高齢者(多肢選択複数回答の上位)

項 目 割合

1 高齢者への割引特典やイベント企画 36.8%

2 個性的な商品やサービスの提供 25.6%

3 ポイントカード(スタンプ)の充実 13.5%

4 買い物した商品の宅配サービス 11.3%

・「学割」や「ポイントサービス」等価格面

でお得な購買サービスを望む高校生が

多い。

・「割引特典」や「個性的な商品・サービ

ス」等買い物に関するサービスの充実を

望む子育世代が多い。

・「買い物中の託児サービス」を望む子

育世代も多い。

・高齢者への「割引特典やイベント企画」

や「個性的な商品やサービスの提供」を

望む高齢者が多い。

・他の世代と比べ、「ポイントカードの充

実」を望む割合が低い。

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[4]これまでの中心市街地活性化に対する取組の検証

(1)旧法に基づく日向市中心市街地活性化基本計画の概要

本市では、平成 10年に「中心市街地における市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的

推進に関する法律」(旧中心市街地活性化法)が制定されたことに伴い、平成 11年1月に日向市

中心市街地活性化基本計画(旧基本計画)を策定した。

旧基本計画では、中心市街地を「日向入郷圏域における生活・文化の交流拠点」と位置づけ、

「人の集まる仕掛けの整備」と「魅力拠点の整備」の2の基盤整備を重点に7つの仕掛けを設定し

た。さらに、整備方策として 23のまちづくりメニューを設け、メニューを達成するために 31の事業

に取り組んだ。

特に4つの基幹事業(商業集積事業、土地区画整理事業、連続立体交差事業、交流拠点整

備事業)を同時に推進し、まちづくりの総合的な進捗を図ってきた。

□旧基本計画における仕掛け・メニュー及び実施事業

テーマ メニュー

(交通基盤体系再編による対応)

人の集まる仕掛けの整備

人を集め

る仕掛け

広域交通ネットワークとの

直結

中心市街地へのアクセス

性の強化

交通結節性の強化

街を人が

回遊する

仕掛け

車系による移動

公共交通系による移動

自転車による移動

徒歩による移動

街に人を

滞留させ

る仕掛け

車系

公共交通系

自転車

人(徒歩)

活動系

景観系

(都市機能更新等による対応)

魅力拠点の整備

機 能 更

新・再編に

よる仕掛

中心商業機能の再編

生活文化交流系機能の

導入・強化

福祉系機能の導入・強化

業務系・商業系の複合機

能の導入

既存機能

の活用再

生による

仕掛け

歴史文化系機能の活用

景観系機能の活用

自然緑地系の活用

街に住む

人を増や

す仕掛け

居住環境条件の改善

良質な都心住宅の供給

面的広が

り を 持 つ

魅力地区

への誘導

地区計画等ソフト的な施

実施事業

市街地の整備改善に関する事業

日向市駅周辺土地区画整理事業

日向地区連続立体交差事業

富高庄手通線街路事業

高砂通線街路事業

駅北通線街路事業

駐車場整備事業

交通センター整備事業

21世紀プラザ事業(交流拠点整備事業)

商業活性化に関する事業

都町店舗集団化事業

上町店舗集団化事業(1)、(2)

本町店舗集団化事業

上町集積地区整備事業

本町集積地区整備事業

街路空間整備事業(1)~(4)

共同駐車場整備事業(商店街、街区、高架下)

日向市商店会総合事務所整備事業

テナントミックス事業

チャレンジショップ事業

情報発信事業

活動支援事業

優良建築物賞事業

維持管理・清掃事業

駐車場運営ソフト事業

パソコンネットワーク事業

カード化事業

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(2)基本計画における基幹事業

旧基本計画の策定以降、本市では前述の4つの基幹事業を同時に推進し、既に連続立体交

差事業、交流拠点整備事業、商業集積事業は事業が完了しているが、土地区画整理事業は平

成 35年度の事業完了を目指し、継続して事業を推進している。現在までの事業内容は以下のと

おりである。

①連続立体交差事業

JR日豊本線の日向市駅を中心とする 1.7km区間を高架化することにより、慢性的な交通渋

滞の解消や交通の安全性を高め、中心市街地へのアクセスの強化を図った。

事業名 日向地区連続立体交差事業 【完了】

実施主体 宮崎県

実施年度 平成 10年度~平成 20年度

進捗状況 平成 10年度事業認可、平成 14年度工事着手、平成 18年 12月高架化完成新駅開業。

事業目的 交通渋滞や踏切事故の解消、東西市街地の一体化を図ることにより、交通の安全性や土

地の利用を高め、新たな街のコミュニティスペースを創出する。

事業概要

施工区間延長( 事業区間 L=2.07 km、高架区間 L=1.67 km )

総事業費 約 78.5億円

整備内容 踏切除去3箇所、交差道路9路線(うち都市計画道路4路線)

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②土地区画整理事業

都市基盤整備により中心市街地へのアクセス性を高めるとともに、公共公益施設、生活サー

ビス施設等の誘導による多様な交流を促進して、街なかの再生を図ってきた。また、鉄道高架

化事業や商業集積整備事業等の基盤事業として鉄道用地、商業用地の確保集約を図ってき

た。

事業名 日向市駅周辺土地区画整理事業 【継続】

実施主体 施行者 日向市

実施年度 平成 11年度~平成 35年度

進捗状況

H29年度末事業進捗率 59.8%(事業費ベース)、仮換地指定(1,2工区 A=17.6ha)82.0%

関連事業である連続立体交差事業及び商業集積事業と同時施行しており一体的な整備

を図ってきた。

事業目的 日向入郷圏域の「顔」として交通基盤の整備や土地の高度利用の促進を図り賑わいのあ

る中心市街地の再生を目指す。

事業概要

施工面積 A=17.6 ha (第1工区:12.0ha、第2工区:5.6ha)

総事業費 20,900,000千円

整備内容 都市計画道路(6路線)L=1,536m、区画道路L=3,004m

駅前広場(東西2箇所)A=9,530㎡、広場公園(5箇所)A=6,000㎡

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③交流拠点整備事業

日向市駅周辺の約 11haを交流拠点地域と位置づけ、この地域において日向市駅鉄道高架

下空間及び東西駅前広場、東西キャノピー、地域情報センター、市民交流プラザ等を整備し、

一体となって賑わいの空間を創出した。

事業名 東口駅前広場、東口キャノピー整備事業(交流拠点施設整備事業) 【完了】

実施主体 日向市

実施年度 平成 18年度

進捗状況 平成 18年 12月完成。12月 17日の新駅開業と同時に供用開始した。

事業目的 広域交通拠点としての東口駅前広場を整備し、基幹幹線道路、重要港湾細島港とのアクセス性の増進及び公共交通機関の結節点としての機能を強化し、圏域の玄関口としての利便性の向上を図る。

事業概要 整備内容 東口駅前広場A=5,300㎡、ファニチャー、植栽等 キャノピー L=63m、バスキャノピー

事業名 地域情報センターまちの駅とみたか及び多目的トイレ整備事業(交流拠点施設整備事業)【完了】

実施主体 日向市

実施年度 平成 18年度

進捗状況 平成 19年3月完成。4月1日より供用開始した。

事業目的 圏域の観光案内や農林水産物の販売等地域情報の発信基地として機能させるための地域情報センター及び多目的トイレを整備し、来街者や駅利用者の利便性を向上させる。

事業概要 整備内容 地域情報センター A=248㎡

多目的トイレ(オストメイト対応) A=117㎡

事業名 市民交流プラザ整備事業(交流拠点施設整備事業、日向商工会議所教養文化施設)【完了】

実施主体 日向商工会議所

実施年度 平成 18年度

進捗状況 平成 19年1月完成。2月1日より供用開始した。

事業目的

日向商工会館は、商工会議所機能と教養文化機能を併せ持つ施設として建設し、他の交

流拠点施設と一体的な利活用を図ることで、より効果的な交流空間を創出する。

教養文化機能を担う「市民交流プラザ」は、イベント開催やカルチャー教室等多面的な機

能を備えており、日向入郷圏域や商業者、NPO等の活動の場として機能する。

事業概要 整備内容 多目的ホールA=144.0㎡、コミュニティホール(4室)A=119.65㎡

子育て支援センターA=25.0㎡、中会議室A=66.0㎡、駐車場等

事業名 地域創造支援事業(障がい者センター)【完了】

実施主体 日向市

実施年度 平成 22年度

進捗状況 平成 23年3月完成。4月1日より供用開始した。

事業目的

障がい者の文化・スポーツ活動、療育など、多様化・専門化するニーズに対応するため、

ユニバーサルデザインに配慮した「障がい者の活動と交流の拠点施設」として建設する。

郊外にある障がい者センターを交通の便のよい中心市街地に移転することにより、障害の

ある方が買い物しやすく、街なかのイベント等にも参加しやすい環境を整えることが可能と

なる。

事業概要 整備内容 地上1階木造及び鉄骨平屋建て 587.73㎡

会議室 82.5㎡、交流室 117.0㎡、機能訓練室 44.0㎡、相談室 16.4㎡等

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④商業集積事業

事業名 中心市街地商業集積整備事業 【完了】

実施主体 商店街振興組合等

実施年度 平成 14年度~H23年度

進捗状況 中小企業小売業店舗集団化事業、中小企業小売商業集積区域整備事業等により、7街

区が完成した。

事業目的

「商遊学住の魅せるまちづくり」の実現に向け、日向入郷圏域の「顔」にふさわしい魅力的

な商業機能の充実やアメニティ機能の強化を図りつつ、地域商業の活性化と都市環境の

整備を目指す。

事業概要

【事業経過】

平成 14年度 10街区(十街区パティオ:パティオ 495.3㎡、共同駐車場 670.3㎡)

平成 15年度 8街区(8街区リーフギャラリー:8店舗、共同駐車場 584㎡)

平成 16年度 13街区の一部(モビール 13:7店舗)

平成 17年度 10街区、15街区の一部

平成 18年度 10街区の一部

平成 19年度 12街区

平成 20年度 15街区

平成 21年度 11街区

平成 22年度 9街区、13街区の一部

平成 23年度 9街区の一部

日向商工会館

十街区パティオ

8街区リーフギャラリー

モビール13

まちの駅とみたか

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(3)新法に基づく日向市中心市街地活性化基本計画の概要

旧基本計画を推進する中、平成 18年6月に旧中心市街地活性化法が、新たに「中心市街地

の活性化に関する法律」(新中心市街地活性化法)に改正された。

このことに伴い本市は、平成 20年3月に新中心市街地活性化法に基づく日向市中心市街地

活性化基本計画(第1期基本計画、期間:平成 20年4月~平成 26年3月)を策定した。

第1期基本計画では、内閣総理大臣認定を受け、旧基本計画中に推進していた「市街地の整

備改善」「商業等の活性化」に「街なか居住」「都市福利施設の整備」を加え、街なかのさらなる賑

わいを目指しハード・ソフト両面より主要 40事業に取り組んできた。

第 1期基本計画の期間満了に伴い、平成 26年3月に第2期基本計画(期間:平成 26年4月~

平成 31年3月)を策定し、第1期基本計画より継続した 20の主要事業を主体に、事業を推進して

きた。

新法に基づく基本計画では、「人が集い、人がふれあい、人が暮らす、市(いち)的にぎわいに

満ちた都市空間の形成」を基本方針とし、以下の3つの数値目標に向かって積極的に事業を展

開してきた。

【目標】

基本方針

~人が集い、人がふれあい、人が暮らす、

市(いち)的にぎわいに満ちた都市空間の形成~

項目 指 標 計画期 基準値 目標値

人が集い、人がふ

れあう、活気に満ち

た生活文化交流空

間づくり

歩行者・自転車

通行量

第1期 (H18)3地点

1,700人

(H25)3地点

2,250人

第2期 (H25)4地点

3,850人

(H30)4地点

4,100人

誰もが安心して暮ら

せる、便利でコンパ

クトなまちづくり 区域内居住人口

第1期 (H19)

1,278人

(H25)

1,360人

第2期 (H25)

1,417人

(H30)

1,430人

市民協働による持

続可能なまちづくり

市民企画による

イベント回数 第1期

(H18)

40回

(H25)

64回

市民企画による

イベント集客数 第2期

(H24)

194,000人

(H30)

223,100人

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【主要事業の実施状況】

○第1期基本計画

事業数 完了 実施中 未実施

ハード事業 17 13 3 1

ソフト事業 23 1 17 5

計 40 14 20 6

○第2期基本計画(第1期からの継続事業)

事業数 完了 実施中 未実施

ハード事業 3 0 3 0

ソフト事業 17 6 11 0

計 20 6 14 0

○主要 40事業一覧

事 業 名 区分 寄与す

る目標

実施状況

第1期 第2期 実施期間

◆市が実施する事業

①日向市駅周辺土地区画整理事業 ハード ①② ○ ○ H11~H35

②日向地区連続立体交差事業 ハード ① ◎ - H20

③高砂通線街路整備事業 ハード ① ○ ○ H15~H32

④駅北通線街路整備事業 ハード ① ◎ - H21~H24

⑤地域生活基盤施設(公共駐車場)整備事業 ハード ① ◎ - H20

⑥地域生活基盤施設(交流拠点広場)整備事業 ハード ①③ ◎ - H20

⑦地域生活基盤施設(交流拠点広場「野外

ステージ」)整備事業 ハード ①③ ◎ - H21~H22

⑧地域創造支援事業(障がい者センター) ハード ① ◎ - H21~H22

⑨新店舗誘導支援事業 ソフト ① × - 未実施

⑩生活交通路線バス事業 ソフト ① ○ ○ H3~

⑪日向市ふれあい福祉バス運行事業 ソフト ① ◎ - H14~H20

⑫地域生活交通対策事業 ソフト ① ○ ○ H21~

⑬街なか居住支援事業 ソフト ② × - 未実施

⑭街なか居住情報支援センター ソフト ② ○ ◎ H21~H26

⑮まちづくり資料室整備事業 ソフト ③ × - 未実施

⑯歩行支援施設整備事業 ハード ① ◎ - H19

⑰緑化施設等整備事業 ハード ① ◎ - H20

⑱地域生活基盤施設(コミュニティ広場)整

備事業 ハード ①③ ◎ - H21~H22

◆市と団体が連携して実施する事業

①テナントミックス等誘致検討事業 ソフト ① ○ ◎ H21~H26

②街なかサロン運営事業 ソフト ① ○ ◎ H20~H30

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③路地空間整備事業 ハード ① ◎ - H15~H25

④空き店舗対策事業 ソフト ① ○ ○ H20~

⑤空き店舗活用チャレンジショップ事業 ソフト ① ○ ○ H20~

◆日向商工会議所が実施する事業

①日向ポータルサイト事業 ソフト ① ○ ◎ H20~H29

②市民交流プラザ運営事業 ソフト ① ○ ○ H19~

◆日向市観光協会が実施する事業

①日向地域情報センターまちの駅とみたか

運営事業 ソフト ① ○ ○ H19~

②視察観光ツアー事業 ソフト ① ○ ◎ H20~H30

③街なかイベントマネージメント事業 ソフト ③ ○ ○ H20~

◆商業者が実施する事業

①上町地区集積区域整備事業 ハード ① ◎ - H14~H23

②上町地区歩行空間整備事業 ハード ① ◎ - H23

③駐車場整備事業 ハード ① × - 未実施

④共通商品券発行事業 ソフト ① ○ ○ H10~

⑤共通駐車場割引券発行事業 ソフト ① × - 未実施

⑥一店逸品運動事業 ソフト ① ○ ◎ H20~26

⑦店舗併用住宅推進事業 ハード ② ○ ○ H15~

◆NPOが実施する事業

①子どもの活動支援事業 ソフト ① ○ ○ H19~

②子育て支援事業 ソフト ① ○ ○ H20~

◆民間事業者が実施する事業

①コルセカレ日向建設事業(都心居住共同

住宅供給事業) ハード ①② ◎ - H20~H21

◆様々な団体が協働で実施する事業

①街なか維持管理事業 ソフト ③ ○ ○ H20~

◆中心市街地活性化協議会が実施する事業

①優良建築物表彰事業 ソフト ③ × - 未実施

(実施状況:◎完了 ○実施中 ×未実施 )

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(4)これまでの中心市街地活性化に対する取組の評価

①都市基盤の整備

これまで区域内の道路は、歩道もなく幅員狭小の上通行量が多く、交通弱者が安心して通

行できない状況であった。また、JR日豊本線によって街なかが南北に縦断されることで起こる

恒常的な交通渋滞や東西市街地の一体的な土地利用の阻害等は、まちの衰退の大きな要因

となっていた。

このような中、平成18年12月に鉄道の高架化が完了したことによってこれらの要因が解消さ

れたことは、中心市街地の活性化に大きく寄与している。特に街のシンボルと位置づけられる

日向市駅は、デザインのみにとどまらず、駅を中心とした官民連携の取り組みが全国的にも高

く評価されている。区域内道路、駐車場等の公共施設は、土地区画整理事業で整備され、都

市基盤の整備が進んでいる。

②商業機能の再生

中心市街地の商店街においては、旧基本計画の策定以降、土地区画整理事業と併せ商業

集積整備事業に取り組んできた。これまでに 17街区の再編が完了し、新しい商店街が形成さ

れたことは一定の成果といえる。

事業を推進する過程では、街区ごとに街区協議会を立上げ、それぞれ 100回を越す会合を

開催し、自らの街のルール、使い方等を話し合ってきた。そこで培われた商業者自身のまちく

りに対する情熱や街に対する想いが、商業者が中心となって行うイベントや様々なまちづくり事

業につながっている。

また、中心市街地全体の活性化のためには、空き店舗対策に加え、街なかへの集客や店舗

間の回遊性が高まることが必要である。そのためには、街や個店が消費者にとって魅力的な存

在となり、きめ細かいサービスやこの街にしかない商品があふれる等、街全体の付加価値を高

める努力が必要である。

③街なか居住の推進

土地区画整理事業や商業集積事業、店舗併用住宅の建設等が進み、都市基盤が整備さ

れ街がコンパクト化されたことによって、民間投資事業により分譲マンション、賃貸マンション、

大型店、コンビニ等が次々と建設されてきた。このことにより、他の地域の人口減少率が上昇す

る中、中心市街地内の居住人口は維持傾向にあり、今後も積極的に街なか居住環境の整備

を推進することが必要である。

④市民協働のまちづくり

旧基本計画の策定以前においては、居住人口の減少や店舗数の減少によって商店街組織

をはじめとする地域コミュニティの希薄化が、中心市街地の衰退の一因となっていた。

このようなことから、各事業に取り組む際は、当初より住民・商業者・商工会議所・学識経験

者・行政等で構成する委員会を発足させ、事業に対するコンセプトや問題点の抽出、解決策

の議論を行ってきた。

交流拠点施設等ハード事業の整備が進むと、それを契機に商店街組織や様々な市民団体

が自発的にまちづくり活動を開始しており、今後もこのような市民協働によるまちづくりを推進し

ていくことが必要である。

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⑤街なかイベント

中心市街地の賑わい創出は、商業者個店の集客に頼るだけでは非常に困難になってきて

おり、来街者の目を中心市街地に向けてもらう意味では、街なかで行われるイベントは重要な

役割を担っている。街区協議会等においても、完成後の街の運営について早くから議論を重

ねる中で、街なかの賑わい創出におけるイベントの重要性が再認識されてきた。

平成 21年に駅前交流広場、平成 22年に野外ステージが完成すると、街なかでは「日向十

五夜祭」や「日向ひょっとこ夏祭り」等の市を代表する伝統的なお祭りに加え、「まちなかハロウ

ィン」、「ひゅうがイースターフェスティバル」、「日向七夕まつり」等市民イベントも開催されるよう

になった。

現在では、中心市街地で開催される市民イベントは年間 70回を超え、集客数は 20万人を

超えるようになった。

また本市の特徴としては、市内高校をはじめ県北の高校に通う延800人/年間の高校生がボ

ランティアスタッフとして、それらイベントの運営を支えていることがあげられる。

そのような中、平成 29年6月にイベントを主催する市民団体が集まり「日向市中心市街地イ

ベント連絡協議会」が設立された。同協議会では、イベント間の連携を深めるとともに、施設の

使い方や新規イベントの企画等、様々な協議がなされている。

○中心市街地イベント連絡協議会構成組織

構成組織 イベント名

1 日向ひょっとこ夏祭り実行委員会 日向ひょっとこ夏祭り

2 日向商工会議所女性会 キャンドルナイトひゅうがの灯

3 日向十五夜祭奉賛会 日向十五夜祭

4 まちなかハロウィン実行委員会 まちなかハロウィン

5 日向七夕まつり実行委員会 日向七夕まつり

6 ひゅうがイースターフェスティバル実行委員会 ひゅうがイースターフェスティバル

7 歩きたくなる街実行委員会 ひむかの杜イルミネーション

8 ひゅうが朝市実行委員会 ぷらっと日向駅市

9 K2ネット エキイチ(フリーマーケット)

10 宮崎BMX協会 ジュゴン大運動会「X-DAY」

11 日向太鼓天地鼓響 鼓祭り

12 NPO法人ジャンプ 日向市まちなかキッズレース

13 NPO法人こども遊センター まちなかクリーン作戦

14 日向ひまわりなでしこガーデン コンテナガーデン展

15 日向市産業・商業まつり実行委員会 日向市産業合同フェスタ

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まちなかハロウィン 日向十五夜祭

ひゅうがイースターフェスティバル 日向七夕まつり

キャンドルナイトひゅうがの灯り

ぷらっと日向駅市 ひむかの杜イルミネーション

日向ひょっとこ夏祭り

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エキイチ

コンテナガーデン展

日向市まちなかキッズレース 鼓祭り

まちなかクリーン作戦

日向市産業合同フェスタ

ジュゴン大運動会「X-DAY」

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(5)目標指標の達成状況

第1期基本計画では、目標指標である「歩行者・自転車通行量」「区域内居住人口」「市民の企

画によるイベント回数」の全てにおいて目標を達成しており、髙い評価を得ているところである。

しかし、第2期基本計画では、全ての指標において、基準値は上回っているものの目標達成に

は至らなかった。第2期基本計画においては、第1期基本計画からの継続事業のみを推進

し、新規事業の導入を行っていなかったことも、数値が伸びなかった要因と考えられる。

今後は新たな視点に立った対策を講じる必要がある。

【目標①】 指標「歩行者・自転車通行量」

調査月;10月

調査主体;日向市中心市街地活性化協議会(事務局:日向商工会議所)

調査対象;日曜日の歩行者及び自転車通行者を4地点で測定

調査地点 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

都町、上町、

本町 計 1,700 1,386 1,608 1,372 1,493 1,984 2,168 2,479 1,968 2,457 1,893 1,790 1,607

日向市駅前 ― ― 987 965 1,229 1,290 1,462 1,372 2,303 1,466 1,708 2,100 1,326

合 計 1,700 1,386 2,595 2,337 2,722 3,274 3,630 3,851 4,271 3,923 3,601 3,890 2,933

年 人数

H18 1,700

H19 1,386

H20 2,595

H21 2,337

H22 2,722

H23 3,274

H24 3,630

H25 3,851

H26 4,271

H27 3,923

H28 3,601

H29 3,890

H30 2,933

目標値 4,100

・平成 20年度より進めている空き店舗対策事業により 35店舗が新規出店したこと等により、事業開

始前より商店街(3地点)の通行量が増えている。今後も空き店舗事業を積極的に推進するとともに、

区域内の昼間人口を増やすため、空き店舗を活用した IT等の事業所の誘致も検討していく必要が

ある。

・日向市駅東口を交通ネットワークの拠点として整備したことによりコミュニティバスが増便となり、通院

や買い物をする高年齢層の来街者が増えた。

・日向市駅前交流拠点施設が完成し、定期イベントや施設利用者が増え、日向市駅周辺の通行量

が増えた。

2,789

2,317

2,230 2,333

1,289

1,957

1,571 1,652 1,700

1,386

2,595

2,337

2,722

3,274

3,6303,851

4,2713,923

3,601

3,890

2,933

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

(人) 歩行者・自転車通行量

旧基本計画期間 第 1期計画期間 第 2期計画期間

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・建設前に日向市駅前広場等整備検討ワーキングを開催する等広く市民の意見を取り入れ、日向市

駅周辺に噴水やせせらぎ水路、バリアフリーな通路・歩道等を整備したことにより、イベントのない休

日も幅広い世代の市民に利用されていることが、日向市駅前地点の通行量の増加につながってい

る。

・上町地区集積区域整備事業よって、商業集積や店舗共同駐車場の整備が進み利便性が高まった

ことにより、買い物を目的とした来街者が増加した。

・連続立体交差事業が完成し、土地区画整理事業において街路や公共駐車場の整備が進んだこと

により、区域外からの来街者が増加した。

・今後は、区域内に図書館等公共公益施設を建設し、来街者を誘導しやすい環境を整えていくこと

も検討していく必要がある。

・データの分析に関しては、休日の通行量が周辺地域のイベントや天候によって大きく変動するため、

今後は平日のデータを柱として分析していくことも検討する必要がある。

【目標②】 指標「区域内居住人口」

【調査結果の推移】

調査月:10月

調査主体:日向市総合政策課

調査対象:統計情報の地区別人口(都町、上町、本町、原町1丁目、鶴町1丁目、高砂町)

年 人数

H18 1,275

H19 1,278

H20 1,292

H21 1,280

H22 1,321

H23 1,316

H24 1,413

H25 1,417

H26 1,369

H27 1,392

H28 1,390

H29 1,360

H30 1,345

目標値 1,430

・各ハード事業が進捗し民間投資が促されたことにより、区域内に分譲マンションや賃貸マンション、

大型店、コンビニ等が建設され、他地域の人口減少率が上昇する中、中心市街地内の居住人口は

維持傾向にある。

・店舗併用住宅の建設推進により、商業者の区域外転出を防いでいる。

・第2期基本計画の計画期間に入るとマンションやアパート建設も減り、区域内の少子高齢化(死亡

率増、出生率減)の進行や若者の流出(進学、就職)、企業単身アパートの移転等により、居住人口

は伸び悩んでいる。今後は、低未利用地を活用した住環境の整備等を積極的に誘導していく必要

がある。

1,433 1,419 1,422

1,411 1,395 1,378

1,2751,2781,2921,2801,3211,316

1,4131,4171,369

1,3921,3901,3601,345

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

(人) 中心市街地の定住人口

旧基本計画期間 第 1期計画期間 第 2期計画期間

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【目標③】 指標「市民の企画によるイベント回数・集客数」

【調査結果の推移】

調査月:3月末

調査主体:日向市建設部市街地整備課中心市街地活性化推進室

調査対象:交流広場で開催された市民が企画するイベントの集客数

年 人数

H18 27,100

H19 17,700

H20 25,350

H21 131,100

H22 76,700

H23 168,000

H24 194,050

H25 198,600

H26 201,900

H27 221,860

H28 206,830

H29 172,230

目標値 223,100

・日向市駅前交流広場、野外ステージ、上町まちなか公園等の交流拠点施設や東西キャノピー、中

央コンコース、高架下多目的スペース等の付帯施設が完成し、朝市等の毎月定例イベントや日向

ひょっとこ夏祭り、日向十五夜祭等の大規模イベントを日向市駅周辺で開催することが可能となり、

イベント回数や集客数が伸びている。

・交流拠点施設の完成以降、(一社)日向市観光協会を中心に関係組織が連携してイベントを主催

する市民団体を支援していることにより、各イベントの規模も年々大きくなり集客数が増加している。

・街区協議会等委員会方式により行ってきた会議において、完成後のまちづくりについて議論を重ね

る中、街なかの賑わい創出におけるイベントの重要性を再認識した商業者等が中心となり「まちなか

ハロウィン」、「ひゅうがイースターフェスティバル」、「日向七夕まつり」等新たな市民イベントが行わ

れるようになった。

・市民の意見を取り入れ、駅前交流広場や野外ステージの使用料減免規定を設けたことで、中心市

街地の賑わい創出に寄与するイベント等の使用料が免除されることとなり、施設利用回数が増え、

イベント集客数が増加した。

・近年、台風の襲来等異常気象が増えている影響で開催中止や規模縮小となるイベントが多くなり、

イベント回数や集客数を伸ばすことが難しくなっている。

・交流拠点施設が完成し10年近く経過することから、芝生や施設の老朽化が進み、各イベントにあわ

せた施設の維持管理が、難しくなっている。

3,400 6,350

12,550 27,100

17,700 25,350

131,100

76,700

168,000

194,050 198,600

201,900 221,860

206,830

172,230

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

(人) 市民企画によるイベント集客数

旧基本計画期間 第 1期計画期間 第 2期計画期間

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[5]関連計画等の動向・位置づけ

(1)日向市の「まちづくり」における中心市街地の位置づけ

①拠点都市構想での位置づけ

本市は、昭和 39年に日向延岡新産業都市の指定を受け、重要港湾「細島港」を中心とする

港湾工業都市として発展してきており、都市基盤整備や周辺の住環境整備を推進してきた。

平成 6年には宮崎県北地方拠点都市の指定を受け、その中で「日向市生活・文化交流拠

点地区(中心市街地)」、「細島ウォーターフロント拠点地区」、「財光寺居住拠点地区」の 3つ

の拠点地区が位置づけられ、総合的なまちづくりに積極的に取り組んできた。

②日向市総合計画での位置づけ

平成 29年3月に策定された「第2次日向市総合計画」(平成 29年度~平成 36年度)では、

目指す将来像を「海・山・人がつながり 笑顔で暮らせる元気なまち」、重点戦略を「若者に選

ばれるまち日向未来づくり戦略」と設定し、6つの基本目標を柱に、心豊かで幸せな暮らしの実

現に向け、市民との協働のまちづくりをより一層推進することとしている。

中心市街地の活性化については、基本目標5「社会基盤-快適で魅力ある機能的な住み

やすいまち」の施策の中で、以下のように位置づけられている。

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【基本目標5の施策】

【中心市街地活性化に関する施策の方向性】

・中心市街地の活性化や定住人口の増加を図るため、生活に必要な機能が集積した利便性

の高いコンパクトなまちづくりを推進する。

・中心市街地の賑わい創出を図るため、空地や空き店舗を有効に活用する。また、日向市駅前

交流拠点施設を積極的に活用するとともに、市民が主体となった賑わい創出の取り組みを支

援する。

・商店、学校、病院等の生活に必要な機能が整った地域拠点を形成し、中心市街地と地域を

(基本目標1)教育文化―ふるさとを愛し、心豊かな人が育つ、個性が尊重されるまち

(基本目標2)健康福祉―市民が共に支え合い、自立した生活を送る健康長寿のまち

(基本目標3)産業振興―新たな挑戦で活力ある産業が育ち、元気な人が集うまち

(基本目標4)生活環境―自然を守り、安全で安心な環境で心豊かに暮らせるまち

(基本目標5)社会基盤―快適で魅力ある機能的な住みやすいまち

(基本目標6)地域経営―市民一人ひとりが地域とつながる市民協働のまち

日向市の将来像 ~海・山・人がつながり 笑顔で暮らせる元気なまち~

重点戦略-若者に選ばれるまち日向未来づくり戦略

①計画的な土地利用の推進

②コンパクトな拠点の整備

③交通ネットワークの充実

①良好な住環境の整備

②憩いのある公園・緑地の整備

5-1 秩序ある土地利用と都市空間の形成

5-6 情報通信基盤の整備と情報化の推進

5-5 港湾機能の充実と活用

5-4 美しい景観の保全と形成

5-2 生活の質を高める都市基盤の整備

5-3 利便性の高い道路の整備 ①広域交通網の整備促進

②市道の整備と維持管理

①景観基本計画の推進

②景観まちづくりの普及啓発

③花と緑あふれるまちづくりの推進

①港湾の整備

②物流体制とポートセールスの強化

①情報通信基盤の整備

②情報通信技術(ICT)利活用の促進

③情報セキュリティ対策の強化

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交通ネットワークで結ぶことにより、それぞれの地域で住み続けられる利便性の高いまちづくりを

推進する。

③都市計画マスタープランでの位置づけ

都市計画マスタープランでは、全国的な課題である人口減少や少子高齢化社会の到来を

迎え、地域の魅力を失うことなく、都市の魅力維持や向上を図りながら、コンパクト・プラス・ネッ

トワークのまちづくりを進めることとしている。

まちづくりのテーマを「豊かな地域資源を活かし、穏やかな人と時に包まれた持続可能なリラ

ックスタウン日向」としており、このまちづくりの取り組み目標の一つとして、「コンパクトで魅力あ

る交流拠点都市としての発展」を掲げている。

その中で、中心市街地の活性化については、都市機能の誘導や周辺の地域拠点を結ぶ公

共交通の強化等、都市機能のコンパクト化及び便利で快適な交通ネットワークの強化を図るこ

ととしている。

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[6]中心市街地活性化の課題

(1)商業店舗の減少対策

中心市街地内の新規出店はあるものの、経営者の高齢化や後継者不足、経営不振等により

廃業する店舗や他地域に移転する店舗が増え、区域内の営業店舗数は年々減少している。

平成 20年度から取り組んできた空き店舗対策事業では、10年間で 35店舗が中心市街地に

新規出店したが、そのうち 16店舗が現在までに廃業・又は地域外に移転している。

そのような中、平成 27年1月に開所した日向市産業支援センター「ひむか-Biz」は、市内及び

近郊の事業所等より多くの企業経営及び商品開発、新規創業等の相談を受けている。今後は同

センターの持つノウハウを活かし、より一層同センターとの連携を図りながら、定着率向上を目指し

た経営指導や新規創業・開業の支援に取り組んでいく必要がある。

(2)居住人口の減少対策

第1期基本計画の期間中、土地区画整理事業が進み、民間投資事業により大型の分譲マン

ションや賃貸マンションが建設され転入世帯が増えたことにより、一時的に居住人口は回復した

が、平成 26年度以降は減少傾向にある。

要員としては、少子高齢化に加え、若者の進学・就職、企業単身アパート移転等により転出者

が増えたこと等があげられる。今後も引き続き、民間活力を活かした低未利用地の利用促進や居

住環境の整備に努める必要がある。

また、居住人口の増加と併せ空き店舗を活用し事業所を誘致する等、昼間人口を増やし、区

域内のサービス産業の維持やまちづくり事業の担い手確保に努めることも視野に入れた施策の

検討も必要である。

(3)都市福利施設の整備

中心市街地には市民の生活を豊かにするための公共施設、公共交通機関、金融機関、公園

等の福利施設が集中しているものの、市民アンケートでは、さらにWi-Fi設備、商店街に近い駐

車場、多目的の屋内施設、複合施設等の整備を望む声が多かった。

今後は、そういった市民の声を活かしながら、土地区画整理事業や低未利用地の利用促進に

努めていく必要がある。

(4)観光客やイベント集客の取り込み

本市は、地域経済のさらなる活性化を目指し、美々津や馬ケ背を代表とする元来の観光拠点

の整備に加え、温暖な気候を活かしたスポーツキャンプの誘致、サーフィンを目的とした滞在型

観光、大型クルーズ客船の来航等様々な観光施策に取り組んだ結果、年間150万人以上の観

光客が本市を訪れるようになった。今後は、観光客をいかに中心市街地に取り込んでいくかが課

題である。

中心市街地では、日向ひょっとこ夏祭りや日向十五夜祭等宮崎県を代表するイベントを筆頭

に様々なイベントが開催され、年間約20万人が日向市駅周辺を訪れている。しかし、現在毎週

のように交流拠点施設で開催されているイベントは、まもなくマックス回数に到達するものと思わ

れる。今後はそれぞれのイベントに磨きをかけ、集客規模を拡大していくことを目標に掲げ、イベ

ント主催団体との連携を強化していくことが必要である。

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そのような中、平成 30年5月に木造4階建ての市役所新庁舎が完成した。新庁舎には、1階の

市民ホール、芝生広場、おやこ広場等の交流施設が充実している。今後は中心市街地の新たな

シンボルとして、新庁舎を活用したイベント開催を支援していくことも必要である。

(5)まちづくり担い手の減少

まちづくり事業を推進する上で担い手の育成・支援は重要であるが、交流拠点施設の整備を

契機に活発化したイベント主催団体やそれらを取りまとめる日向市中心市街地イベント連絡協議

会の活動は、中心市街地のみならず市全域の賑わい創出に寄与している。

一方で、高齢化や会員数の減少等により、独自のイベントや個性あふれる商業サービス等を

行うことが困難になっている商店街組織や街区協議会の回数が減り、街区顕彰に定められた事

項の遂行が難しくなっている協議会も存在している。

このような中、今一度まちづくり担い手の育成や組織支援のあり方の見直し等を行っていく必

要がある。

(6)交流拠点施設等の維持管理

中心市街地には、駅前交流広場や野外ステージをはじめ様々な交流拠点施設が整備されて

いる。しかし、まもなく全ての施設が完成から 10年を経過し、今後の管理体制、点検・修繕等の維

持費用が増大することが懸念される。

このような中、日向市駅や交流拠点施設では、清掃活動や花の植栽、沿道美化に取り組む事

業所や市民団体が増え、併せて日向市駅に感謝の意を込めて行われている「日向市駅のすす

払い」のような市民参加型の清掃イベントも開催されるようになった。

今後も引き続き、市民参加型の維持活動を推進し、何年経っても市民に愛される施設となるよ

う努めていく必要がある。

また、本市では平成 28年 11月に「日向市公共施設等総合管理計画」を策定し、人口減少や

施設の老朽化の進行を踏まえ、市の保有する公共施設の集約・複合化、適切な維持管理を行う

「公共施設マネジメント」に取り組んでいる。具体的には、公共施設の点検・診断や効率的な維持

管理・修繕、統廃合の検討等を行いながら、公共施設の「安全・安心の確保」「総量の最適化」「ラ

イフサイクルコストの縮減」を目指していくものである。

今後も引き続き、交流拠点施設等の公共施設マネジメントを推進し、市民が安心して利用でき

る公共施設の維持管理等に努めていく必要がある。

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[7]第3期中心市街地活性化の基本方針

本市の中心市街地は、日向入郷圏域における中心的な役割を担う圏域の顔であり、その活性

化は圏域全体のまちづくりにおいてきわめて重要な要素を担っている。旧基本計画において中心

市街地は、黒潮文化と森林文化が交わる「日向入郷圏域における生活・文化の交流拠点」と位置

づけていた。第1期、第2期基本計画においては、「人が集い、人がふれあい、人が暮らす、市(い

ち)的にぎわいに満ちた都市空間の形成」を基本方針としている。

第3期基本計画においても、これまでの基本方針を継続し、都市機能の再生や日向入郷圏域

住民の生活文化の拠点としての機能強化を図り、多様なニーズを持つ人々が安心して暮らせる中

心市街地の形成を目指していくこととする。

また、基本方針を実現するための方策においても、これまでの方策を柱に、以下の事業を推進

していくこととする。

≪基本方針を実現するための方策≫

①基盤整備による都市機能の強化

□区域内外の幹線道路や地区内の区画道路、駐車場等の整備推進

□区域内施設のバリアフリー化の推進

□地域拠点との交通ネットワークの強化

□低未利用地の利用促進

②魅力ある生活文化交流拠点機能の強化

□誰もが利用しやすい交流拠点施設の環境づくり

③商業活性化による賑わいの創出

□土地区画整理事業における商業集団化の推進

□空き店舗を活用した不足業種の誘導や大型店の誘致

□商店街を回遊する仕組みづくりの推進

④だれもが安心して暮らせる街なか居住の促進

□店舗併用住宅による商業者の街なか居住の推進

□民間投資事業の誘導による街なか居住人口の拡大

□誰もが暮らしやすいコンパクトな街なかの実現

⑤街なみ景観に配慮した都市空間の誘導

□良質な空間の形成

□民有空間における景観形成

□「木を活かしたまちづくり」の推進

⑥市民協働による街なか運営の推進

□市民との協働による自立した街なか運営

□街なかを運営する市民団体の連携強化

□入郷圏域住民と連携した街なか活動

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2.中心市街地の位置及び区域

[1]区域

(1)区域設定の考え方

第3期基本計画における区域設定については、これまでの基本計画の区域と同一とし、日向

市駅を中心として、東は国道 10号、南は都市計画道路高砂通線、西は都市計画道路草場大曲

通線、北は市道富高 11号、都市計画道路駅北通線と亀崎通線で囲まれた約 50.6ha とする。

この区域は、宮崎県北地方拠点都市地域に指定された「日向市生活・文化交流拠点地区」

(97ha)の中に位置し、主な公共公益施設や行政機能、商業施設等の都市機能が集中する JR日

向市駅を中心とした区域であり、これまで連続立体交差事業、土地区画整理事業、商業集積事

業等が実施され、また、本市の総合計画及び都市計画マスタープランで中心市街地として位置

づけられている区域である。

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[2]中心市街地要件に適合していることの説明

要 件 説 明

≪第 1号要件≫

当該市街地に、相

当数の小売商業者

が集積し、及び都市

機能が相当程度集

積しており、その存

在している市町村の

中心としての役割を

果たしている市街地

であること

(1)商業の集積状況

中心市街地には、上町、本町、原町の3つの商店街組織があり、84店

舗(市全体の 13.7%)が開業している。従業者数は 439人(同 12.2%)と

なっており、商業機能が集積した地域となっている。

□商業の集積状況

単位 中心市街地 日向市全体 割 合

事業所数 店 84 613 13.7%

従業者数 人 439 3,591 12.2%

出展:H26商業統計調査(P.12参照)

(2)公共公益施設の集積状況

中心市街地及びその周辺には、市役所、警察署、簡易裁判所等の公

共施設や市体育館、武道館、文化交流センター等の教育文化施設が立

地する等公益的な都市機能が集積している。また、金融機関や医療機

関も集中しており、さらには日向商工会議所、日向市観光協会、障害者

センターも立地している。

(3)公共交通機関の集中

中心市街地には JR日向市駅があり、駅東口では、路線バスとコミニティ

バスが全路線経由する等 JR日向市駅は交通の結節点となっている。

(4)用途上の商業地域の集中

中心市街地の面積は、本市の市街化区域の約3%であるが、商業地

域の割合では 61%を占めている。

□商業地域に占める割合

単位 中心市街地 日向市全体 割 合

商業地域 ha 45 73 61.1%

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要 件 説 明

≪第2号要件≫

当該市街地の

土地利用及び商

業活動の状況等

から見て、機能的

な都市活動の確

保又は経済活力

の維持に支障を

生じ、又は生ずる

おそれがあると認

められる市街地

であること

(1)居住人口の減少

中心市街地の人口は、土地区画整理事業が進み、民間投資事業に

より大規模な分譲マンションや賃貸マンションが建設される等、一時的

に増加したが、平成 26年度以降減少傾向にある。

□居住人口の推移

H18 H20 H25 H30

中心市街地 1,275人 1,292人 1,417人 1,345人

日向市全体 63,272人 62,776人 62,225人 60,559人

比率 2.02% 2.06% 2.28% 2.22%

出展:現住人口調査(P.8参照)

(2)商業活力の低下

中心市街地内の小売業における事業所数・従業者数は減少傾向に

あり、平成 16年から平成 26年の 10年間に事業所数では 40.0%、従

業員数では 37.1%減少している。

□中心市街地の事業所数・従業者数の推移

単位 H16 H26 増減率

事業所数 店 140 84 △40.0%

従業者数 人 698 439 △37.1%

出展:H26商業統計調査(P.12参照)

(3)歩行者・自転車通行量の減少

中心市街地の歩行者・自転車通行量の状況は、平成 20年の 2,595

人から平成 26年に 4,271人(64.6%増)とピークを迎えたが、平成 29

年は 3,890人とこの4年間では 8.9%減少している。

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要 件 説 明

≪第3号要件≫

当該市街地にお

ける都市機能の

増進及び経済活

力の向上を総合

的かつ一体的に

推進することが、

当該市街地の存

在する市町村及

びその周辺の地

域の発展にとって

有効かつ適切で

あると認められる

こと

中心市街地活性化事業は、宮崎県北地方拠点都市地域基本計画、日

向市総合計画、日向市都市計画マスタープラン等の上位計画との整合を

図りながら推進しており、中心市街地の活性化が市域及び圏域全体の発

展につながるものと考える。

(1)宮崎県北地方拠点都市地域基本計画での位置付け

平成7年3月に宮崎県北部8市町村で策定した「宮崎県北地方拠点

都市地域基本計画」の中で、「細島ウォーターフロント拠点地区」、「日

向市生活・文化交流拠点地区」、「財光寺居住拠点地区」の3つの拠点

地区が設定されている。

本区域は「日向市生活・文化交流拠点地区」に含まれおり、「中心商

店街の近代化や文化施設等の整備を図り、生活・文化の交流拠点とし

ての賑わい空間を形成する」ことを整備目的として掲げている。

(2)日向市総合計画での位置付け

平成 29年3月に策定した「第2次日向市総合計画」では、中心市街

地活性化について、(基本目標5)社会基盤-「快適で魅力ある機能的

なすみやすいまち」の中で、「中心市街地と生活拠点が利便性の高い

交通網で結ばれ、住みやすく、賑わいのあるまちが形成されている」こ

とを目指す姿としている。

具体的には、

① 利便性の高いコンパクトなまちづくりの推進

② 空地、空き店舗の有効活用と交流拠点施設の積極的活用

③ 地域拠点と中心市街地の交通ネットワークの整備

等の施策を展開し、「秩序ある土地利用と都市空間の形成」を図ることと

している。

(3)日向市都市計画マスタープラン

平成 30年 12月に見直しを行った日向市都市計画マスタープランで

は、中心市街地を「市民が主体となった賑わい創出を図るとともに、生活

に必要な機能が集積した利便性の高いコンパクトなまちづくりを推進し、

生活と文化の交流拠点」として位置づけ、「日向圏域の生活・文化が交

流する賑わいのあるまち」を目標としている。そのためには、日向入郷圏

域の「顔」にふさわしいまちづくりを進めながら、都市施設の整備や商業

地の機能強化、高度な土地利用等を促進させることとしている。

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目標①:人が集い、人がふれあう、活気に満ちた生活文化交流空間づくり

目標②:誰もが安心して暮らせる、便利でコンパクトなまちづくり

目標③:市民協働による持続可能なまちづくり

3.中心市街地活性化の目標

[1]中心市街地活性化の目標

中心市街地活性化の基本方針及びその方策については、第1期、第2期基本計画を継続して

いることから、目標とその指標についても継続し、以下のとおり設定する。

中心市街地は、古くから圏域内の産物や情報が集まるところであり、入郷圏域におけ

る経済文化の交流拠点として発展してきたが、近年、社会構造の変革や住民ニーズの

変容に伴い交流拠点としての機能を失いつつあった。

基本計画に基づいた取り組みにより、中心市街地は徐々に街の賑わいを取り戻してき

た。今後も引き続き、街の来街者を増やし回遊性を高める等、活気に満ちた生活文化交

流拠点の機能強化を目指す。

中心市街地は、入郷圏域において最も都市機能が集積した地域であり、最も人口が

密集した地域である。

集約された様々な公共公益施設や生活基盤施設を活用し、魅力的な景観づくりや住

む人の利便性・快適性の向上を図ってきた。今後も引き続き、都市基盤整備等を推進し、

誰もが安心して暮らせる便利でコンパクトな人に優しいまちづくりを目指す。

持続可能なまちづくりのためには、市民が主体となって「自らのまちは自らの手で守り、

育てる」意識を持つことが重要である。

本市のまちづくりにおいては、当初より市民を含めた委員会や協議会を発足させ、施

設の建設・管理運営、まちづくり等について議論を重ねてきた。今後も引き続き、市民と

の話し合いの場を大切にし、市民協働による持続可能なまちづくりを目指す。

[2]計画期間の考え方

基本計画の計画期間は、各種事業の進捗を考慮し、平成 31年4月から平成 36年3月までの5

年間とする。

[3]目標指標の設定の考え方

第1期基本計画策定以降、継続して基本方針、方策、目標を設定してきたことから、指標項目に

ついても継続することとし、目標①については「歩行者・自転車通行量」、目標②については「区域

内居住人口」、目標③については「市民企画によるイベント集客数」とした。また、数値については、

現状を踏まえ以下のとおり設定する。

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(1)目標①「人が集い、人がふれあう、活気に満ちた生活文化交流空間づくり」に関する数値目標

①指標項目設定の考え方

目標①の指標項目は、第2期基本計画の指標項目と同じく、4地点(都町、上町、本町、日向

市駅)の「歩行者・自転車通行量」とする。

調査日は、これまで休日(日曜日)としていたが、第3期基本計画よりイベント開催状況や天候

等外的要因の影響を受けにくい平日(月曜日)に変更する。

②数値目標設定の考え方

【目標値】

≪平日(月曜日)≫ (単位:人)

※参考

≪休日(日曜日)≫ (単位:人)

【算定根拠】

項 目 事業実施効果 効果算定

「日向まちゼミ」推進事業

※まちゼミ…正式には「得

する街のゼミナール」とい

い、お客様とのコミュニケー

ションづくりを目的に、お店

の方が講師となり、プロなら

ではの専門的な知識やコツ

などをお客様に無料で提供

するゼミのこと。

「日向まちゼミ」を継続的に開催することにより日常の来街

者が増える。

①まちゼミ参加店見込数:2回延 60店(5年後の目標数)

※H30まちゼミ実績値:25店/回

②1店あたりの新規参加者数:10人(5年後の目標数)

※H30まちゼミ実績値:7.9人

③参加者の来店リピート率:30%(全国まちゼミ平均値)

④参加者の来店頻度:16.5回/年

※まちゼミに参加しやすい子育世代及び高齢者の市民

アンケートより来店頻度を算出

※中心市街地でよく利用する店舗(又は行く目的)を「専

門品店」「飲食店」のみと回答した人の年間来街日数を

合計し、回答者数で除し平均を算出

12人

目標指標

実績値 基準値

(H30)

第2期

目標値

(H30)

目標値

(H35) H26 H27 H28 H29 H30

歩行者・自転

車通行量 3,909 3,589 3,698 3,860 4,141 4,141 4,100 4,217

目標指標 実績値

H26 H27 H28 H29 H30

歩行者・自転車

通行量 4,271 3,923 3,601 3,890 2,933

数値目標:歩行者・自転車通行量

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項 目 事業実施効果 効果算定

⑤徒歩・自転車・バスを利用して来街する人の割合:15.2%

※子育世代及び高齢者の市民アンケートより、中心市街

地に行く交通手段を「徒歩・自転車・バス」と回答した人

の割合(「徒歩・自転車・バス」の回答数/全回答数)を算

出し、それぞれに年齢別人口割合(日向市総合計画 H32

推計値)を乗じた値を合計

・子育世代

老年人口以外(生産年齢人口+年少人口) 68.0%

・高齢者

老年人口割合 32.0%

(7/98×68.0%)+(51/158×32.0%)≒15.2%

≪効果算定≫

○1日あたりの歩行者・自転車通行量の増減数を算出

①60店×②10人×③30%×④16.5/365×5年≒41人

41人×⑤15.2%×2(往復)≒12人

空き店舗対策による店舗

誘致

空き店舗対策事業の推進により、空き店舗が減少し、街の

来街者が増える。

①区域内の空き店舗減少数:7件

※直近5年間の実績(H26空き店舗数と H30空き店舗数

を比較)

②区域内及び周辺の平均来店者数(小売業・飲食業):23.5

人/日 ※H30市街地整備課調べ

③徒歩・自転車・バスを利用して来街する人の割合:15.2%

≪効果算定≫

○1日あたりの歩行者・自転車通行量の増減数を算出

①7件×②23.5人×③15.2%×2(往復)≒50人

50人

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交流拠点施設の利用促

日向市駅周辺交流拠点施設で行われる福祉及び商業等の

活動を支援し、街なかの来街者を増やす。

□施設利用者数の直近5年間の増減率 (単位:人)

施設名 H25

実績値

H29

実績値 増減率

市民交流プラザ 15,682 21,170 135.0%

まちの駅とみたか 43,336 48,321 111.5%

障がい者センター 11,610 14,720 126.8%

合 計 70,628 84,211 -

※市民交流プラザの H29実績値は、H29に大規模なイベン

トがあり利用者が特異的に増えていることから、H28実績値

を採用

※まちの駅とみたかの H25実績値は、統計データがない

ことから、H26実績値を採用

14人

※まちの駅とみたかの実績値は、レジ通過者数にレジ 1

件に対する平均客数を掛けた数値

レジ1件に対する平均客数:1.36人/件

□5年後の各施設の目標値 (単位:人)

施設名 H29

実績値

H35

目標値

5年間の

増加数

市民交流プラザ 21,170 28,580 7,410

まちの駅とみたか 48,321 53,878 5,557

障がい者センター 14,720 18,665 3,945

合 計 84,211 101,123 ①16,912

※各施設の目標値は、H29実績値に直近5年間の増減

率を掛けた数値

②徒歩・自転車・バスを利用して来街する人の割合:15.2%

≪効果算定≫

○1日あたりの歩行者・自転車通行量の増減数を算出

①16,912人×1/365×②15.2%×2(往復)≒14人

(1)効果算定による増減数合計 76人

(2)基準値(H30) 4,141人

(3)=(1)+(2) 目標値(H35) 4,217人

【フォローアップ】

フォローアップに関しては、引き続き日向市中心市街地活性化協議会が毎年実施している

歩行者・自転車通行量調査をもとに達成状況を確認する。また、調査日についてはイベントの

ない休日(日曜日)と翌日の平日(月曜日)とし、休日(日曜日)の動向も併せて分析する。

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(2)「誰もが安心して暮らせる、便利でコンパクトなまちづくり」に関する数値目標

①指標項目設定の考え方

目標②の指標項目は、第2期基本計画の指標項目と同じく、「区域内居住人口」とした。調

査基準日は、過去のデータと比較するため、引き続き市の人口動態調査と同じ 10月1日

とする。

②数値目標設定の考え方

【目標値】 (単位:人)

【算定根拠】

項 目 事業実施効果 効果算定

5年間の人口減少 中心市街地の今後5年間の自然増減・社会増減による人口

増減数を推計する。

①基準年人口:1,345人(H30)

②今後5年間の日向市全体の人口増減率:△2.2%

※中心市街地の人口減少率は社的要因により人口減

少率が大きく変動することから、今後5年間の人口増減数

は、日向市全体の人口減少率により推計

※日向市全体の国勢調査人口と国立社会保障・人口問題

研究所推計値を比較し人口増減率を算出

・(社人研 H32推計値/国勢調査 H27人口-1)×100

(60,410人/61,761人-1)×100≒△2.2%

≪効果算定≫

○今後5年間の人口増減数を推計

①1,345人×②△2.2%=△30人

※参考:過去の人口増減率

△30人

目標指標

実績値 基準値

(H30)

第2期

目標値

(H30)

目標値

(H35) H26 H27 H28 H29 H30

区域内の

居住人口 1,369 1,392 1,390 1,360 1,345 1,345 1,430 1,397

数値目標:区域内居住人口

H20~25の5年 H25~30の5年 H20~30の 10年

中心市街地 9.7%(増加) △5.1%(減少) 4.1%(増加)

日向市全体 △0.9%(減少) △2.7%(減少) △3.5%(減少)

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項 目 事業実施効果 効果算定

土地区画整理事業及び

店舗併用住宅推進事

業による居住促進事業

土地区画整理事業と併せ店舗併用住宅の建設を推進すると

ともに、区域内の賃貸アパート等の新築、建て替えを推進す

る。

①店舗併用住宅建設見込数:2棟

※土地区画整理事業の今後5年間の建設見込数

※居住人口の維持を目的に推進していることから効果算

定には加算しない

②店舗兼賃貸住宅建設の見込数:2棟(5年間の見込数)

※土地区画整理事業の今後5年間の建設見込数

③中心市街地の平均世帯人員 1.96人

※国勢調査 H30値(P.8参照)

④老朽化した賃貸アパートの建て替え 1棟 12戸

※土地区画整理対象工区内の今後5年間の建設見込数

⑤平均入居率:84.0%

※H25住宅・土地統計調査により宮崎県賃貸住宅空室率

を推計:16.0%

・賃貸住宅空き家数/(賃貸住宅空き家数+借家居住数)

⑥老朽化した賃貸住宅入居率 33.3%

※市街地整備課調べ(土地区画整理対象工区内)

≪効果算定≫

○店舗兼賃貸住宅の建設による人口増減数を算出

②2棟×③1.96人≒4人

○賃貸アパートの建て替えによる人口増減数を算出

④12戸×(⑤84.0%-⑥33.3%)×③1.96人≒12人

16人

低未利用地を活用した

居住促進事業

共同住宅の建設可能な低未利用地の情報を管理し、民間事

業者による賃貸共同住宅の建設を促進する。

①今後5年間の賃貸共同住宅建設見込数:3棟 40戸

※直近5年間の賃貸共同住宅建設実績(4棟 52戸)

※比較的規模の大きな低未利用地が減小していることか

ら、実績値より 1棟減少の見込み

②平均入居率:84.0%

≪効果算定≫

○賃貸共同住宅の建設による人口増減数を算出

40戸×84.0%×1.96人≒66人

66人

(1)効果算定による増減数合計 52人

(2)基準値(H30) 1,345人

(3)=(1)+(2) 目標値(H35) 1,397人

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57

【フォローアップ】

フォローアップに関しては、引き続き日向市において実施している人口動態調査をもとに、

達成状況を確認していく。

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58

数値目標:市民企画によるイベント集客数

(3)「市民協働による持続可能なまちづくり」に関する数値目標

①指標項目設定の考え方

目標②の指標項目としては、今までの基本計画の指標項目と同じく、「市民の企画によるイ

ベント集客数」とした。

また、過去のデータと比較するため、調査対象期間は、4月1日~3月31日とし、対象とな

る範囲の交流拠点施設は以下のとおりである。

【対象となる範囲の交流拠点施設】

施 設 名

1 日向市駅前交流広場及び野外ステージ

2 東西キャノピー

3 日向市駅高架下スペース

4 中央コンコース

5 ステーションギャラリー

6 市民交流プラザ

7 障がい者センター

8 上町まちなか公園

9 市役所市民ホール

②数値目標設定の考え方

【目標値】 [単位:上段( )は回、下段は人]

【算定根拠】 [単位:上段( )は回、下段は人]

イベント種別 年間集客数

(5年平均) 目標集客数 増減

既存交流拠点施設での市民

イベントや催し物

ア.イベント (63)

151,124

(63)

157,000

(0)

5,876

イ.企画展等 (13)

49,160

(14)

58,000

(1)

8,840

市役所新庁舎での新たな市

民イベントや催し物

ウ.イベント (0)

0

(6)

600

(6)

600

エ.企画展等 (0)

0

(7)

7,400

(7)

7,400

合 計 (76)

200,284

(90)

223,000

(14)

22,716

目標指標 実績値 基準値

(5年平均)

前回目標

値(H30)

目標値

(H35) H25 H26 H27 H28 H29

市民企画の

イベント

集客人数

(72)

198,600

(79)

201,900

(78)

221,860

(66)

206,830

(83)

172,230

(76)

200,284

223,100

(90)

223,000

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【既存交流拠点施設で開催される市民イベント】 [単位:上段( )は回、下段は人]

開催月 イベント名 年間集客数

(5年平均) 目標集客数 増減

4、10 日向市まちなかキッズレース (2)

350

(2)

400

(0)

50

5 うめもんフェスタ (期間限定イベント) (1)

15,000

(0)

0

(△1)

△15,000

5 FREEDOMプレイベント in日向

(期間限定イベント)

(1)

15,000

(0)

0

(△1)

△15,000

7 日向七夕まつり (1)

3,400

(1)

5,000

(0)

1,600

7、9 ひまわりスタンプ抽選会 (2)

300

(2)

400

(0)

100

8 日向ひょっとこ夏祭り (1)

64,200

(1)

80,000

(0)

15,800

8、1 まちなかクリーン作戦 (2)

100

(2)

100

(0)

0

10 日向十五夜祭 (1)

18,000

(1)

25,000

(0)

7,000

10 日向ナイトツアー (1)

300

(1)

400

(0)

100

10 まちなかハロウィン (1)

10,000

(1)

15,000

(0)

5,000

11 キャンドルナイト (1)

2,800

(1)

4,000

(0)

1,200

11 日向市産業合同フェスタ (1)

8,200

(1)

9,000

(0)

800

12 駅前イルミネーション (1)

250

(1)

400

(0)

150

12 日向市駅を「すす払い」で大掃除 (1)

200

(1)

200

(0)

0

12 ひょっとこ駅伝競走大会 (1)

1,100

(1)

1,500

(0)

400

3 ひゅうがイースターフェスティバル (1)

900

(1)

2,000

(0)

1,100

毎月 ぷらっとひゅうが駅市 (12)

5,000

(12)

6,000

(0)

1,000

毎月 エキイチ(フリーマーケット) (12)

3,000

(12)

4,000

(0)

1,000

その他の市民企画イベント

(オセロ大会、おはよう太極拳、おはな

しサロン、音楽イベント等)

(20)

3,024

(22)

3,600

(2)

576

計 (63)

151,124

(63)

157,000

(0)

5,876

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【既存交流拠点施設で開催される企画展等】 [単位:上段( )は回、下段は人]

開催月 イベント名 年間集客数

(5年平均) 目標集客数 増減

6~7 七夕飾り作品展 (1)

10,000

(1)

10,000 -

7、11 ひまわり絵画展 (2)

4,300

(2)

5,000

(0)

700

8 日向市美術協会作品展 (1)

4,660

(1)

5,000

(0)

340

10 十五夜提灯展 (1)

500

(1)

2,000

(0)

1,500

11 コンテナガーデン展 (1)

2,750

(1)

3,000

(0)

250

11 市内高校合同作品展 (0)

0

(1)

3,000

(1)

3,000

12~1 駅前イルミネーション装飾 (1)

900

(1)

2,000

(0)

1,100

1 キャンドルナイト写真展 (1)

2,200

(1)

3,000

(0)

800

その他市民企画の作品展 (5)

23,850

(5)

25,000

(0)

1,150

計 (13)

49,160

(14)

58,000

(1)

8,840

【市役所新庁舎で開催予定の市民イベント】 [単位:上段( )は回、下段は人]

開催月 イベント名 年間集客数

(5年平均) 目標集客数 増減

定例月 演芸(漫才、落語)ライブ (0)

0

(2)

200

(2)

200

定例月 ミニコンサート、音楽会 (0)

0

(2)

200

(2)

200

定例月 その他市民企画のイベント (0)

0

(2)

200

(2)

200

計 (0)

0

(6)

600

(6)

600

【市役所新庁舎で開催予定の企画展等】 [単位:上段( )は回、下段は人]

開催月 イベント名 年間集客数

(5年平均) 目標集客数 増減

7 七夕飾り作品展 (0)

0

(1)

1,000

(1)

1,000

8 日向市美術協会作品展 (0)

0

(1)

1,000

(1)

1,000

その他市民企画の作品展 (0)

0

(5)

5,400

(5)

5,400

計 (0)

0

(7)

7,400

(7)

7,400

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【フォローアップ】

フォローアップに関しては、引き続き交流拠点施設の利用状況調査に加え、市役所新庁舎市

民ホールの利用状況調査を行い、達成状況を確認していく。

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4.土地区画整理事業、市街地再開発事業、道路、公園、駐車場等の公共の用に供する施設の整

備その他の市街地の整備改善のための事業に関する事項

[1]市街地の整備改善の必要性

(1)現状分析

中心市街地には、行政機関、教育文化施設、金融機関、公園等市民生活に密着する公共公

益施設が集積しており、中心に位置する JR日向市駅は、宮崎交通の路線バスと市の運行するコ

ミュニティバスの結節点となっており、日向入郷地域の交通ネットワークの拠点でもある。

日向市駅より西側の区域は、平成 11年度より土地区画整理事業が行われており、都市計画街

路である高砂通線の整備と併せ、早期の事業完了を目指している。

既に土地区画整理事業や交流拠点施設の整備されている上町地区や日向市駅周辺は、街

の利便性が高まり、買い物やイベントに訪れる来街者が増える等、街の賑わいを取り戻しつつあ

る。

(2)整備改善の必要性

本市の中心市街地は、商業その他の面において圏域の中心であったものが、急速な社会構

造の変革やモータリゼーションの進行に対応できず、住民や来街者のニーズに応えられなかっ

たことから街の空洞化、衰退を招いてきた。

街なかの活性化を図る上では、そこに住む人々が安心して暮らせる生活空間の整備とともに、

街を訪れる人々にとっての利便性、快適性の向上が不可欠であり、引き続き都市基盤を整備す

る必要がある。

また、今回実施した市民アンケートの調査結果では、Wi-Fi設備、商店街に近い駐車場、各世

代が多目的に利用できる屋内施設や複合施設等の施設整備を望む声が多かった。

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今後、これらの声を反映し街なかにさらなる賑わいを創出するためには、土地区画整理事業や

街路事業の推進と併せ、民間活力と連携した低未利用地等の利用促進に努めていく必要がある。

[2]具体的事業の内容

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

高砂通線街路

整備事業

○内容

道路新設

道路幅員

W=18m~21m

整備延長

L=386m

○実施時期

H15〜H32

日向市 連続立体交差事業とあわせ東西の一体的

な土地利用を促進し、交通の安全性確保及び

混雑の緩和を図るもので、中心市街地へのア

クセス性の改善、利便性の向上を図る事業と

して位置づけている。

高砂通線は活性化区域の南端に位置する

都市計画街路であり、細島通線に連絡して細

島地区まで延びる道路になる。本市の東部及

び南部に広がる住宅地や国道 10号から中心

市街地へのアクセス性の向上のため重要な

道路である。

目標①を達成するために必要な事業であ

る。

社会資本整備総

合交付金

(国土交通省)

継続

○事業名

公共駐車場整

備事業

○内容

整備箇所:1 ヶ

所予定

○実施時期

H35

日向市 来街者の利便性向上を図るための駐車場

整備事業として位置づける。

アンケート調査からも駐車場の整備に対す

る要望が多く、市民のニーズは非常に高い。

目標①を達成するために必要な事業であ

る。

社会資本整備総

合交付金

(国土交通省)

新規

○事業名

日向市駅周辺

土地区画整理

事業

○内容

施行面積

A=17.6ha

○実施時期

H11〜H35

日向市 日向市駅周辺の公共施設整備と連続立体

交差事業や商業集積事業等を一体的に行うこ

とで、中心市街地の賑わいの創出・居住人口

の増加を目指している。中心市街地活性化の

ための根幹的事業して位置づけている。

区画整理、居住環境の改善等、活性化のた

めに実施する他の事業の母体となる事業であ

る。同時に優れた景観を有する都市空間を創

出し、中心市街地の再生を目指す。

目標①②を達成するために必要な事業であ

る。

社会資本整備総

合交付金

(国土交通省)

継続

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64

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

街なか公共花

壇アダプトプロ

グラム事業

○内容

中心市街地及

び日向市駅周

辺の公共花壇

の緑化活動を

行う事業

○実施時期

H22~

市民団体 中心市街地や日向市駅周辺に設置され

た公共花壇等の植栽管理を行い、日向市の

玄関口である日向市駅周辺の環境美化を

図るためのアダプトプログラム事業である。

目標①③を達成のために必要な事業で

ある。

新規

○事業名

市民企画の街

なか維持管理

事業

○内容

市民企画で行

う日向市駅や

交流拠点施設

の維持管理事

○実施時期

H21~

NPO法

人こども

遊センタ

日向市中

心市街地

イベント

連絡協議

中心市街地内の日向市駅や交流拠点施

設の清掃活動を市民企画で行う事業であ

る。

現在も市民の企画によって「まちなかクリ

ーン作戦」や「日向市駅をすす払いで大掃

除」等が継続して行われている

目標①③を達成のために必要な事業で

ある。

新規

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5.都市福利施設を整備する事業に関する事項

[1]都市福利施設の整備の必要性

(1)現状分析

中心市街地内には、市役所をはじめ警察署、県総合庁舎等の行政機関が設置され、日向市

体育センター、武道館、放送大学宮崎学習センター、郵便局等公共公益施設も集積している。

中心市街地に隣接して、西側には市立図書館、南側には市文化交流センター及び中央公民館

があり、北側には日向保健所、公共職業安定所が設置されている。

医療機関は、中心市街地内に 10医院、その周辺地域に 15医院あり、その他日向市駅周辺に、

「日向地域情報センターまちの駅とみたか」、「障がい者センターあいとぴあ」、日向商工会館内

の「市民交流プラザ」が整備されている。

(2)整備改善の必要性

現状分析で示したとおり、区域内や隣接地における主要な都市福利施設は集積しているが、

市民アンケート調査では、各世代が多目的に利用できる屋内施設、専門店や病院等が入る複合

施設、子どもが遊べる公園、屋外ベンチ等の整備を望む声が多かった。今後は、そういった市民

の声を活かしながら、施設整備の充実又は誘導を図る必要がある。

[2]具体的事業の内容

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

子育て支援事

○内容

就学前の子ど

もを持つ保護

者の子育てを

支援する事業

○実施時期

H19〜

NPO法人

こども遊セ

ンター

賑わいづくりに貢献し、商店街に足を運

ぶきっかけとなる事業として位置づけてい

る。

市民交流プラザに子育て中の方や子供

たちが集う場を設け、子育てに関する情報

交換や子供たちの交流を図る。

目標①を達成するために必要な事業で

ある。

子ども・子育て支

援交付金(内閣

府、宮崎県)

つどいの広場事

業補助金(日向

市)

継続

○事業名

障がい者セン

ター管理運営

事業

○内容

障がい者セン

ター「あいとぴ

あ」の管理運

営を行う事業

○実施時期

H23~

特定 非営

利活 動法

人日 向市

障害 者団

体連 絡協

議会

障がい者の文化・スポーツ活動、療育等、

多様化・専門化するニーズに対応するために

新設された障がい者センターの管理運営を

行う事業である。

障がい者センターを中心市街地に移転した

ことにより、障害のある方が買い物しやすく、

街なかイベント等にも参加しやすい環境を整

った。

目標①を達成するために必要な事業で

ある。

障害者地域生活

支援事業補助金

(厚生労働省、宮

崎県)

障害者センター

管理運営指定管

理委託料(日向

市)

新規

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66

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

市民交流プラ

ザ運営事業

○内容

商工会館1階

を開放し市民

活動を支援す

る事業

○実施時期

H19〜

日向商工

会議所

市民が気軽に利用できる交流活動の場と

して位置づけている。

日向商工会館1階フロアに開設された市民

交流プラザは、子育て支援等市民が交流す

る活動の場として利用されており、街なかに

おける賑わい創出に寄与している。

目標①を達成するために必要な事業であ

る。

市民交流プラザ

運営補助金(日

向市)

継続

○事業名

日向地域情

報センターま

ちの駅とみた

か運営事業

○内容

観光案内・物

産展示販売

所の運営事

○実施時期

H19~

(一社)

日向市

観光協会

入郷圏域の連携、交流を図る事業として

位置づけている。

圏域の観光、物産、イベント等の情報発信

拠点として、平成 19 年4月1日にオープン

し、圏域の物産販売も行っている。

目標①を達成するために必要な事業であ

る。

まちの駅「とみた

か」管理業務委

託(日向市)

継続

○事業名

子どもの活動

支援事業

○内容

のびのびキッ

ズルームの活

動支援事業

○実施時期

H19〜

NPO こども

遊センター

街なかに子供の声を取り戻し、賑わいづく

りに貢献する事業として位置づけている。

市民交流プラザ内に、親子や児童が安心

して集える居場所を設け、地域の人との交

流や体験活動等を行っている。

目標①を達成するために必要な事業であ

る。

継続

○事業名

おはなしサロ

ン開催事業

○内容

障害者福祉

への理解を深

める「おはなし

サロン」を開

催する事業

○実施時期

H28〜

日向市・東

臼杵郡障

がい者自

立支援協

議会

「おはなしサロン」は障がいのある方とまち

なかを利用する方が交流し、障害者福祉へ

の理解を深めることを目的に開催されてい

る。

障がい者センターを活用し、福祉作業所

で作った製品の販売やバリアフリースポーツ

の体験、生活相談、健康講座等が行われて

いる。

目標①を達成するために必要な事業であ

る。

日向市・東臼杵

郡障がい者自立

支援協議会事務

局運営業務委託

(日向市、東臼杵

郡の町村)

新規

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67

6.公営住宅等を整備する事業、中心市街地共同住宅供給事業その他の住宅の供給のための

事業及び当該事業と一体として行う居住環境の向上のための事業等に関する事項

[1]街なか居住の推進の必要性

(1)現状分析

中心市街地の居住人口は、第1期基本計画において居住人口の将来的な数値目標となった

平成 12年度から第1期基本計画の始まる平成 20年度を比較すると 141人(9.8%)が減少してい

る。同期間の市全体の人口減少率が2.2%であることから中心市街地内の人口減少率が高いこと

がわかる。

しかし、連続立体交差事業や土地区画整理事業、商業集積事業等が進み、まちがコンパクト

化され利便性や安全性が向上すると、民間投資事業による高層マンションや賃貸マンションが

次々に建設され、中心市街地の居住人口は回復していった。

(2)まちなか居住推進の必要性

中心市街地における居住人口の減少は、日向入郷圏域の顔としての賑わい創出や地域コミュ

ニティの低下につながる大きな問題である。中心市街地の持続的な賑わいの創出を図るために

は、市民や圏域の人々が区域内に集い交流することはもちろんのこと、そこで日常的に生活する

住民が存在することが重要である。このことから、本市において街なかの居住人口を増加させるこ

とは重要な課題と位置づけている。

[2]具体的事業の内容

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

日向市駅周辺

土地区画整理

事業

○内容

施行面積

A=17.6ha

○実施時期

H11〜H35

日向市 日向市駅周辺の公共施設整備と連続立体

交差事業や商業集積事業等を一体的に行う

ことで、中心市街地の賑わいの創出・居住人

口の増加を目指している。中心市街地活性化

のための根幹的事業して位置づけている。

区画整理、居住環境の改善等、活性化の

ために実施する他の事業の母体となる事業で

ある。同時に優れた景観を有する都市空間を

創出し、中心市街地の再生を目指す。

目標①②を達成するために必要な事業で

ある。

社会資本整備総

合交付金

(国土交通省)

継続

○事業名

店舗併用住宅

推進事業

○内容

活性化区域内

での店舗併用

住宅の建設を

推進する事業

○実施時期

H15〜H35

中心 市街

地で店舗を

建設する商

業者

商業者が自ら率先して街なか居住の推

進を図る事業として位置づけている。

居住人口の減少に歯止めをかけるため、

店舗建設と同時に店舗上層階に居住機能

を設け商業者自らの街なかの居住及び賃

貸運営を促進するものである。

目標②達成のために必要な事業である。

継続

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68

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

低未利用地を

利用した居住

促進事業

○内容

中心市街地内

の低未利用地

の情報を一体

的に管理し街

なかへの居住

促進を図る事

○実施時期

H30~H35

日向市

街なかの低未利用地情報を一体的に管

理し積極的に発信することで、民間事業者

による高層マンションや賃貸マンション等の

建設促進を図る。

低未利用地の解消や街なかへの居住促

進を図り、居住人口の増加を目指すもので

ある。

目標②達成のために必要な事業である。

新規

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69

7.中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の商業の活性化のための事業及

び措置に関する事項

[1]商業の活性化の必要性

(1)現状分析

中心市街地は、商業者の高齢化や大型店撤退、郊外大型店の進出等の影響により、商業機

能の衰退を招き、深刻な状況に陥った。このような中、商店街を中心に賑わい再生への取組がな

され、平成9年には「特定商業集積整備基本構想」の県知事承認を受け、平成 11年には旧基本

計画を策定し、平成 12年には商業活性化事業を記載した「TMO構想」を策定した。

これにら基づき、平成 14年には十街区パティオ、平成 15年に 8街区リーフギャラリー、平成

16年にモビール 13がオープンする等順調に進捗しており、平成 22年に「ながの屋日向市駅前

店」、平成 30年に「ドラッグコスモス都町店」やコンビニエンスストアが次々に開店する等賑わいを

取り戻しつつある。

また、空き店舗対策事業では、新規出店定着率が 54.3%であることから、平成30年度より日向

商工会議所及び日向市産業支援センター「ひむか-Biz」と連携し、事業計画の策定指導や出店

後の経営指導を強化し、定着率の向上を図っているところである。

また、平成 21年に駅前交流広場、平成 22年に野外ステージが完成して以降、交流拠点施設

では積極的に市民企画のイベントが開催されるようになり、現在では、年間に 70回以上のイベン

トが開催され、20万人以上が中心市街地を訪れるようになった。積極的にイベントが開催されるこ

とによって、市民のまちづくり事業への機運が高まるとともに、年間を通した街なかへの来街者及

び交流人口が増加している。

(2)整備改善の必要性

中心市街地の活性化を図る上で、衰退した商業機能の再生を図ることは最も重要なことで

ある。

市民アンケートでは、「雑貨店」「飲食店」「娯楽施設」等の店舗や「買い物時の割引特典の

充実」を求める回答が多かった。

また、時代の流れに呼応し、今後は、商店街や事業所等に対しキャッシュレス決済を推進し、

都市型の生活空間づくり、訪日外国人観光客等の受入れ環境の整備に努め、事業所等の省力

化(ワークレス)並びに消費者の利便性・安全性向上に取り組むんでいくことも重要である。

今後はそういった市民の声や消費者ニーズ等を活かしながら、より一層日向商工会議所及

び日向市産業支援センター「ひむか-Biz」、商業団体等と連携を図り、積極的に商業振興施

策の推進に取り組む必要がある。

また、交流拠点施設の利用促進については、市民企画の維持管理やイベントマネージメント

等に引き続き取り組む必要がある。

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[2]具体的事業の内容

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

空き店舗対策

事業

○内容

中心市街地

の空き店舗を

活用し出店事

業者等に対し

家賃の一部を

助成する事業

○実施時期

H20~

日向商工

会議所

中心市街地の空き店舗を活用し、不

足業種の補完、ゾーニングの確立を図る

ための事業として位置づけている。

空き店舗の解消と活気のある商店街

づくりを図るため、区域内の空き店舗に

入居した事業者などに対し家賃補助を行

うものであり、第1期、第2期基本計画の

空き店舗活用チャレンジショップ事業及

び街なかサロン運営事業を併せて引き

継ぐ事業である。

目標①達成のために必要な事業であ

る。

日向市中心市街

地空き店舗対策

事業補助金(日

向市)

継続

○事業名

街なか空き店

舗ツアー開催

事業

○内容

中心市街地

の空き店舗を

出店希望者に

紹介する事業

○実施時期

H31~

日向市産

業支援セン

ター「ひむ

か Biz」

日向商工

会議所

中心市街地の空き店舗を広く紹介し、

出店を促進する事業である。

市内出店を検討している事業者を対

象に中心市街地内の空き店舗を紹介す

るツアーを開催し、区域内の空き店舗へ

の出店を促し、空き店舗の解消及び情報

発信に努める事業である。

目標①達成のために必要な事業であ

る。

新規

○事業名

街なか事業承

継支援事業

○内容

中心市街地

の事業所の

事業承継に関

する相談事業

○実施時期

H31~

日向商工

会議所

中心市街地の少子高齢化が進み後継

者不足による廃業や経済基盤の脆弱化

を防ぐため、事業承継窓口を設け、相談

やマッチング、研修会等を行う事業であ

る。

目標①達成のために必要な事業であ

る。

新規

○事業名

「日向まちゼ

ミ」開催事業

○内容

中心市街地

内の商業者

が中心となっ

て「まちゼミ」

に取り組む事

○実施時期

H30~

日向まちゼ

ミの会

中心市街地内の商業者が中心となっ

て、消費者との交流と街なかの活性化を

図ることを目的に、少人数ゼミナールを

開催する事業である。

目標①達成のために必要な事業であ

る。

日向市ひまわり

基金事業

(日向市)

新規

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事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

共通商品券

発行事業

○内容

中心市街地

の商業者が

中心となって

共通商品券を

発行する事業

○実施時期

H10~

商 店 街組

ひまわりス

タンプ会

中心市街地への来街回数の増加を増

やすため、加盟店限定利用の共通商品

券を発行する事業である。

目標①達成のために必要な事業であ

る。

継続

○事業名

ひむか Biz 運

営事業

○内容

中小企業や

新規創業希

望者への売

上アップや販

路拡大等の

伴走型の経

営・相談支援

サービスを無

料で提供する

事業

○実施時期

H27~

日向市産

業支援セン

ター「ひむ

か Biz」

中小企業や自営業者、新規創業希望

者等に対し、売上アップや販路拡大、商

品開発、新規創業等の経営・相談支援

サービスを無料で行う事業である。

中心市街地においては、空き店舗へ

の誘導や事業所の経営課題解消を支援

する等、まちの空洞化防止や定着率向

上を図り、商店街の活性化と賑わい創出

を目指していく。

目標①を達成するために必要な事業で

ある。

ひむか Biz 運営

事業業務委託

(日向市)

新規

○事業名

街なか維持管

理及びイベン

トマネージメン

ト事業

○内容

日向市駅周

辺の維持管

理及び交流拠

点施設で開催

されるイベント

のマネージメ

ントを行う事

○実施時期

H20~

(一社)日向

市 観 光協

日向市駅周辺交流拠点施設の適切な

維持管理、定期的な環境美化を行うとと

もに、交流広場や野外ステージ等で開催

される各種イベントをサポートする事業で

ある。

目標③達成のために必要な事業であ

る。

日向市駅周辺公

共施設清掃業務

等維持管理業務

(日向市)

継続

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事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

街なか市民イ

ベント連携強

化事業

○内容

中心市街地で

行われるイベ

ント主催団体

が連携し、一

体的な情報発

信等を行って

いく事業

○実施時期

H29〜

日 向 市中

心市街地イ

ベント連絡

協議会

日向市中心市街地イベント連絡協議

会に加盟するイベント主催団体が連携

し、イベント間の調整、一体的な情報発

信等を行っていく事業であり、街なかへ

の誘客と賑わい創出に寄与する事業で

ある。

目標③を達成するために必要な事業

である。

新規

○事業名

街なかインバ

ウンド観光推

進事業

○内容

外国人を対象

とした街なか

体験等を行う

企画事業

○実施時期

H31〜

( 一社 )日

向 市 観光

協会

インバウンドをはじめとする街なかの

文化や商店街の特色を活かした体験企

画を行い、旅行者への街なかの認知度

アップと消費額向上により、商店街の活

性化を図る事業である。

目標①を達成するために必要な事業

である。

新規

○事業名

街なかギャラ

リー企画展開

催事業

○内容

ステーション

ギャラリーや

街なかの店舗

等を活用した

企画展を開催

する事業

○実施時期

H31〜

日向市

市 内 高等

学校

街 区 協議

日向市駅内のステーションギャラリーや

街なか店舗等を活用し、文化芸術愛好

者や市内高等学校の作品展等を開催

し、街なかの来街者やイベント集客数の

増加を図る事業である。

目標①③を達成するために必要な事

業である。

新規

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事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

街なか市民イ

ベント継承事

○内容

中心市街地で

行われるイベ

ント主催団体

が連携し、市

内学校等にお

いてイベント

継承を目的と

した出前講座

等を行う事業

○実施時期

H29〜

日 向 市中

心市街地イ

ベント連絡

協議会

日向市中心市街地イベント連絡協議

会に加盟するイベント主催団体が、日向

市のキャリア教育推進事業「よのなか教

室」等と連携し、子どもたちやまちづくり

担い手等にイベント(祭り)の主旨、歴

史、運営状況等を紹介し、継承活動を行

う事業である。

現在も「日向ひょっとこ祭り」「キャンド

ルナイトひゅう がの灯り」「ひゅうがイー

スターフェスティバル」の主催団体が同教

室と連携を図り、活動を行っている。

目標③を達成するために必要な事業

である。

新規

□毎年開催される主なイベント

事業名

(イベント名) 実施主体 支援組織名 事業内容及び実施時期

ぷらっとひゅう

が朝市

ひゅうが朝市

実行委員会

日向商工会

議所

駅西口キャノピーにおいて、毎月第3日曜日に地元の

逸品を集めて開く朝市である。市内外の消費者を呼び

込み、中心市街地の賑わいを創出している。

日向十五夜祭 日向十五夜

祭奉賛会

毎年中秋の名月頃に行われる伝統的祭りであり、県

北三大祭及び日向三大祭の一つである。見立て細工

や花屋台が奉納され、市あげての舞踊隊が繰り出さ

れるこの祭りは、富高八幡宮の祭礼がそのルーツとさ

れている。毎年2~3万人の観光客が訪れる。

キャンドルナイ

トひゅうがの灯

日向商工会

議所女性会

毎年 11月の第1土曜日の夜に開催される。5千本を超

えるエコキャンドルで駅前交流広場を美しく彩り、多く

の市民に親しまれているイベントである。イベントでは

プロによる絵本の読み聞かせや美しい音色の演奏等

も行われ、広場をさらに幻想的な空間へと導いてい

る。一年をかけて行うエコキャンドル制作には、多くの

市内小学生、高校生が携わっている。

日向ひょっとこ

夏祭り

日向ひょっと

こ夏祭り実行

委員会

(一社)日向

市観光協会

駅前交流広場及び周辺市街地において、毎年8月の

第1土曜日に開催される県を代表するイベントである。

2,000名を超える踊り手が真っ赤な衣装で街なかを練

り歩く姿は圧巻で、県内外から7万人を超える観光客

が訪れる。近年はハワイや台湾等海外に向けての情

報発信も積極的に行われている。

ひむかの杜イ

ルミネーション

歩きたくなる

街実行委員

市民や高校生の手によって日向市駅周辺に施された

鮮やかなイルミネーションが、毎年 12月から1月にか

けて点灯され、多くの来街者に喜ばれている。特に、

高校生が制作する巨大モニュメントは子ども達に大人

気である。点灯式では、高校生企画のファッションショ

ーや吹奏楽演奏、落語等多彩で見ごたえのあるステ

ージイベントが行われている。

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事業名

(イベント名) 実施主体 支援組織名 事業内容及び実施時期

まちなかハロ

ウィン

まちなかハロ

ウィン実行委

員会

NPO 法人こ

ども遊センタ

毎年 10月に日向市駅周辺で開催されるハロウィンイ

ベントである。第1回(H15)の参加者は約 30人であっ

たが、市民企画のコーナーが人気を博し、今や集客数

1万人を超える県北最大のハロウィンイベントに成長し

た。思い思いに仮装した子どもたちがパンプキン共和

国と扮した駅前交流広場を走り回る姿は微笑ましく、

来場者を楽しませている。

日向七夕まつ

日向七夕祭

り実行委員

市 内 保 育

所、幼稚園

毎年7月初旬に日向市駅周辺でわれる七夕まつりは、

子ども達が出演するステージイベントやゲームコーナ

ー等親子で楽しめる企画・コーナーが多数あり、年々

集客数が増えている。また、商店街と連携した街なか

回遊のスタンプラリーは人気コーナーのひとつでもあ

る。また、キャノピー下に展示される 30基以上の七夕

飾りは日向の夏の風物詩となっている。

ひゅうがイー

スターフェステ

バル

ひゅうがイー

スターフェス

テバル実行

委員会

欧米の春を告げるイベント「イースター」にちなんだイベ

ントで、毎年3月に駅前交流広場で行われている。恒

例の卵探しや卵転がし競争のほか、世界の民族衣装

試着や缶バッジ制作等国際色豊かなプログラムが子

どもたちに喜ばれている。

その他定期的

に開催される

街なかイベント

その他、市民団体や NPO法人等が主催し、以下の定

期イベントが行われている。

【市民団体が行うイベント】

ナイトツアー(10月)

ひょっとこ駅伝競走大会(12月)

日向市駅を「すす払い」で大掃除(12月)

ひまわりスタンプ抽選会(6、9月)

エキイチ(毎月)

【NPO法人が行うイベント】

日向市まちなかキッズレース(4、10月)

まちなかクリーン作戦(8、1月)

オセロ大会(3月)

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8.4から7までに掲げる事業及び措置と一体的に推進する事業に関する事項

[1]公共交通機関の利便性の増進及び特定事業の推進の必要性

(1)現状分析

本市の中心市街地は、JR日豊本線日向市駅を有し、日向入郷圏域の玄関口として路線バス・

コミュニティバス等の公共交通機関が乗り入れを行う交通結節点である。路線バスは、延岡、入郷

方面等の主要な路線で運行され、一方でコミュニティバスは東・西・南・北の9路線で運行し、路

線バスが走らない地域をカバーする交通ネットワークを形成している。

公共交通機関の利用状況の推移は下表のとおりである。鉄道の利用者数は横ばいの状況を

維持しているが、路線バスの利用者数は、路線数及び便数が減少したこと等によりさらに減少し

ている。また、コミュニティバスの利用者数は、平成 28年度に市南部地域の路線バスが廃止にな

ったことにより、それ以降大幅に利用者が増加している。

□公共交通機関利用者数の推移 (日平均利用者数 単位:人)

H17 H22 H27 H29

日向市駅乗降客数 2,537 2,742 2,755 -

路線バス利用者数 1,925 802 451 420

ぷらっとバス利用者数 65 112 160 255

(2)整備改善の必要性

市民及び圏域住民の来街機会を増やすためには、公共交通機関の利便性の向上を図る必要

があり、特に高齢者の運転免許の返納が増える中、今後さらに交通弱者に対する交通手段の確

保が重要である。

また、本市の中山間地域では、人口減少・高齢化が急速に進んでおり、今後ますます集落の

活力が失われ集落機能の維持が困難になることが懸念される。そのような中、周辺地域と都市機

能が集約・コンパクト化された中心市街地を結ぶ広域的な公共交通ネットワークを構築し、それぞ

れの地域との連携を図りながら市民生活の基盤整備を進めていくことが重要である。

[2]具体的事業の内容

事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

生活交通路線

バス事業

○内容

バス路線維持

のため運行事

業者に対し行

う補助事業

○実施時期

H3〜

日向市 中心市街地へのアクセス性の改善、

交通弱者の来街機会の増大のための事

業として位置づけている。

市民及び圏域住民の来街機会を増や

すためには、公共交通機関の利便性の

向上を図り、「誰もが容易に街へ行ける

交通手段」を用意する必要がある。交通

弱者の移動手段を確保するためには、

バス路線の維持が重要となる。

目標①達成のために必要な事業であ

る。

地域公共交通確

保維持改善事業

補助金

(国土交通省)

日向市地域路線

バス維持対策補

助金(日向市)

継続

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事業名、内容

及び実施時期 実施主体 目標達成のための位置付け及び必要性 支援措置の内容

その他

の事項

○事業名

地域生活交通

対策事業

○内容

コミュニテイバ

スの運行事業

○実施時期

H21〜

日向市

中心市街地へのアクセス性の改善、

交通弱者の来街機会の増大のための事

業として位置づけている。

来街機会の増大のためには、「誰もが

容易に街へ行ける交通手段」を用意する

必要があり、路線バスが走らない地域を

カバーする事業である。

目標①達成のために必要である。

地域間幹線系統

確保維持費国庫

補助金(国土交

通省)

継続

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JR 日向市駅

日向市役所

日向商工会館

⑦障がい者センター管理運営事業

⑪おはなしサロン開催事業

㉕生活交通路線バス事業

㉖地域生活交通対策事業

㉓街なかギャラリー企画展開催事業

⑨日向地域情報センター

まちの駅とみたか運営事業

①高砂通線街路整備事業

③日向市駅周辺土地区画整理事業

⑫店舗併用住宅推進事業

㉓街なかギャラリー企画展開催事業

④街なか公共花壇アダプトプログラム事業

⑥子育て支援事業

⑧市民交流プラザ運営事業

⑩子どもの活動支援事業

⑤市民企画の街なか維持管理事業

⑳街なか維持管理及び

イベントマネージメント事業

◇4から8までに掲げる事業及び措置の実施箇所

【区域内全域で行う事業】

【市内全域で行う事業】

②公共駐車場整備事業 ⑰「日向まちゼミ」開催事業 ㉔街なか市民イベント継承事業

⑬低未利用地を利用した居住促進事業 ⑱共通商品券発行事業

⑭空き店舗対策事業 ⑲ひむか-Biz運営事業

⑮街なか空き店舗ツアー開催事業 ㉑街なか市民イベント連携強化事業

⑯街なか事業継承支援事業 ㉒街なかインバウンド観光推進事業

ハード事業

ソフト事業

中心市街地活性化区域

土地区画整理事業施行区域

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9.4から8までに掲げる事業及び措置の総合的かつ一体的推進に関する事項

[1]市町村の推進体制の整備等

(1)中心市街地活性化の推進体制

平成 30年7月に中心市街地活性化基本計画策定委員会及び庁内ワーキンググループを設

置し、第3期基本計画の策定にあたったが、庁内ワーキンググループにおいては、加えて計画期

間中の事業進捗状況を確認する組織として位置づけている。

また、事業推進にあたっては、引き続き建設部市街地整備課に中心市街地活性化推進室を

置き、ハード、ソフト両面から推進を図る。

①中心市街地活性化基本計画策定委員会

【構成委員】

所 属 役 職

1 日向まちゼミ検討会 会長 委員長

2 日向商工会議所女性会 会長 副委員長

3 日向市区長公民館長連合会新町地区 理事

4 日向市区長公民館長連合会日知屋・本郷地区 理事

5 上町商店街振興組合 専務理事

6 本町商店街振興組合 理事

7 原町商店会 会長

8 (一社)日向青年会議所 会長

9 日向市中心市街地イベント連絡協議会 会長

10 日向市中心市街地イベント連絡協議会 委員

11 日向商工会議所 中小企業相談所 次長

12 (一社)日向市観光協会 事務局次長

13 日向市社会福祉協議会 事務局長

14 NPO法人こども遊センター 理事

15 日向市産業支援センター「ひむか Biz」 センター長

16 日向市商工観光部 部長

17 日向市建設部 部長

【開催経過】

時 期 検討内容

第1回 平成 30年8月 31日 ・過去の中心市街地活性化事業の検証

・第2期計画の進捗状況の検証

第2回 平成 30年 12月 20日

・統計データの検証

・目標の達成状況の検証

・第3期基本計画の目標、指標、活性化に向けた事

業案の検討

第3回 平成 31年2月 18日 ・第3期基本計画の最終案の検討

・策定後の推進体制の検討

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②中心市街地活性化基本計画策定庁内ワーキンググループ

【構成委員】

所 属 役 職

1 市街地整備課 課長 委員長

2 総合政策課 政策推進係 係長

3 総合政策課 広域連携推進係 係長

4 地域コミュニティ課 市民協働係 係長

5 財政課 公共施設マネジメント推進室 公共施設マネジメント推進係 係長

6 福祉課 福祉政策係 係長

7 福祉課 障がい福祉係 係長

9 こども課 こども福祉係 係長

10 高齢者あんしん課 医療介護連携推進室 地域ケア推進係 係長

11 商工港湾課 中小企業振興係 係長

12 観光交流課 観光推進係 係長

13 都市政策課 都市企画係 係長

14 市街地整備課 公園街路係 係長

【開催経過】

時 期 検討内容

第1回 平成 30年8月 21日 ・過去の中心市街地活性化事業の検証

・第2期計画の進捗状況の検証

修正作業 平成 30年 12月7日~13日 ・第3期計画素案の修正作業

修正作業 平成 31年2月5日~13日 ・第3期計画素案の修正作業

③中心市街地活性化推進室

【構成員】

[2]中心市街地活性化協議会に関する事項

(1)日向市中心市街地活性化協議会の概要

日向市中心市街地活性化協議会は、日向商工会議所(法第 15条第 1項第2号イ該当)及び

(一社)日向市観光協会(法第 15条第 1項第1号イ該当)が中心となり、平成 19年 11月 16日に

設立された。

本協議会は、法の趣旨に則り、経済界、商業者、福祉団体、地元自治会、交通事業者、消費

者、まちづくり団体、行政機関等多様な関係者で構成され、事務局は日向商工会議所が担って

いる。

第3期基本計画の策定にあたっては、平成 31年3月に協議会を開催し、意見の聴取を行っ

た。

街なか活性化係(2名)

街なか整備係(3名)

室長(1名)

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【構成委員】

法的根拠 所 属 役 職

1 第15条第1項関係 日向商工会議所 会頭 会 長

2 〃 日向商工会議所 事務局長

3 〃 (一社)日向市観光協会 会長 副会長

4 〃 (一社)日向市観光協会 専務理事

5 第15条第4項関係 上町商店街振興組合 副理事長

6 〃 本町商店街振興組合 理事長

7 〃 原町商店会 会長

8 〃 NPO法人こども遊センター 代表理事

9 〃 日向市駅 駅長

10 〃 宮崎交通㈱延岡営業所 所長

11 〃 宮崎県タクシー協会日向支部 支部長

12 〃 (一社)宮崎県宅地建物取引業協会県北支部 日向地区長

13 〃 新町まち育てグループ リーダー

14 〃 まちなかハロウィン実行委員会 実行委員長

15 〃 日向市商工観光部 部長

16 〃 日向市建設部 部長

17 第15条第7項関係 日向警察署 交通課長

18 第15条第8項関係 日向市商店会連合会 会長

19 〃 日向市区長公民館長連合会新町地区 理事長

20 〃 社会福祉法人 日向市社会福祉協議会 常務理事兼事務局長

21 〃 日向市男女共同参画社会づくり推進ルーム協議会 副会長

22 〃 日向商工会議所女性会 会長

23 〃 (一社)日向青年会議所 理事長

24 〃 日向市金融団 代表幹事

25 〃 日向農業協同組合 代表理事組合長

26 〃 日向市漁業協同組合 参事

【開催経過(平成 30年度)】

時 期 検討内容

第1回 平成 30年5月 31日 ・第3期基本計画の策定スケジュールの説明

第2回 平成 31年3月 22日

・第3期基本計画最終案への意見聴取

(聴取意見)

①中心市街地におけるキャッシュレス決済の推進

を図ること

②中心市街地内のインバウンド観光の推進に向

け、店舗表示等の設置を検討すること

③日向市駅と日向市役所新庁舎をつなぐ活性化

事業を推進し、街なかの回遊性を高めること

④地域の現状を鑑み、街路事業や土地区画整理

事業を計画的に行うこと

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[3]基本計画に基づく事業及び措置の一体的な推進等

(1)客観的現状分析、ニーズ分析に基づく事業及び措置の集中実施

①統計的データの客観的な把握・分析

「1.中心市街地の活性化に関する基本的な方針」の「[2]中心市街地の現状に関する統計

的なデータの把握・分析」において、統計的データの把握・分析を記載。

②地域住民のニーズの客観的な把握・分析

「1.中心市街地の活性化に関する基本的な方針」の「[3]地域住民のニーズの把握・分析」

において、市民アンケート調査に基づくニーズ等の把握・分析を記載。

③前回中心市街地活性化基本計画に基づく取り組みの把握・分析

「1.中心市街地の活性化に関する基本的な方針」の「[4]これまでの中心市街地活性化に

対する取組の検証」において、前回基本計画に基づく取り組みの把握・分析を記載。

(2)様々な主体の巻き込み及び各種事業等との連携・調整

①市民を対象とした中心市街地活性化に関する啓発活動の実施

市広報誌やホームページ、建設部発行の「ひゅうが都市づくりかわら版(ひゅうが駅恋通

信)」等にイベント情報を掲載するほか、日向市駅の新駅舎及び駅前交流広場の開設 10周年

を記念したイベントや「日向市駅をすす払いで大掃除」、「まちなかクリーン作戦」等の市民企

画の清掃活動を開催し、市民の関心を高めてきた。

また、本計画策定にあっては、市民の声を取り入れるため平成 31年2月 25日~3月 15日ま

でパブリックコメントを実施し、計画の周知と内容に対する意見聴取を行った。

②市民・事業者によるワーキンググループ・策定委員会等での協議・検討

「9.4から8までに掲げる事業及び措置の総合的かつ一体的推進に関する事項」の「[1]市

町村の推進体制の整備等」に記載のある中心市街地活性化基本計画策定委員会において、

中心市街地区域の住民代表、商店街組織の代表、街なかで活動している市民団体・関係組

織の代表等様々な主体の参画を図り、活性化に向けた協議・検討を行った。

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10.中心市街地における都市機能の集積の促進を図るための措置に関する事項

[1]都市機能の集積の促進の考え方

本市の人口推移をみると、他の多くの都市と同様に人口減少・少子高齢社会となることが推測さ

れることから、中心市街地においても同様に人口減少・少子高齢社会がますます進むものと考えら

れる。

よって、既存の公共公益施設、医療施設及び福祉施設等を有効活用しながら、引き続き適正な

立地誘導に努めることが必要と考えられる。

今後さらなる都市形成を図るためには、不足している業種の店舗や複合施設、居住施設等を誘

導・集積させることが必要であり、そのためには、郊外部の市街化外延化の防止や土地利用規制

を行い、民間投資事業を誘導し商業施設及び居住環境の整備を図ることが重要である。

[2]都市計画手法の活用

本市の都市機能の配置及び土地利用誘導のための用途地域の設定は、昭和 39年に指定され

た。また、昭和 40年代前半には現国道 10号がバイパスとして新設され、沿線の土地利用は緩衝

帯として準工業地域に指定された。その後、国道 10号沿線や準工業地域内の大型工場等の移

転・撤退により、大規模な未利用地が発生したため、大規模集客施設の立地が誘発されたと考え

られる。

このような中、日向延岡新産業都市計画区域における日向地区において 10,000㎡を超える大

規模集客施設の立地を制限する「特別用途地区」を、平成 20年2月1日付けで都市計画決定し、

同日、建築条例を施行した。

○特別用途地区の都市計画決定及び建築条例の内容

1.地 区 の種 類:大規模集客施設制限地区

2.位置及び区域:都市計画区域内の全ての準工業地域

3.面 積:約 228ha

4.施 行 日:平成 20年2月1日

[3]都市機能の適正立地、既存ストックの有効活用等

(1)中心市街地における公共公益施設等の立地状況

分 類 施 設 名 施設面積 開設年

(現建物建築年) 所 在 エ リ ア

行政施設(庁

舎、事務所等)

日向市役所 11,573.00 昭和 39年

(平成 30年)

中心市街地

日向市健康管理センター 1,346.75 昭和 57年

(平成 4年) 中心市街地

日向警察署 5,355.00 (平成 25年) 中心市街地

日向保健所 1,450.47 (平成 7年) 中心市街地隣接

日向公共職業安定所 652.60 (平成 3年) 中心市街地隣接

日向市消防署 3,023.58 昭和 61年

(昭和 61年) 中心市街地隣接

宮崎県総合庁舎 1,251.50 (昭和 56年) 中心市街地隣接

日向簡易裁判所 371.00 (昭和 47年) 中心市街地隣接

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分 類 施 設 名 施設面積 開設年

(現建物建築年) 所 在 エ リ ア

教育文化施設

放送大学宮崎学習センター 572.00 平成 8年

(昭和 52年) 中心市街地

日向市体育センター 1,174.00 (昭和 46年)

(昭和 45年) 中心市街地

日向市武道館 509.90 昭和 47年

(昭和 46年) 中心市街地

日向市教育別館 2,937.00 平成 22年

(昭和 47年) 中心市街地

富高幼稚園 ― ― 中心市街地

日向市立富高小学校 ― 明治 24年

(平成 30年) 中心市街地隣接

宮崎県立富島高等学校 ― ― 中心市街地隣接

日向カトリック幼稚園 ― ― 中心市街地隣接

日向市立図書館 1,175.00 平成 9年

(昭和 40年) 中心市街地隣接

日向市文化交流センター 6,342.00 平成 2年

(平成 1年) 中心市街地隣接

日向市中央公民館 3,091.79 昭和 56年

(昭和 56年) 中心市街地隣接

日向市男女共同参画社会づ

くり推進ルーム(さんぴあ) 406.00

平成 13年

(平成 1年)

中心市街地隣接

福祉施設 日向市障がい者センター 582.97

平成 23年

(平成 23年) 中心市街地

日向市老人福祉センター 523.00 昭和 47年

(昭和 47年) 中心市街地隣接

金融機関(銀

行、郵便局等) 銀行など5箇所 ― ― 中心市街地

銀行など5箇所 ― ― 中心市街地隣接

医療施設(病

院、診療所等) 病院など 10箇所 ― ― 中心市街地

病院など 15箇所 ― ― 中心市街地隣接

その他 日向市駅 496.32 (平成 18年) 中心市街地

日向商工会館 1,101.32 平成 19年

(平成 19年) 中心市街地

日向地域情報センターまち

の駅とみたか 247.68

平成 19年

(平成 19年) 中心市街地

日向市駅前広場野外ステー

ジ 230.72

平成 22年

(平成 22年) 中心市街地

(2)中心市街地における大規模集客施設の立地状況

施 設 名 敷地面積(㎡) 床面積(㎡) 構造 開店時期 現況

トライアル 日向店

7,689.01 33,230.20 鉄筋コンクリート造 陸屋根8階建

平成 15年4月開店 営業中

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[4]都市機能の集積のための事業

本市では、中心市街地の活性化を目指して連続立体交差事業、土地区画整理事業、交流拠

点整備事業、商業集積事業を一体的に進めてきたが、既に連続立体交差事業、商業集積事業、

交流拠点整備事業は完了している。また、街なかへのアクセス向上を図るため、街路事業に着手

するとともに、公共駐車場を整備した。今後は、引き続き土地区画整理事業、街路事業の整備を

推進し、より一層都市機能の集積を図ることとしている。

また、日向商工会議所の実施する空き店舗対策事業に対し補助金を交付する等、空き店舗の

解消を図り、都市機能の低下防止に努めている。

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11.その他中心市街地の活性化のために必要な事項

[1]都市計画との調和

(1)日向市総合計画との整合

平成 29年3月に策定した「第2次日向市総合計画」では、中心市街地活性化について、「中心

市街地と生活拠点が利便性の高い交通網で結ばれ、住みやすく、賑わいのある街が形成されて

いる」ことを目指す姿として、コンパクトな拠点の整備を推進することを打ち出している。

「[4]関連計画等の動向・位置付け」における(1)日向市の「まちづくり」における中心市街地の

位置づけ」の「②日向市総合計画での位置づけ」に詳細を掲載。

(2)日向市都市計画マスタープランとの整合

平成 30年 12月に見直しを行った日向市都市計画マスタープランでは、中心市街地を「市民

が主体となった賑わい創出を図るとともに、生活に必要な機能が集積した利便性の高いコンパ

クトなまちづくりを推進し、生活と文化の交流拠点」として位置づけ、都市施設の整備や商業地

の機能強化、高度な土地利用等を促進させることとしている。

「[4]関連計画等の動向・位置付け」における(1)日向市の「まちづくり」における中心市街地の

位置づけ」の「③都市計画マスタープランでの位置づけ」に詳細を掲載。

[2]その他の事項

(1)環境等への配慮

中心市街地の活性化を図る上においても、環境に配慮した持続可能な社会の実現が重要で

ある。本市では、「木を活かしたまちづくり事業」を推進することにより地球温暖化防止に向けた循

環型社会への貢献を目指す等、環境に対する十分な配慮を念頭に各種事業を進めている。

①環境面から見た「木を活かしたまちづくり」への取組

本市では、「木を活かしたまちづくり」を進めているが、街なかにできる限り多くの木材を使

用することは、街に優しさやぬくもりの空間を創り出すだけでなく、環境面からも地球温暖化の

防止対策につなげる非常に有効な手段である。

木材は鉄骨などに比べ製造時におけるエネルギー消費が少なく(木造に比べ、鉄骨造で

2.9倍、RC造で 4.2倍)、住宅等の建築時における CO2の排出削減が可能である。

また、都市はもう 1つの森林といわれるように、建築材として木を活用することにより CO2の

固定化が図られ、街なかにできる限り二酸化炭素を固定し、植林によって新たな CO2の吸収

を促す循環型社会の構築によって地球温暖化防止に寄与するものである。

(2)ユニバーサルデザインへの配慮について

活性化目標の1つである「誰もが安心して暮らせる、便利でコンパクトなまちづくり」を達成する

ためには、住民や来街者の利便性・快適性を向上させる必要がある。

そのため、街なかではユニバーサルデザインに配慮しながら各種事業を推進しており、特に交

流拠点施設や歩道の整備については、日向市障害者団体連絡協議会や日向市社会福祉協議

会等関係機関と連携を図りながら整備を進めている。

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(3)災害対策

本市は、「災害対策基本法」第 42条の規定に基づき、日向市防災会議が本市全域の災害対

策において、総合的かつ計画的な防災行政の整備推進を図り、市民の生命、身体及び財産を

災害から保護することを目的として「日向市地域防災計画」を定めている。同計画に基づき中心

市街地においても災害対策の整備推進を図っている。