人とすまい part3 免震.ppt...
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免震構造
• 免震構造とはなにか
• なぜ「震」動が「免」ぜられるか
• 実大戸建て住宅での振動台実験
• 免震構造の歴史
• 免震材料の特徴
• 設計例(戸建て住宅)
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免震構造とはなにか
地震荷重=質量×加速度(速度の時間あたりの変化率)
免震材料
地動加速度
一般構造物応答加速度
免震構造物応答加速度
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一般建物の被害例(兵庫県南部地震)
新井組技術研究報告集第8号,1995より
3
一般建物の被害例(兵庫県南部地震)
新井組技術研究報告集第8号,1995より4
一般建物の被害例(兵庫県南部地震)
新井組技術研究報告集第8号,1995より
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構造設計目標の違い
免震構造物
上部構造は許容応力度以下
免震装置は原則無損傷(一部取り替え)
基礎構造は許容応力度または保有耐力以下
↓概ね無損傷をめざす
床応答加速度はほとんどのものは転倒しないレベル(250cm/s/s程度以下)
一般構造物
倒壊を防ぐ
↓
損傷を受けることが前提
床応答加速度の規定はない
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なぜ震動が免ぜられるか(1) 固有周期を長くする→応答加速度が小さい
地震荷重が小さい
固有周期(秒)0.3~0.5(秒) 3~4(秒)
地震荷重
1.0
0.3
免震構造物
一般構造物
7
なぜ震動が免ぜられるか(2) 減衰性能(地震エネルギー吸収機構)の付加
固有周期(秒)0.3~0.5(秒) 3~4(秒)
地震荷重
減衰小
減衰大
免震構造物
一般構造物
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戸建て免震住宅の振動台実験
地震動:JMA神戸3方向
一条の免震住宅(ビデオ)より
9
免震構造の歴史 アイディア
河合浩蔵の「地震ノ際大震動ヲ受ケザル構造」1881
建物の構造体と基礎とを滑石の層によって絶縁,1909(明治42)
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免震構造の歴史 免震材料の特許
板ばねによる周期の調整(1924,大正13)
ボールベアリングによる周期の調整(1924,大正13)
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免震構造物の歴史 過去の実例
不動産銀行姫路支店(1934,昭和9)ロッキング柱の採用による周期調整
東京理科大学1号館(1981,昭和56)鞘柱(2重柱)による長周期化鋼棒によるエネルギー吸収
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免震材料の特徴• 周期をのばす
– 積層ゴム支承
• 減衰性能を付加する
– 鉛入り積層ゴム支承(LRB)– オイルダンパー
• せん断力を遮断する
– 滑り支承
– 転がり摩擦系支承
オイレス工業株式会社HPより13
積層ゴム支承 大規模建物向き
• 天然ゴム系積層ゴム支承(周期)
• 鉛プラグ入り積層ゴム支承(周期+減衰効果)
• 鉛プラグの減衰効果
• 高減衰積層ゴム支承(周期+減衰効果)
• 高減衰ゴムの減衰効果
高減衰積層ゴム支承 鉛プラグ入り積層ゴム支承
織本構造設計研究所HPより14
減衰材積層ゴム支承,滑り支承との併用
鋼棒ダンパー
鉛ダンパー
粘性体ダンパー
オイルダンパー
織本構造設計研究所HPより15
滑り支承小規模建物,大規模建物での補助的使用
• 弾性滑り支承
• 剛滑り支承(FPS)
オイレス工業株式会社HPより16
設計例
在来構法木造住宅
– 1階建て
– 延べ床面積120m2
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免震装置 直動転がり支承せん断力の遮断
18
免震装置 高減衰積層ゴム支承周期+減衰
19
免震装置配置 平面
20
免震装置配置 断面
21
地震応答計算結果大加速度応答(レベ ル2地震時)
0
1
2
0 200 400 600
(cm/s/s)
E l Centro NS
Taft EW
Hachinohe NS
Hachinohe EW
BCJ-L2
大変位応答(レベル2地震時)
0
1
2
0 16 32
(cm/s/s)
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免震レトロフィットの利点 耐震補強に比べて
• 既存建物の基礎または中間階に免震装置を設置
– 費用 免震レトロフィット:100~150万円/建坪
耐震補強:5~10万円/床面積(坪)
– 室内の安全性が高い
– 工事中も使用可能• 業務の継続性
• 引っ越し費用不要
– 外観・内部空間を変えずにすむ• 歴史的建造物
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