院内がん登録の進捗と 今後の取り組み · ※肝癌は取り扱い規約を記録 ....
TRANSCRIPT
2
院内がん登録とは
• 院内がん登録は、病院で診断されたり、治療
されたりした全ての患者さんのがんについて
の情報を、診療科を問わず病院全体で集め、
その病院のがん診療がどのように行われて
いるかを明らかにする調査です。
国立がん研究センター ホームページより
3
がん診療連携拠点病院の指定要件
1. 健康局総務課長が定める「標準登録様式」に基づく院内がん登録を実施すること
2. がん対策情報センターによる研修を受講した専任の院内がん登録の実務を担う者を1人以上配置すること。
3. 毎年、院内がん登録の集計結果をがん対策情報センターに情報提供すること
4. 院内がん登録を活用することにより当該都道府県が行う地域がん登録事業に積極的に協力すること
がん診療連携拠点病院の整備に関する指針
6
※脳腫瘍は良性も登録
ICD-O-3コード C70.0 C70.9 C71 C72.2 C72.3 C72.4 C72.5 C72.8 C72.9 C75.1 C75.2 C75.3
頭蓋内腫瘍のコード
7
がん登録業務の流れ
1. ケースファインディング カルテの情報(診断名、病理検査、治療内容等)
から、登録候補をリストアップし、対象を見つけ出す。
2. 本登録 標準登録様式2006年修正版に沿って、
患者情報を収集
→電子カルテ 紹介状、IC用紙など紙ファイル
10
登録項目
院内がん登録 標準登録様式2006年
修正版を使用
–◆必須項目 「最低限登録すべき項目」
–●標準項目 推奨
–◇オプション項目 登録・集計を考慮すべき
※当院ではオプション項目まで登録
12
●当該腫瘍初診日
• 当該腫瘍の診断や治療のため初めて患者が自施設を受診した日
–他の疾患により定期的に受診していたり、疑いなどでフォローアップしていた場合にがんと診断された場合は診断がなされた検査の日
13
◆診断日
• 当該腫瘍の初回治療前の診断のため行った検査のうち、がんと診断する根拠となった検査を行った日。
(組織診・細胞診・腫瘍マーカー・肉眼所見・画像診断…)
※他施設で診断された場合は「当該腫瘍初診日)を
診断日とする
生存期間を算出するための起点となる日
15
●来院経路
腫瘍の診断・治療のために自施設を受診した 経路。
– 0.自主
– 1.他院より紹介
– 2.がん検診
– 3.健康診断
– 4.人間ドック
– 5.自施設にて他疾患 経過観察中
– 6.剖検
– 8.その他
– 9.不明
16
●診断区分
• 当該腫瘍の診断かつ/もしくは初回治療が自施設において実施された初発(治療開始前)の患者と、前医で当該腫瘍の治療を開始した後あるいは完了した後に来院した患者を区別する。
–1.初発(治療開始前)
–2.治療開始後
19
◆組織診断名コード
• がんの組織型
ICD-O-3のコードを用いる
○○○○/○○
病理組織もしくは各種診断から把握された腫瘍の形状
腫瘍の性状
(悪性、良性、良悪不詳、上皮内)
分化度/リンパ性造血器腫瘍の表面抗原
(高・中・低・未分化/
T-cell、B-cell、Null)
21
◆●UICC TNM分類 ステージ
(治療前・治療後)
• UICCの取り決めに従い、T,N、M、ステージを記録する
2011年12月31日診断症例⇒UICC TNM第6版
2012年1月1日診断症例⇒UICC TNM第7版
※肝癌は取り扱い規約を記録
23
◆●初回治療情報
当院で行われた治療のみ
◆外科的治療
◆体腔的治療
◆内視鏡的治療
△上記は施行日も入力
◆放射線治療
◆化学療法
●免疫療法
●内分泌療法
●TAE
●レーザー等(焼灼)治療
……
26
2007~2011年部位別登録数
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
大腸
胃 乳房
肺 前立腺
肝 子宮頚部
悪性リンパ腫
膀胱
膵 子宮体部
口唇 口腔 咽頭
皮膚
食道
腎
尿路
胆管
胆嚢
脳
中枢神経系
甲状腺
卵巣
その他造血器腫瘍
白血病
喉頭
多発性骨髄腫
原発不明
骨
軟部
その他
34
生死状況の割合
2006年10月~2009年6月診断 胃がん(n=622)
生存不明7%
生存58%
死亡35%
2006年10月~2009年6月診断 全登録分(n=4324)
生存不明5%
生存62%
死亡33%
35
住民票照会における問題点
個人情報保護の問題
2006年10月~2009年6月診断生存不明→220件
患者さんから住民票照会に対する同意を得ていない
⇒すべての市町村からの回答が得られていない
★すべての市町村からの住民票照会が可能
⇒98%の予後が判明する!
37
2011年1月~2012年11月依頼 データ作成内容一覧
使用目的 対象 依頼内容
研究 2006年10月~2010年7月診断 直腸、S状結腸癌 70歳以上対象 来院経路、発見経緯、ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
研究 2006年10月~2010年7月診断 胃癌 年代別 来院経路、発見経緯、ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
学術データ 2006年10月~2010年7月診断 皮膚科(外来、入院患者) ステージ、組織診断名、生死状況
学会発表 2009年10月~2010年8月診断 食道癌 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
学会発表 2006年10月~2010年8月診断 多発性骨髄腫 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
調査、研究 2006年10月~2010年11月診断 急性白血病 組織診断名、治療内容、生死状況
調査、研究 2010年1月~2010年11月診断 リンパ腫 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
調査、研究 2009年1月~2010年11月診断 リンパ腫 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
学術作業 2006年10月~2010年12月診断 大腸癌 内科 StageⅣ ステージ(Ⅳ期)、治療内容、生死状況
学会発表 2010年1月~2010年12月診断 肺癌 治療別がん患者統計
学会発表 2009年1月~2010年12月診断 肺癌 治療内容
調査、研究 2006年10月~2011年2月診断 リンパ腫 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
学会発表 2010年9月~2011年4月診断 食道癌 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
肺癌合併症別の治療成語検討のため 2007年1月~2011年12月診断 肺癌 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
調査、研究 2006年10月~2011年10月診断 悪性リンパ腫 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
調査、研究 2006年10月~2011年11月診断 成人T細胞性白血病、リンパ腫 生死状況
院内発表(MGR) 2006年10月~2011年12月診断 胃癌 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
パス大会 キャンサーボード 資料作成のため 2011年1月~2012年2月診断 ステージ、治療内容
パス大会 キャンサーボード 資料作成のため 2011年1月~2011年12月診断 腫瘍別がん患者統計
学会発表 2006年10月~2012年4月診断 膵癌 ステージ、治療内容、生死状況
研究 2006年10月~2009年8月診断 大腸癌 ステージ、組織診断名、治療内容、生死状況
調査、研究 患者リストを預かり、その患者に対するデータ 生死状況