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要 配 慮 者 利 用 施 設 ( 医 療 施 設 等 を 除 く ) に

係 る

避 難 確 保 計 画 作 成 の 手 引 き

( 洪 水 ・ 内 水 ・ 高 潮 編 )

平 成 29年 6月

国 土 交 通 省 水 管 理 ・ 国 土 保 全 局

河 川 環 境 課 水 防 企 画 室

こ の 手 引 き は 、 水 防 法 ( 昭 和 24 年 法 律第 193 号 ) に 基 づ き 作 成 す る 、 洪 水 ・ 内水 ・ 高 潮 時 ( 以 下 「 洪 水 時 等 」 と いう 。 ) に お け る 避 難 確 保 計 画 に つ い て 、記 載 例 と 留 意 事 項 等 を 示 し た も の で ある 。

市 町 村 地 域 防 災 計 画 に 定 め る 各 施 設 では こ れ を 参 考 に 、 施 設 の 種 別 や 立 地 条 件等 の 実 態 に 即 し た 計 画 を 作 成 す る こ と が望 ま し い 。

な お 、 本 手 引 き は 、 洪 水 ・ 内 水 ・ 高 潮を 対 象 と し て い る が 、 津 波 防 災 地 域 づ くり に 関 す る 法 律 に 基 づ き 作 成 す る 、 津 波を 対 象 と し た 避 難 確 保 計 画 と も 整 合 を 図

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平成 29 年 6 月版

る こ と が 望 ま し い 。ま た 、 本 手 引 き は 、 新 た に 作 成 す る 避

難 確 保 計 画 を 念 頭 に 記 載 例 等 を 示 し た もの で あ る が 、 非 常 災 害 対 策 計 画 、 消 防 計画 や 地 震 等 の 災 害 に 対 処 す る た め の 具 体的 な 計 画 を 定 め て い る 場 合 に は 、 既 存 の計 画 に 「 洪 水 時 等 の 避 難 確 保 計 画 」 の 項目 を 追 加 す る こ と で も 良 い 。

避 難 確 保 計 画 の 作 成 に あ た っ て は 、 市町 村 が 作 成 す る 洪 水 ハ ザ ー ド マ ッ プ 、 内水 ハ ザ ー ド マ ッ プ 、 高 潮 ハ ザ ー ド マ ッ プ( 以 下 「 洪 水 ハ ザ ー ド マ ッ プ 等 」 と いう 。 ) で 情 報 の 伝 達 方 法 や 避 難 場 所 ・ 避難 経 路 等 を 確 認 す る と と も に 、 不 明 な 点に つ い て は 避 難 確 保 計 画 の 報 告 先 で あ る市 町 村 に 確 認 さ れ た い 。

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- 目 次 -

1. 計 画 の 構 成 .................................................................... 12. 計 画 の 目 的 .................................................................... 33 . 計 画 の 適 用 範 囲 ...................................................... 34 . 防 災 体 制 ....................................................................... 4

4.1. 防 災 体 制 ( 洪 水 の 場 合 ) ......................... 44.2 防 災 体 制 ( 内 水 の 場 合 ) ......................... 84.3 防 災 体 制 ( 高 潮 の 場 合 ) ...................... 11

5 . 情 報 収 集 及 び 伝 達 ............................................. 146 . 避 難 誘 導 .................................................................... 177 . 避 難 の 確 保 を 図 る た め の 施 設 の 整 備 208 . 防 災 教 育 及 び 訓 練 の 実 施 ............................ 219 . 自 衛 水 防 組 織 の 業 務 に 関 す る 事 項 ( 自衛 水 防 組 織 を 設 置 す る 場 合 に 限 る 。 ) ... 21

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平成 29 年 6 月版

「 ○ ○ ○ ○ ( 施 設 名 ) 」 に お け る 洪 水 時 等

の 避 難 確 保 計 画

1. 計 画 の 構 成

《 記 載 例 》< 目 次 >

1 . 計 画 の 目 的2 . 計 画 の 適 用 範 囲3 . 防 災 体 制

3.1. 防 災 体 制3.2. 情 報 収 集 及 び 伝 達

        3.4. 避 難 の 確 保 を 図 る た め の 施 設の 整 備

4 . 内 水 時 の 対 応4.1. 防 災 体 制4.2. 情 報 収 集 及 び 伝 達

      4.4. 避 難 の 確 保 を 図 る た め の 施 設の 整 備

5 . 高 潮 時 の 対 応5.1. 防 災 体 制5.2. 情 報 収 集 及 び 伝 達

        5.4. 避 難 の 確 保 を 図 る た め の 施 設の 整 備

6 . 防 災 教 育 と 訓 練 の 実 施7 . 自 衛 水 防 組 織 の 業 務 に 関 す る 事 項

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  水 防 法 は 、 平 成 27 年 5 月 に 一 部 改 正さ れ 、 洪 水 に 係 る 浸 水 想 定 区 域 の 前提 を 想 定 し 得 る 最 大 規 模 の 降 雨 に 拡

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平成 29 年 6 月版

充 す る と と も に 、 新 た に 想 定 し 得 る最 大 規 模 の 内 水 ・ 高 潮 に 係 る 浸 水 想定 区 域 制 度 が 設 け ら れ た 。 ま た 、 平成 29 年 6 月 の 改 正 に よ り 、 そ れ ま で 努力 義 務 と し て い た 避 難 確 保 計 画 の 作成 や 訓 練 の 実 施 が 義 務 づ け ら れ た 。

  す で に 洪 水 に 対 す る 避 難 確 保 を 作成 し て い る 施 設 に つ い て も 、 新 た に内 水 ・ 高 潮 に 係 る 浸 水 想 定 区 域 が 指定 さ れ 、 市 町 村 の 地 域 防 災 計 画 に 位置 付 け ら れ た 場 合 は 、 洪 水 に 加 え 、内 水 ・ 高 潮 そ れ ぞ れ に 対 応 し た 避 難確 保 計 画 を 作 成 し な け れ ば な ら ない 。

  な お 、 避 難 確 保 計 画 に 記 載 す べ き事 項 は 水 防 法 施 行 規 則 ( 平 成 12 年 建設 省 令 第 44 号 ) に 定 め ら れ て い る 。

《 水 防 法 施 行 規 則 》(要配慮者利用施設の利用者の避難の確保のための措置に関する計画に定める

べき事項)

第十六条 

法第十五条の三第一項の要配慮者利用施設(法第十五条第一項第四号ロに規

定する要配慮者利用施設をいう。以下同じ。)の利用者の洪水時等の円滑かつ

迅速な避難の確保を図るために必要な訓練その他の措置に関する計画において

は、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 要配慮者利用施設における洪水時等の防災体制に関する事項

二 要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の避難の誘導に関する事項

三 要配慮者利用施設における洪水時等の避難の確保を図るための施設の整

備に関する事項

四 要配慮者利用施設における洪水時等を想定した防災教育及び訓練の実施

に関する事項

五 自衛水防組織を置く場合にあっては、当該自衛水防組織の業務に関する

次に掲げる事項

イ 水防管理者その他関係者との連絡調整、利用者が避難する際の誘導

その他の水災の被害の軽減のために必要な業務として自衛水防組織

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平成 29 年 6 月版

が行う業務に係る活動要領に関すること

ロ 自衛水防組織の構成員に対する教育及び訓練に関すること

ハ その他自衛水防組織の業務に関し必要な事項

六 前各号に掲げるもののほか、要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の円

滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な措置に関する事項

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2. 計 画 の 目 的 《 記 載 例 》

こ の 計 画 は 、 水 防 法 第 15 条 の 3 第 1 項に 基 づ く も の で あ り 、 「 ○ ○ ○ ○ ( 施設 名 ) 」 の 利 用 者 の 洪 水 時 ( 内 水 時 ・高 潮 時 ( 適 宜 選 択 ) ) の 円 滑 か つ 迅 速な 避 難 の 確 保 を 図 る こ と を 目 的 と す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  要 配 慮 者 は 、 一 般 の 住 民 よ り 避 難 に多 く の 時 間 を 要 し 、 い っ た ん 浸 水 が 発生 し た 場 合 、 深 刻 な 被 害 が 発 生 す る おそ れ が あ る 。 要 配 慮 者 の 確 実 な 避 難 の確 保 を 図 る た め 、 平 成 29 年 6 月 の 水 防法 改 正 で は 、 市 町 村 地 域 防 災 計 画 に 位置 づ け ら れ た 要 配 慮 者 利 用 施 設 ( 主 とし て 高 齢 者 、 障 害 者 、 乳 幼 児 そ の 他 の特 に 防 災 上 の 配 慮 を 要 す る 者 が 利 用 する 施 設 ) の 所 有 者 又 は 管 理 者 に 対 して 、 洪 水 時 の 円 滑 か つ 迅 速 な 避 難 の 確保 を 図 る た め に 必 要 な 訓 練 そ の 他 の 措置 に 関 す る 計 画 の 作 成 、 訓 練 の 実 施 が義 務 づ け ら れ た 。

3 . 計 画 の 適 用 範 囲《 記 載 例 》

こ の 計 画 は 、 「 ○ ○ ○ ○ ( 施 設 名 ) 」に 勤 務 又 は 利 用 す る 全 て の 者 に 適 用 する も の と す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

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平成 29 年 6 月版

  施 設 の 利 用 者 や 従 業 員 等 を 把 握 し 、施 設 の 規 模 や 利 用 者 数 等 に 応 じ た 計 画を 作 成 す る 必 要 が あ る 。

  利 用 者 数 が 曜 日 や 時 間 帯 に よ っ て 変動 す る 場 合 に は 、 留 意 が 必 要 で あ る 。ま た 、 従 業 員 数 が 少 な く な る 夜 間 や 休日 の 対 応 に つ い て も 検 討 し て お く 必 要が あ る 。

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4 . 防 災 体 制   4.1. 防 災 体 制 ( 洪 水 の 場 合 )

体制確立の判断時期 活動内容 対応要員( 注 )

以下のいずれかに該当す

る場合

洪水注意報発表

○○ 川 ( ○ ○ 地

点)氾濫注意情報発表

洪水予報等の情報収集 情 報 収 集 伝 達 要

以下のいずれかに該当す

る場合

避 難準備 ・ 高齢者

等避難開始の発令

洪水警報発表

○○ 川 ( ○ ○ 地

点)氾濫警戒情報発表

洪水予報等の情報収集 情 報 収 集 伝 達 要

使用する資器材の準備 避難誘導要員

保護者への事前連絡 情 報 収 集 伝 達 要

周辺住民への事前協力依

情報収集伝達要

要配慮者の避難誘導 避難誘導要員

以下のいずれかに該当す

る場合

避 難勧告又は避 難

指示(緊急)の発令

○○ 川 ( ○ ○ 地

点)氾濫危険情報発表

施設内全体の避難誘導 避難誘導要員

※上記のほか、施設の管理権限者(又は自衛水防組織の統括管理者)の指揮

命令に従うものとする。

( 注) 自衛水防組織を設置した場合には、それぞれ対応する自衛水防組織の班

編成及び要員の配置を記述する。

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平成 29 年 6 月版

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  洪 水 時 の 体 制 、 体 制 区 分 ご と の 活 動 内容 、 体 制 区 分 ご と の 確 立 基 準 及 び 活 動 を実 施 す る 要 員 を 検 討 ・ 記 載 す る 。

○ 活 動 内 容▶ 洪 水 予 報 や 気 象 情 報 等 の 収 集 か ら

避 難 誘 導 ま で の 洪 水 時 に お け る 主 な 活動 内 容 及 び そ の 順 序 に つ い て 検 討 する 。

▶ そ の 際 、 児 童 の 引 き 渡 し 等 の 比 較的 長 時 間 を 要 す る 活 動 に つ い て は 、 浸水 前 に 避 難 を 完 了 さ せ る 観 点 か ら 、 浸水 ま で に 十 分 な 時 間 を 確 保 で き る 場 合を 除 き 、 避 難 後 に 避 難 場 所 で 実 施 す るこ と が 望 ま し い 。

▶ 特 に 、 複 数 の 河 川 の 浸 水 想 定 区 域内 に 位 置 し て い る 施 設 に お い て は 、 各河 川 か ら の 氾 濫 ご と に 順 序 を 検 討 す るこ と が 望 ま し い 。※ 全国の災害情報普及支援室の連絡先をはじめ、事業所等の自衛水防に役立つ

情報については以下のWEBサイトから入手可能です。http://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/jouhou/jieisuibou/

index.html

○ 体 制 の 区 分▶ 体 制 は 、 活 動 内 容 、 施 設 の 従 業 員数 、 通 常 業 務 へ の 影 響 等 を 踏 ま え 、 施設 の 実 情 に 応 じ て 設 定 す る も の と す

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る 。▶ た だ し 、 洪 水 予 報 等 の 情 報 収 集 を開 始 す る 体 制 及 び 避 難 誘 導 を 開 始 す る体 制 に つ い て は 、 必 ず 設 定 す る 必 要 があ る 。

○ 体 制 確 立 の 基 準▶ 体 制 ご と の 確 立 の 基 準 は 、 河 川 か

ら の 氾 濫 水 の 到 達 時 間 ※ 、 避 難 を 完 了 する ま で に 要 す る 時 間 等 を 考 慮 し て 設 定す る 。

▶ 避 難 勧 告 等 が 間 に 合 わ な い 場 合 等も 想 定 し て 、 体 制 の 確 立 の 基 準 と な る情 報 を 複 数 設 定 し 、 そ の う ち の い ず れか に 該 当 し た 場 合 に 、 体 制 を 確 立 す るこ と と す る 。

▶ 複 数 の 河 川 の 浸 水 想 定 区 域 内 に 位置 し て い る 施 設 に お い て は 、 そ れ ぞ れの 河 川 か ら の 氾 濫 水 の 到 達 時 間 ※ 等 を 考慮 し て 設 定 す る こ と が 望 ま し い 。※ 氾濫水の到達時間等については、地点別浸水シミュレーション検索シ

ステム(http://suiboumap.gsi.go.jp/) を活用いただくか、最寄りの国土交

通省河川関係事務所「災害情報普及支援室」又は洪水浸水想定区域を指定し

た都道府県に相談してください。

○ 対 応 要 員▶ 各 活 動 を 実 施 す る 要 員 を 検 討 す

る 。▶ 休 日 ・ 夜 間 も 施 設 内 に 利 用 者 が 滞在 す る 施 設 は 、 休 日 ・ 夜 間 の 従 業 員 数や 勤 務 状 況 を 踏 ま え て 、 各 活 動 を 実 施す る 要 員 を 検 討 す る 必 要 が あ る 。

《 用 語 の 解 説 》 気 象 庁 が 発 表 す る 警 報 ・ 注 意 報 に つ い て

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は 、 以 下 の ウ ェ ブ サ イ ト で 各 地 の 発 表 基準 が 確 認 で き る 。http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/index.html

水 位 の 情 報 は 、 以 下 の ホ ー ム ペ ー ジ か ら入 手 す る こ と が で き る 。http://www.river.go.jp/

※気

に基づく特別警報には、洪水に関する特別警報は定められていない。

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警報・注意報の種類

発表基準

洪水注意報 大雨、長雨、融雪などにより河川が増水し、災害が発生するおそれがあると予想したとき

洪水警報 大雨、長雨、融雪などにより河川が増水し、重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき

洪水予報・水位到達情報の種類

発表基準市町村・住民・要援護者に

求められる行動

○○川氾濫注意情報

○○川△△水位観測所の水位が氾濫注意水位(水防団の出動の目安としてあらかじめ定められた水位)に到達し、さらに水位の上昇が見込まれる場合

氾濫の発生に対する注意を求める段階

○○川氾濫警戒情報

[洪水予報]○○川△△水位観測所の水位が一定時間後に氾濫危険水位(市町村長の避難勧告等の発令判断の目安としてあらかじめ定められた水位)に到達が見込まれる場合、あるいは避難判断水位(市町村長の避難準備・高齢者等避難開始の発表判断の目安としてあらかじめ定められた水位)に到達し、さらに水位の上昇が見込まれる場合[水位到達情報]○○川△△水位観測所の水位が避難判断水位に到達した場合

避難準備などの氾濫発生に対する警戒を求める段階

○○川氾濫危険情報

○○川の水位が氾濫危険水位(市町村長の避難勧告等の発令判断の目安としてあらかじめ定められた水位)に到達

いつ氾濫してもおかしくない状態避難等の氾濫発生に対する対応を求める段階

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4.2 防 災 体 制 ( 内 水 の 場 合 )体制確立の判断時期 活動内容 対応要員( 注 )

以下のいずれかに該当する

場合

大雨又は台風に関す

る気象情報発表 

大雨注意報発表

○分間雨量が●mmを超過

○○ ポンプ場が排水

開始

気象情報等の情報収集 情 報 収 集 伝 達 要

以下のいずれかに該当する

場合

大雨警報発表

○分間雨量が▲mmを超過 

気象情報等の情報収集 情 報 収 集 伝 達 要

使用する資器材の準備 避難誘導要員

保護者への事前連絡 情 報 収 集 伝 達 要

周辺住民への事前協力

依頼

情報収集伝達要

以下のいずれかに該当する

場合

○分間雨量が■mmを超過

○○ ポンプ場が排水

不能

○○ 市○○地区内水

氾濫危険情報発表

浸水の前兆を確認

避難誘導 避難誘導要員

※  災害時要配慮者について、場合によりさらに早期避難を検討する必要があ

る。

※ 上記のほか、施設の管理権限者(又は自衛水防組織の統括管理者)の

指揮命令に従うものとする。

( 注)  

自衛水防組織を設置した場合には、それぞれ対応する自衛水防組織の班編成

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及び要員の配置を記述する。

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平成 29 年 6 月版

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  内 水 時 の 体 制 、 体 制 区 分 ご と の 活 動 内容 、 体 制 区 分 ご と の 確 立 基 準 及 び 活 動 を実 施 す る 要 員 を 検 討 ・ 記 載 す る 。

○ 活 動 内 容▶ 下 水 道 の 水 位 情 報 や 気 象 情 報 等 の 収

集 か ら 避 難 誘 導 ま で の 内 水 時 に お け る 主な 活 動 内 容 及 び そ の 順 序 に つ い て 検 討 する 。

▶ そ の 際 、 児 童 の 引 き 渡 し 等 の 比 較 的長 時 間 を 要 す る 活 動 に つ い て は 、 浸 水 前に 避 難 を 完 了 さ せ る 観 点 か ら 、 浸 水 ま でに 十 分 な 時 間 を 確 保 で き る 場 合 を 除 き 、避 難 後 に 避 難 場 所 で 実 施 す る こ と が 望 まし い 。※ 全国の災害情報普及支援室の連絡先をはじめ、事業所等の自衛水防に役立つ情

報については以下のWEBサイトから入手可能です。http://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/jouhou/jieisuibou/

index.html

○ 体 制 の 区 分▶ 体 制 は 、 活 動 内 容 、 施 設 の 従 業 員数 、 通 常 業 務 へ の 影 響 等 を 踏 ま え 、 施 設の 実 情 に 応 じ て 設 定 す る も の と す る 。

▶ た だ し 、 気 象 情 報 等 の 情 報 収 集 を 開始 す る 体 制 及 び 避 難 誘 導 を 開 始 す る 体 制に つ い て は 、 必 ず 設 定 す る 必 要 が あ る 。

○ 体 制 確 立 の 基 準▶ 体 制 の 確 立 の 基 準 は 、 内 水 氾 濫 危 険

情 報 が 発 表 さ れ て か ら 当 該 施 設 に 浸 水 が

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始 ま る ま で の 時 間 ※ 、 避 難 を 完 了 す る まで に 要 す る 時 間 等 を 考 慮 し て 設 定 す る 。

▶ 内 水 に つ い て は 、 浸 水 が 始 ま る ま での 時 間 が 短 い こ と か ら 、 避 難 勧 告 等 が 発令 さ れ な い 場 合 を 想 定 し て 体 制 の 確 立 の基 準 と な る 情 報 を 複 数 設 定 し 、 そ の う ちの い ず れ か に 該 当 し た 場 合 に 、 体 制 を 確立 す る こ と と す る 。※ 当該施設等に浸水が始まるまでの時間等については、地点別浸水シミュ

レーション検索システム(http://suiboumap.gsi.go.jp/) を活用いただくか、

内水浸水想定区域を指定した都道府県または市町村に相談してください。

○ 対 応 要 員▶ 各 活 動 を 実 施 す る 要 員 を 検 討 す る 。▶ 休 日 ・ 夜 間 も 施 設 内 に 利 用 者 が 滞 在

す る 施 設 は 、 休 日 ・ 夜 間 の 従 業 員 数 や 勤務 状 況 を 踏 ま え て 、 各 活 動 を 実 施 す る 要員 を 検 討 す る 必 要 が あ る 。

《 用 語 の 解 説 》 気 象 庁 が 発 表 す る 警 報 ・ 注 意 報 に つ い て

は 、 以 下 の ウ ェ ブ サ イ ト で 各 地 の 発 表 基準 が 確 認 で き る 。http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/index.html

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警報・注意報の種類 発表基準大雨注意報 大雨による災害が発生するおそれがあると予想したとき

大雨警報大雨による重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき

大雨特別警報大雨による重大な災害が発生するおそれが著しく大きいと予想したとき

水位到達情報の種類 発表基準市町村・住民に求められる行

○○市○○地区内水氾濫危険情報

[水位到達情報]○○市○○地区の排水施設等の水位が氾濫危険水位に到達した場合。

避難等の氾濫発生に対する対応を求める段階

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4.3 防 災 体 制 ( 高 潮 の 場 合 )体制確立の判断時期 活動内容 対応要員( 注 )

以下のいずれかに該当する場

高潮注意報発表

気象・潮位情報等の

情報収集

情 報 収 集 伝 達 要

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以下のいずれかに該当する場

避難準備・高齢者等避

難開始の発令

高潮警報発表(当該施

設における想定される浸水

深が小さく、浸水継続時間

が短い場合)

気象・潮位情報等の

情報収集

情 報 収 集 伝 達 要

使用する資器材の準

避難誘導要員

保護者への事前連絡 情 報 収 集 伝 達 要

周辺住民への事前協

力依頼

情報収集伝達要

要配慮者の避難誘導 避難誘導要員

以下のいずれかに該当する場

避難勧告又は避難指示

(緊急)の発令

暴風警報及び高潮警報

発表(当該施設における想

定される浸水深が大きく、

浸水継続時間が長い場合)

高潮特別警報発表

○○ 海岸高潮氾濫危険

情報発表

施設内全体の避難誘

避難誘導要員

※ 自衛水防組織を設置した場合には、それぞれ対応する自衛水防組織の

班編成及び要員の配置を記述する。

※ 上記のほか、施設の管理権限者(又は自衛水防組織の統括管理者)の

指揮命令に従うものとする。

( 注)  

自衛水防組織を設置した場合には、それぞれ対応する自衛水防組織の班編成

及び要員の配置を記述する。

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《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  高 潮 時 の 体 制 、 体 制 区 分 ご と の 活 動 内容 、 体 制 区 分 ご と の 確 立 基 準 及 び 活 動 を実 施 す る 要 員 を 検 討 ・ 記 載 す る 。

○ 活 動 内 容▶ 潮 位 情 報 や 気 象 情 報 等 の 収 集 か ら 避

難 誘 導 ま で の 高 潮 時 に お け る 主 な 活 動 内容 及 び そ の 順 序 に つ い て 検 討 す る 。

▶ そ の 際 、 児 童 の 引 き 渡 し 等 の 比 較 的長 時 間 を 要 す る 活 動 に つ い て は 、 浸 水 前に 避 難 を 完 了 さ せ る 観 点 か ら 、 浸 水 ま でに 十 分 な 時 間 を 確 保 で き る 場 合 を 除 き 、避 難 後 に 避 難 場 所 で 実 施 す る こ と が 望 まし い 。※ 全国の災害情報普及支援室の連絡先をはじめ、事業所等の自衛水防に役立つ情

報については以下のWEBサイトから入手可能です。http://www.mlit.go.jp/river/bousai/main/saigai/jouhou/jieisuibou/index.html

○ 体 制 の 区 分▶ 体 制 は 、 活 動 内 容 、 施 設 の 従 業 員数 、 通 常 業 務 へ の 影 響 等 を 踏 ま え 、 施 設の 実 情 に 応 じ て 設 定 す る も の と す る 。

▶ た だ し 、 潮 位 情 報 等 の 情 報 収 集 を 開始 す る 体 制 及 び 避 難 誘 導 を 開 始 す る 体 制に つ い て は 、 必 ず 設 定 す る 必 要 が あ る 。

○ 体 制 確 立 の 基 準▶ 体 制 の 確 立 の 基 準 は 、 高 潮 に よ り 当該 施 設 等 に 浸 水 が 始 ま る ま で の 時 間 ※ 、避 難 及 び そ の 準 備 に 要 す る 時 間 等 を 考 慮

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し て 設 定 す る 。※ 当該施設に浸水が始まるまでの時間等については、地点別浸水シミュ

レーション検索システム(http://suiboumap.gsi.go.jp/) を活用いただくか、

高潮浸水想定区域を指定した都道府県に相談してください。

▶ 避 難 勧 告 等 が 間 に 合 わ な い 場 合 等 も想 定 し て 、 体 制 の 確 立 の 基 準 と な る 情 報を 複 数 設 定 し 、 そ の う ち の い ず れ か に 該当 し た 場 合 に 、 体 制 を 確 立 す る こ と と する 。

▶ 高 潮 発 生 時 に は 、 台 風 等 に よ り 暴 風が 発 生 し 、 屋 外 を 経 由 し た 立 ち 退 き 避 難が 困 難 と な る こ と が 想 定 さ れ る 。 ま た 、高 潮 は 一 般 に 浸 水 深 の 深 い 区 域 が 長 時 間に わ た り 広 範 囲 に 及 ぶ こ と も 想 定 さ れる 。 こ の た め 、 浸 水 深 が 大 き く 浸 水 継 続時 間 が 長 い 場 合 や 近 隣 に 浸 水 が 想 定 さ れな い ビ ル 等 が な い 場 合 に は 、 遠 方 ま で 立ち 退 き 避 難 が 必 要 に な る こ と を 考 慮 して 、 高 潮 氾 濫 危 険 情 報 の 発 表 前 に 非 常 体制 を 確 立 す る な ど 、 早 い 段 階 か ら 避 難 がで き る よ う 、 体 制 の 確 立 の 基 準 を 設 定 する 。

○ 対 応 要 員▶ 各 活 動 を 実 施 す る 要 員 を 検 討 す る 。▶ 休 日 ・ 夜 間 も 施 設 内 に 利 用 者 が 滞 在

す る 施 設 は 、 休 日 ・ 夜 間 の 従 業 員 数 や 勤務 状 況 を 踏 ま え て 、 各 活 動 を 実 施 す る 要員 を 検 討 す る 必 要 が あ る 。

《 用 語 の 解 説 》

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気 象 庁 が 発 表 す る 警 報 ・ 注 意 報 に つ い ては 、 以 下 の ウ ェ ブ サ イ ト で 各 地 の 発 表 基準 が 確 認 で き る 。http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/index.html

潮 位 の 情 報 は 、 以 下 の ホ ー ム ペ ー ジ か ら入 手 す る こ と が で き る 。 http://www.jma.go.jp/jp/choi/

警報・注意報の種

類発表基準

高潮注意報台風や低気圧等による異常な海面の上昇により災害が発

生するおそれがあると予想したとき

高潮警報台風や低気圧等による異常な海面の上昇により重大な災

害が発生するおそれがあると予想したとき

高潮特別警報数十年に一度の強さの台風や同程度の温帯低気圧により

高潮になると予想したとき

水位到達情報の種

類発表基準

市町村・住民に求められる行

○○ 海岸高潮氾濫

危険情報

[水位到達情報]

○○ 海岸△△検潮 所 の

水 位 が氾濫危険水 位 に

到達した場合

いつ氾濫してもおかしくない

状態

避難等の氾濫発生に対する対

応を求める段階

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5 . 情 報 収 集 及 び 伝 達 (1) 情 報 収 集

《 記 載 例 》収 集 す る 主 な 情 報 及 び 収 集 方 法 は 、 以

下 の と お り と す る 。

収 集 す る 情報

収 集 方 法

気 象 情 報 テ レ ビ 、 ラ ジ オ 、 イ ンタ ー ネ ッ ト ( 情 報 提 供 機関 の ウ ェ ブ サ イ ト )

洪 水 予 報 、水 位 到 達 情報

○○市 か ら の フ ァ ッ ク ス 、イ ン タ ー ネ ッ ト ( 情 報 提供 機 関 の ウ ェ ブ サ イト ) 、 緊 急 速 報 メ ー ル

排 水 施 設 の稼 働 状 況

○○ 市 か ら の フ ァ ッ ク ス( ○ ○ 市 と 事 前 に 調 整 )

避 難 準 備 ・高 齢 者 等 避難 開 始 、 避難 勧 告 、 避難 指 示 ( 緊急 )

防 災 行 政 無 線 、 テ レ ビ 、ラ ジ オ 、 イ ン タ ー ネ ッ ト( 市 役 所 の ウ ェ ブ サ イト ) 、 緊 急 速 報 メ ー ル

停 電 時 は 、 ラ ジ オ 、 タ ブ レ ッ ト 、 携 帯電 話 を 活 用 し て 情 報 を 収 集 す る も の とし 、 こ れ に 備 え て 、 乾 電 池 、 バ ッ テリ ー 等 を 備 蓄 す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  水 防 法 第 15 条 第 1 項 第 4 号 ロ に 基 づき 市 町 村 地 域 防 災 計 画 に 記 載 さ れ た 要配 慮 者 利 用 施 設 つ い て は 、 市 町 村 か ら当 該 施 設 の 所 有 者 又 は 管 理 者 に 対 し

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て 、 同 条 第 2 項 第 に 基 づ き 洪 水 予 報 河川 に お い て は 洪 水 予 報 が 、 水 位 周 知 河川 、 水 位 周 知 下 水 道 又 は 水 位 周 知 海 岸に お い て は 水 位 到 達 情 報 が 提 供 さ れる 。

  ま た 、 同 条 第 15 条 の 3 第 1 項 の 規 定に よ り 自 衛 水 防 組 織 を 設 置 し た 場 合 には 、 当 該 自 衛 水 防 組 織 の 構 成 員 ( 情 報を 受 け る 構 成 員 を 市 町 村 に 報 告 ) に 対し て も 、 同 条 第 2 項 第 に 基 づ き 市 町 村か ら 洪 水 予 報 河 川 に お い て は 洪 水 予 報が 、 水 位 周 知 河 川 、 水 位 周 知 下 水 道 又は 水 位 周 知 海 岸 に お い て は 水 位 到 達 情報 が 提 供 さ れ る 。

  内 水 に 関 す る 情 報 に つ い て は 、 特 に迅 速 な 受 信 が 必 要 で あ る た め 、 事 前 に伝 達 方 法 等 に つ い て 市 町 村 と 調 整 を行 っ て お く 必 要 が あ る 。 ま た 、 排 水 ポン プ 場 が 排 水 不 能 に な っ た 場 合 に は 浸水 の 可 能 性 が 高 ま る こ と か ら 、 排 水 施設 の 稼 働 状 況 に つ い て も 情 報 を 受 信 でき る よ う 、 市 町 村 と 調 整 し て お く こ とが 望 ま し い 。

  大 規 模 な 水 害 が 発 生 し た 場 合 に は 、停 電 す る こ と が 十 分 に 想 定 さ れ る こ とか ら 、 停 電 時 に お い て も 情 報 を 収 集 でき る よ う 検 討 し て お く 必 要 が あ る 。

提 供 さ れ る 情 報 に 加 え て 、 雨 の 降 り 方 、施 設 周 辺 の 水 路 や 道 路 の 状 況 、 斜 面 に危 険 な 前 兆 が 無 い か 等 、 施 設 内 か ら 確認 を 行 う 。

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《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  避 難 に 備 え て 、 周 辺 の 水 路 が 溢 れ てい な い か 、 道 路 が 通 行 で き る か 等 、 あら か じ め 確 認 し て お く こ と が 望 ま しい 。

  ま た 、 浸 水 が 始 ま っ て い な い か 、 土砂 災 害 の 前 兆 が 無 い か 等 に つ い て も 注意 す る 。

  た だ し 、 台 風 が 通 過 し て い る 最 中 や雨 が 強 く 降 っ て い る 時 に は 、 外 の 様 子を 確 認 す る た め に 外 出 す る こ と は 危 険で あ る た め 、 施 設 内 か ら 確 認 す る など 、 安 全 に 配 慮 す る 必 要 が あ る 。

(2) 情 報 伝 達《 記 載 例 》

別 紙 ○ 「 体 制 ご と の 施 設 内 緊 急 連 絡 網( 平 日 用 ・ 休 日 用 ) 」 に 基 づ き 、 気 象情 報 、 洪 水 予 報 等 の 情 報 を 施 設 内 関 係者 間 で 共 有 す る 。

児 童 を 避 難 さ せ る 可 能 性 が あ る 場 合 には 、 別 紙 △ 「 保 護 者 緊 急 連 絡 網 」 に 基づ き 、 保 護 者 に 対 し 、 「 ● ● ● ● ( 避難 場 所 ) へ 避 難 す る 」 旨 を 連 絡 す る 。

児 童 を 避 難 さ せ る 場 合 に は 、 ○ ○ 市 ○○ 課 ( 連 絡 先 ) に 「 こ れ よ り ● ● ● ●( 避 難 場 所 ) に 避 難 す る 」 旨 を 連 絡 する 。

児 童 を 避 難 さ せ る 場 合 に は 、 別 紙 △「 保 護 者 緊 急 連 絡 網 」 に 基 づ き 、 保 護者 に 対 し 、 「 ● ● ● ● ( 避 難 場 所 ) へ避 難 す る 。 児 童 引 き 渡 し は ● ● ● ●( 避 難 場 所 ) に お い て 行 う 。 児 童 引 き

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渡 し 開 始 に つ い て は 、 追 っ て 別 途 連 絡す る 。 」 旨 を 連 絡 す る 。

避 難 の 完 了 後 、 ○ ○ 市 ○ ○ 課 ( 連 絡先 ) に 避 難 が 完 了 し た 旨 を 連 絡 す る 。

避 難 の 完 了 後 、 別 紙 △ 「 保 護 者 緊 急 連絡 網 」 に 基 づ き 、 保 護 者 に 対 し 、 「 避難 が 完 了 。 こ れ よ り ● ● ● ● ( 避 難 場所 ) に お い て 児 童 引 き 渡 し を 行 う 」 旨を 連 絡 す る 。

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《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  緊 急 時 に お け る 連 絡 体 制 ( 連 絡 網 及び 連 絡 方 法 ) に つ い て は 、 夜 間 や 休 日の 従 業 員 の 勤 務 状 況 を 踏 ま え 、 あ ら かじ め 定 め て お く 必 要 が あ る 。 そ の 際 、一 般 に は 、 体 制 ご と に 情 報 を 共 有 し てお く べ き 者 は 異 な る ( 体 制 が 進 む ご とに 共 有 す べ き 者 は 増 え る ) た め 、 体 制ご と に 連 絡 体 制 を 定 め て お く こ と が 望ま し い 。

  関 係 市 町 村 へ の 連 絡 に つ い て は 、 報告 す る 内 容 、 報 告 先 等 に つ い て 事 前 に調 整 し て お く 必 要 が あ る 。

  利 用 者 家 族 へ の 連 絡 は 、 連 絡 す る 内容 、 連 絡 が と れ な い 場 合 の 対 応 等 に つい て 事 前 に 調 整 し て お き 、 避 難 や 引 き渡 し に 混 乱 を 来 さ な い よ う に す る こ とが 重 要 で あ る 。 な お 、 利 用 者 家 族 の 避難 状 況 に よ っ て は 連 絡 が と り づ ら い 場合 が あ る た め 、 「 災 害 用 伝 言 ダ イ ヤル 」 の 利 用 等 の 連 絡 方 法 に つ い て も 検討 し て お く と 良 い 。

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6 . 避 難 誘 導《 記 載 例 》(1) 避 難 場 所

洪 水 時 ( 内 水 時 ・ 高 潮 時 ( 適 宜 選択 ) ) に お け る 避 難 場 所 は 、 ○ ○ 区 ○○ 町 ○ 丁 目 「 ○ ○ 公 園 」 と す る 。

周 辺 の 浸 水 の 状 況 や 利 用 者 の 健 康 状 態等 に よ り 上 記 避 難 場 所 へ の 避 難 が 困 難な 場 合 に は 、 本 施 設 ○ 棟 の 2 階 へ 避 難し 、 屋 内 安 全 確 保 を 図 る も の と す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  避 難 場 所 に つ い て は 、 原 則 と し て 、洪 水 ハ ザ ー ド マ ッ プ 等 に 記 載 さ れ て いる 最 寄 り の 指 定 緊 急 避 難 場 所 を 記 載 する も の と す る 。

  移 動 が 困 難 な 要 配 慮 者 は 、 移 動 に 伴う リ ス ク が 高 い こ と か ら 、 指 定 緊 急 避難 場 所 へ の 適 切 な 移 動 手 段 が 確 保 で きな い 場 合 や 事 態 が 急 変 し た 場 合 に 備え 、 「 近 隣 の 安 全 な 場 所 」 ( ※ 1 ) への 避 難 や 「 屋 内 安 全 確 保 」 ( ※ 2 ) がと れ る よ う 、 緊 急 度 合 い に 応 じ て 対 応で き る 複 数 の 避 難 先 を 平 時 か ら 確 保 する こ と が 望 ま し い 。

  た だ し 、 屋 内 安 全 確 保 の 場 合 に は 、浸 水 の 長 期 化 や 孤 立 に よ っ て 、 水 や 食料 の 補 給 や 体 調 を 崩 し た 場 合 の 処 置 等に 困 難 を 伴 う た め 、 必 要 な 物 資 の 備 蓄や 、 市 町 村 防 災 部 局 ・ 消 防 機 関 等 と の連 絡 体 制 の 確 保 、 最 低 限 必 要 な 照 明 等の 準 備 を 整 え て お く な ど 、 留 意 が 必 要で あ る 。

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  避 難 場 所 は 原 則 と し て 、 浸 水 が 想 定さ れ な い 場 所 に 設 定 し な け れ ば な ら ない 。

( ※ 1 ) 近 隣 の 安 全 な 場 所 : 指 定 緊 急 避難 場 所 で は な い が 、 近 隣 の よ り 安 全 な 場所 ・ 建 物 等( ※ 2 ) 屋 内 安 全 確 保 : そ の 時 点 に 居 る建 物 内 に お い て 、 よ り 安 全 な 部 屋 等 へ の移 動

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(2) 避 難 経 路 洪 水 時 ( 内 水 時 ・ 高 潮 時 ( 適 宜 選択 ) ) に お け る 避 難 場 所 ま で の 避 難 経路 に つ い て は 、 別 紙 ○ 「 避 難 経 路 図 」の と お り で あ る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  洪 水 ハ ザ ー ド マ ッ プ 等 に は 、 避 難 経路 と な る 道 路 の 他 、 浸 水 常 襲 箇 所 や 土砂 災 害 の 危 険 箇 所 等 も 記 載 さ れ て い るの で 、 そ れ ら を 参 考 に 安 全 な 避 難 経 路を 設 定 す る 。

  上 層 階 等 へ の 屋 内 安 全 確 保 の 場 合は 、 館 内 の 避 難 経 路 に つ い て 検 討 を 行い 、 使 用 す る 階 段 等 を 設 定 す る 。 なお 、 エ レ ベ ー タ ー は 停 電 や 浸 水 に よ って 停 止 す る こ と に 留 意 す る 。

  避 難 経 路 に つ い て は 、 河 川 や 海 か らの 氾 濫 水 が 到 達 し て い な く て も 内 水 によ る 浸 水 が 発 生 し て い る こ と も 考 え られ る こ と か ら 、 避 難 す る 人 数 等 も 考 慮し て 、 可 能 な 限 り 標 高 が 高 い 道 路 を 選定 す る こ と が 望 ま し い 。

洪 水 ハ ザ ー ド マ ッ プ は 、 市 町 村 か ら 住民 等 に 配 布 、 市 町 村 ウ ェ ブ サ イ ト に 掲載 さ れ る 他 、 以 下 の ポ ー タ ル サ イ ト から も 閲 覧 す る こ と が で き る 。http://disapotal.gsi.go.jp/

市 町 村 に よ っ て は 、 洪 水 ハ ザ ー ド マ ップ を 基 に 、 自 治 会 ご と に 地 域 版 ハ ザ ード マ ッ プ を 作 成 す る 取 組 を 行 っ て い る地 域 も あ る 。

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(3) 避 難 誘 導 方 法 施 設 外 の 避 難 場 所 に 誘 導 す る と き は 、

避 難 場 所 ( ○ ○ 区 ○ ○ 町 ○ 丁 目 「 ○ ○公 園 」 ) ま で の 順 路 、 道 路 状 況 に つ いて 説 明 す る 。  

避 難 す る 際 は 、 車 両 等 を 使 用 せ ず 徒 歩を 原 則 と す る 。

避 難 誘 導 に あ た っ て は 拡 声 器 、 メ ガ ホン 等 を 活 用 し 、 先 頭 と 最 後 尾 に 誘 導 員を 配 置 す る 。

避 難 誘 導 員 は 、 避 難 者 が 誘 導 員 と 識 別し や す く 、 ま た 安 全 確 保 の た め の 誘 導用 ラ イ フ ジ ャ ケ ッ ト を 着 用 し 、 必 要 に応 じ て 蛍 光 塗 料 を 現 地 に 塗 布 す る な どし て 、 避 難 ル ー ト や 側 溝 等 の 危 険 箇 所を 指 示 す る 。

避 難 す る 際 に は 、 ブ レ ー カ ー の 遮 断 、ガ ス の 元 栓 の 閉 鎖 等 を 行 う 。

浸 水 す る お そ れ の あ る 階 ま た は 施 設 から の 退 出 が 概 ね 完 了 し た 時 点 に お い て 、未 避 難 者 の 有 無 に つ い て 確 認 す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  避 難 誘 導 方 法 に つ い て は 、 時 間 帯 毎( 昼 夜 、 休 日 ) に 避 難 す る 人 数 、 従 業員 数 等 を 考 慮 し て 、 誘 導 員 の 配 置 や 使用 す る 資 器 材 等 を 具 体 的 に 定 め て お く必 要 が あ る 。

  車 で の 避 難 は 、 浸 水 箇 所 で 動 け な くな る 危 険 や 川 沿 い の 道 路 か ら 川 に 転 落す る 危 険 等 を 伴 う た め 、 安 全 で 確 実 な移 動 手 段 で あ る か を 慎 重 に 判 断 す る 必要 が あ る 。 車 両 使 用 を 検 討 す る 場 合

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は 、 市 町 村 に 対 し 車 両 避 難 の ル ー ル の有 無 を 確 認 す る 。

  ま た 、 夜 間 の 屋 外 へ の 避 難 に あ た って は 、 目 の 不 自 由 な 利 用 者 に 対 し ても 、 安 全 か つ 迅 速 に 誘 導 で き る よ う 、避 難 誘 導 員 は 避 難 者 が 一 見 し て 誘 導 員と 識 別 で き る よ う 明 る い 色 の 衣 服 を 着用 し た り 、 側 溝 や が れ き 等 の 危 険 箇 所に 近 づ か な い よ う 蛍 光 塗 料 を 使 っ てル ー ト 誘 導 を 行 っ た り 、 安 全 に 配 慮 した 工 夫 を す る こ と が 望 ま し い 。

  当 該 施 設 が 地 域 の 避 難 場 所 に 指 定 され て い る 場 合 に は 、 避 難 誘 導 、 避 難 支援 、 備 蓄 品 の 管 理 等 の 役 割 分 担 に つ いて 市 町 村 、 近 隣 の 自 治 会 等 と あ ら か じめ 協 議 し 、 協 定 等 を 締 結 し て お く こ とが 望 ま し い 。

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7 . 避 難 の 確 保 を 図 る た め の 施 設 の 整 備《 記 載 例 》

情 報 収 集 ・ 伝 達 及 び 避 難 誘 導 の 際 に 使用 す る 施 設 及 び 資 器 材 に つ い て は 、 下表 「 避 難 確 保 資 器 材 等 一 覧 」 に 示 す とお り で あ る 。

こ れ ら の 資 器 材 等 に つ い て は 、 日 頃 から そ の 維 持 管 理 に 努 め る も の と す る 。

避 難 確 保 資 器 材 等 一 覧 ※

活動の区分 使用する設備又は資器材

情報収集・伝

テレビ、ラジオ、タブレット、ファックス、携帯電話、懐中

電灯、電池、携帯電話用バッテリー

避難誘導 名簿(従業員、利用者等)、案内旗、タブレット、携帯電

話、懐中電灯、携帯用拡声器、電池式照明器具、電池、携帯

電話バッテリー、ライフジャケット、蛍光塗料

施設内の一時避難のための水・食料・寝具・防寒具

※ 自衛水防組織を設置する場合には、自衛水防組織の装備品リストを記

載する。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  こ こ で は 、 情 報 収 集 ・ 伝 達 及 び 避 難誘 導 に 使 用 す る 施 設 又 は 資 器 材 に つ いて 記 載 す る も の と し 、 記 載 し た 資 器 材は 計 画 の 作 成 と 併 せ て 整 備 ・ 備 蓄 し てお く も の と す る 。

  夜 間 も 利 用 者 が 施 設 内 に 滞 在 す る 施設 に お い て は 、 停 電 時 に お け る 避 難 誘導 の 際 に 使 用 す る 懐 中 電 灯 や 予 備 電 源等 の 施 設 又 は 資 器 材 に つ い て 検 討 し 記載 す る も の と す る 。

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Page 34:  · Web viewこの手引きは、水防法(昭和24年法律第193号)に基づき作成する、洪水・内水・高潮時(以下「洪水時等」という。)における避難確保計画について、記載例と留意事項等を示したものである。市町村地域防災計画に定める各施設ではこれを参考に、施設の種別や立地条件等の実態に即した計画

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8 . 防 災 教 育 及 び 訓 練 の 実 施《 記 載 例 》

毎 年 4 月 に 新 規 採 用 の 従 業 員 を 対 象 に研 修 を 実 施 す る 。

毎 年 5 月 に 全 従 業 員 を 対 象 と し て 情 報収 集 ・ 伝 達 及 び 避 難 誘 導 に 関 す る 訓 練を 実 施 す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  避 難 を 円 滑 か つ 迅 速 に 確 保 す る た めに は 、 避 難 確 保 計 画 に 基 づ く 訓 練 を 実施 し 、 必 要 に 応 じ て 計 画 を 見 直 す こ とが 必 要 不 可 欠 で あ る 。

  訓 練 や 研 修 は 年 1 回 以 上 、 定 期 的 に行 う こ と が 望 ま し い 。

  研 修 や 訓 練 に は 、 市 町 村 か ら 地 域 住民 に 配 布 さ れ て い る 洪 水 ハ ザ ー ド マ ップ 等 の 他 、 国 土 交 通 省 等 が 実 施 す る 出前 講 座 等 が 活 用 で き る 。

  地 震 等 を 想 定 し た 情 報 伝 達 訓 練 や 避難 訓 練 を 実 施 し て い る 施 設 に お い ては 、 当 該 訓 練 の 実 施 を も っ て 、 本 計 画に 基 づ く 情 報 伝 達 及 び 避 難 誘 導 に 関 する 訓 練 に 代 え る こ と が で き る も の と する 。 ( た だ し 、 災 害 の 種 類 に よ っ て 避難 場 所 や 避 難 経 路 が 異 な る 場 合 が あ るこ と の 従 業 員 等 へ の 周 知 や 、 洪 水 時 等の 避 難 に 関 す る 研 修 を 別 途 実 施 す る こと 。 )

  情 報 収 集 訓 練 に つ い て は 、 市 町 村 が情 報 伝 達 訓 練 を 実 施 し て い る 場 合 には 、 こ れ と 併 せ て 実 施 す る こ と が 有 効で あ る 。

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  自 衛 水 防 組 織 を 設 置 し 、 情 報 収 集 を自 衛 水 防 組 織 の 業 務 と す る 場 合 に は 、情 報 収 集 訓 練 に つ い て の 本 項 で の 記 載を 省 略 す る こ と が で き る 。

9 . 自 衛 水 防 組 織 の 業 務 に 関 す る 事 項 ( 自衛 水 防 組 織 を 設 置 す る 場 合 に 限 る 。 )《 記 載 例 》

別 添 「 自 衛 水 防 組 織 活 動 要 領 」 に 基 づき 自 衛 水 防 組 織 を 設 置 す る 。

自 衛 水 防 組 織 に お い て は 、 以 下 の と おり 訓 練 を 実 施 す る も の と す る 。▶ 毎 年 4 月 に 新 た に 自 衛 水 防 組 織 の

構 成 員 と な っ た 従 業 員 を 対 象 と し て 研修 を 実 施 す る 。

▶ 毎 年 5 月 に 行 う 全 従 業 員 を 対 象 とし た 訓 練 に 先 立 っ て 、 自 衛 水 防 組 織 の全 構 成 員 を 対 象 と し て 情 報 収 集 ・ 伝 達及 び 避 難 誘 導 に 関 す る 訓 練 を 実 施 す る 。

《 解 説 及 び 留 意 事 項 》

  本 項 は 、 自 衛 水 防 組 織 を 設 置 し な い場 合 に は 省 略 す る こ と が で き る 。

  自 衛 水 防 組 織 活 動 要 領 の 作 成 に 当た っ て は 、 別 添 「 自 衛 水 防 組 織 活 動 要領 ( 案 ) 」 を 参 考 に さ れ た い 。

別添1 自衛水防組織活動要領( 案)(自衛水防組織の編成)

第1条 管理権限者は、洪水時等において避難確保計画に基づく円滑かつ迅速な避難

を確保するため、自衛水防組織を編成するものとする。

2 自衛水防組織には、統括管理者を置く。

(1)統括管理者は、管理権限者の命を受け、自衛水防組織の機能が有効に発揮

できるよう組織を統括する。

(2)統括管理者は、洪水時等における避難行動について、その指揮、命令、監

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督等一切の権限を有する。

3 管理権限者は、統括管理者の代行者を定め、当該代行者に対し、統括管理者の任

務を代行するために必要な指揮、命令、監督等の権限を付与する。

4 自衛水防組織に、班を置く。

( 1)  班は、総括・情報班及び避難誘導班とし、各班に班長を置く。

( 2)  各班の任務は、別表1に掲げる任務とする。

( 3) 防災センター(最低限、通信設備を有するものとする)を自衛水防組織の

活動拠点とし、防災センター勤務員及び各班の班長を自衛水防組織の中核とし

て配置する

(自衛水防組織の運用)

第4条 管理権限者は、従業員の勤務体制(シフト)も考慮した組織編成に努め、必

要な人員の確保及び従業員等に割り当てた任務の周知徹底を図るものとする。

2 特に、休日・夜間も施設内に利用者が滞在する施設にあって、休日・夜間に在館

する従業員等のみによっては十分な体制を確保することが難しい場合は、管理権

限者は、近隣在住の従業員等の非常参集も考慮して組織編成に努めるものとする。

3 管理権限者は、災害等の応急活動のため緊急連絡網や従業員等の非常参集計画を

定めるものとする。

(自衛水防組織の装備)

第5条 管理権限者は、自衛水防組織に必要な装備品を整備するとともに、適正な維

持管理に努めなければならない。

( 1)  自衛水防組織の装備品は、別表2「自衛水防組織装備品リスト」のとおり

とする。

( 2)  自衛水防組織の装備品については、統括管理者が防災センターに保管し、

必要な点検を行うとともに点検結果を記録保管し、常時使用できる状態で維持

管理する。

(自衛水防組織の活動)

第6条 自衛水防組織の各班は、避難確保計画に基づき情報収集及び避難誘導等の

活動を行うものとする。

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別表1  「自衛水防組織の編成と任務」

総括・

情報班

役職及び氏名 任 務

班長  ○ ○ ○

班員○名

 ○○○○

・・・

・ 自衛水防活動の指揮統制、

状況の把握、情報内容の記録

・ 館内放送による避難の呼び

掛け

・ 洪水予報等の情報の収集

・ 関係者及び関係機関との連

避難誘導

役職及び氏名 任 務

班長  ○ ○ ○

班員○名

 ○○○○

・・・

・ 避難誘導の実施

・ 未避難者、要救助者の確認

別表2 「自衛水防組織装備品リスト」

任務 装備品

総括・ 情 報

名簿(従業員、利用者等)

情報収集及び伝達機器(ラジオ、タブレット、トランシー

バー、携帯電話等)

照明器具(懐中電灯、投光機等)

避難誘導班 名簿(従業員、利用者等)

誘導の標識(案内旗等)

情報収集及び伝達機器(タブレット、トランシーバー、携帯電

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統括管理者

統括管理者の代行者

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話等)

懐中電灯

携帯用拡声器

誘導用ライフジャケット

蛍光塗料

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